第七話 脳天気な馬鹿
7/4 サブタイを入れました。
「カクカクシカジカの……」
「カクカクウマウマとな……て、わかるかっアホ!」
この金髪幼女ノリが良いな。個人的には凄い好印象だぜ。
「ちゃんと話せテレサ」
「ゴニョゴニョゴニョ……」
聞かれたくない話なのだろうか。先程から幼女と例のお姉さんの内緒話を続いている。
「テレサお主が良いなら妾は構わん。この件は余計な仕事を押し付けてしまった、妾のせいでもあるしの」
ちらっと幼女が俺を見る。
「それでいいのか? 妾としてはちゃんと伝えたほうが良いかと思うのだが……」
「ゴニョゴニョゴニョ……」
まだ内緒話が続いているようである。俺が粗相をやらかしたようにしか思えない。
ただ朝の態度から見れば、このお姉さんからはやけに好印象だから、余計に不安を募らせるのである。
「皆を待たせておるから、続きは王の間で話すとしよう。」
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-王の間-
「皆待たせたの。時間が勿体無い故、このような格好でいること許せ」
すると幼女が明らかに玉座っぽい場所に座る。ふと記憶にあったやたら黒鎧魔王の可愛らしい声が蘇る。
(もしかして、金髪幼女=黒鎧の魔王様だったのか!?)
内心驚きつつ冷静な態度をアピール。
「先にココにいる皆の紹介をしよう」
まず幼女こと魔王の『レアゥリティ=ロードナイト』。由緒正しい凄い魔王らしい。次に紹介されたのがジャニーズ。『ルーカス=メルリナイト』というロードナイト一族に連なる優秀な一族とかなんとか。で、問題となるお姉さんが、『テレスタジア=モルガナイト』とのことだ。何やらこの中では一番の古株であり、先々代よりもずっと前からこの生誕ダンジョンの相談役として住んでいるとかなんとか。そもそもあの人何歳だと……まぁ綺麗な人だから俺としては問題無し。最後に、トカゲのおっさんがヴルム、ライオン丸がハッセル、羊のお姉さんがストゥニール(魔王様の付き人)との流れで紹介された。
「で、魔神様の名前じゃがのう……、取り敢えず今日から『ノヴィ』と名乗って貰ってもええかのう?」
「俺は問題ありません」
いつまでも魔人とか言われてもアレだしな。異世界に召喚された人が大体『勇者様』で呼称されてしまうようなものだ。そもそもこの世界て勇者いるんだろうか……、居る気がするな。これだけ出鱈目設定な世界だと勇者の一人二人居ても違和感無いしな。魔王だって10人以上は居る感じだし。
「実は一つこちらで手違いがあってな、妾の方が格式が上になってしまってる。すまんが妾も『ノヴィ』と呼ぶことを許して欲しい」
「俺はノヴィで大丈夫です。名前をいつまでも思い出せないのが悪いのですから」
「あーそのことでな……ノヴィに伝えておきたいことがある」
それから大雑把に輪廻転生やら、俺の死んだ外殻や魂の残滓とやらを使って、反魂と呼ばれる儀式で召喚されたとかなんとか。
「ここからが本題なんじゃが、別に妾達も無償でノヴィを召喚したのではない。妾の配下が減っており、配下に加わりダンジョン運営を手伝って欲しいのだ」
悪魔召喚したら契約とかそんな感じのことであろうか
「どうだ?」
「他に行く宛も無さそうなので、提案に乗らせて頂こうかと」
「そうかそうかー、良かった良かった」
「具体的にはどんな感じの仕事になるんでしょうか? ダンジョンに宝箱置いたり、罠作ったりとかでしょうか?」
ダンジョン運営とか言われて、ダンジョン作り的なものをアレコレ想像する。オラだんだんwktkしてきたぞ。
「外の街で冒険者を何人か見繕って、このダンジョン中でパパっと殺して欲しいのじゃ」
「…………えっ?」
この幼女じゃなかった魔王様、さらっと殺すとかなんとか仰りましたよ。しかも塩コショウ振るみたいな、そんな感じで殺せと仰せになってやがる。
「妾としてはどんどん連れてきて、根こそぎ殺して欲しいのじゃが、ノヴィの今の力量じゃ難しいだろうしの。10日間もあれば10人ぐらい余裕じゃな」
魔王様(幼女)の見た目やフレンドリーな対応で麻痺していたが、ここが魔族の巣窟だったことをすっかり忘れていた。昨日よりも冷静ではあるが、危機的状況で詰んでいる気がする。
その日は魔王より告げられた事を受け入れることが出来ないでいた。テレスタジアさんが色々教えてくれていたが、これも全然理解できない……。夕食の味と寝心地が最悪だったことだけが記憶に残り、キリキリと痛む胃を堪えながらなんとか眠りに就いた。
次回もダークな話で続きます。




