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勇者がいないファンタジー世界で俺は……  作者: アルねこ
第2章 魔神覚醒編
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第五十二話 魔改造!!魔神的ビフォーアフター…………姉さん、またまた事件です。

 子供達を一斉におとなver.へ進化させた後、俺は再び魂の回廊へ向かった。


「魔神様よ」

「あの子供達をみんな大人にしたらしいわ」

「どうやったのかしら?」

「私達には想像もつかない事をやったに違いないわ」

「なんか凄く美味しいものを飲んだと聞いたわ」

「魔神様てあれでしょ、私達のお風呂の水が大好きな人でしょ?」

「お風呂の水あげれば、美味しいお水くれるかしら」


 そんな世間話が耳に届いてくる。


 駄目だ。この回廊で俺は、サキュバスのお風呂の水が大好きなド変態認定されている。


 そう名誉挽回&汚名返上のため、魂の回廊までえっちらおっちらやって来た。


「ども、蒸留装置の取り付けに来た、ノヴィっす」

「ノヴィ何しに来たの?」


 最初は来て来てと喜んでくれていたテレサであったが、最近ではこんな感じよ。俺は用事がなければ来ちゃ駄目なのかという展開である。まぁ思い返すと、魂の回廊では散々やってるからな俺。


「蒸留装置取り付けに来たんだよ」

「じょーりゅー?なに?」

「蒸留装置。テレサ達にも分かるように言うと、『サキュバスの大好きな水』を作る道具を取り付けに来たの」

「え? アレ作れるの?」


 君達はアレを何だと思ってたのよ。全く……。


 ただ、『サキュバスの大好きな水』を作れると聞いて、凄いテンションが上がっているテレサ。君、そんなに飲んだら、またムラムラするよ? まぁ俺の知ったこっちゃないが。




 そうしてやって来たのが例のお風呂場。俺にとっては天国と地獄の狭間である。大丈夫、あの時とは違う、そう思い風呂場に近づく。


「((((((((ガクガクブルブル)))))))))」


「ノッ、ノヴィどうしたの!?」


 いかんトラウマになりかかってる。以前のセレクティアのようになってるわ。マジでごめんなセレクティア。お前の気持ちが今になって分かるよ。


 暫くそんなことを繰り返しながら、蒸留装置取り付け工事を始める。


 因みにパイプ等の材料は勿論『マジカル倉庫』からである。材料を何処から調達しているのか知らないが、無限に湧いてきそうな勢いである。本当あれスーパー魔法装置だわ。


 魔神属性(アイツ)は倉庫の存在に気づいていたのだろうか。いや気づいていない気がするな。アレだけなんか俺のイメージとかけ離れている。あの中だけ固有結界でもあるんじゃね?みたいなことも考えたが、結局わからないのでブラックボックス扱いとした。



 そんな感じで彼女達のお風呂劇的改造が始まる。土魔法と風魔法と水魔法を使って、お風呂の壁に穴をあける。


「ハハハハッハハハハ、みよ! これが男のロマン魔法」


 ドリルによる掘削は男のロマンだ。ロマンとは魂。今の俺は魂である。俺の腕に土魔法で超高圧縮したダイヤモンド(ぐらいの硬さ)のドリル。ドリル本体を風魔法でブン回し、摩擦熱を水魔法でカット。男の子のロマンを魔法で再現してやった。


 しかし、サキュバス達にはそれが何なのか分からず、俺が覗き穴を作ってるとか言われる始末。女共にはドリルの素晴らしさが解らないらしい。


 炉から新設工事も検討してみたが、風呂場を利用したほうが手早く確実と判断。風呂場の天井辺りからパイプを伸ばし、パイプは穴を経由し外へ。外に出したパイプは外気で冷やす。という結構ローテクな方法にて蒸留装置を完成させた。


 水滴の垂れる場所には1.5リットルサイズのペットボトルを設置。台所の隅に貯まっていた空きペットボトルである。家の中で邪魔になっていた為、いいリサイクルチャンスと思い持ち出してきた。見たこともない頑丈な器にサキュバス一同が大いに喜んだ。


(資源ゴミだ、なんて言えないな…………)


 ペットボトル交換係として、何名かのサキュバスを配置。


 サキュバスのお姉さんが、真剣に取り組むその姿は『ドモホル◯リンクル』のCM。ポタポタ垂れる水滴を凄い楽しみに眺めている。


 多数のサキュバスが自分もペットボトル交換係をやりたいと言い出した為、同じ要領にてパイプを増設。


 こうして『サキュバスの大好きな水』大量生産が開始された。


 サキュバスのお姉さん方には皆で仲良く飲むようにと伝え、皆に感謝される。名誉挽回&汚名返上を無事に果たし家路へと帰った。




 ミッションコンプリート!!




 翌日、ヴィヴィアンと優雅なティータイムを堪能していると、家の外が騒がしくなってきた。


「随分と騒がしいですね」

「なんだろう。あれかな蒸留装置取り付けたから、サキュバスがお礼に来たのかな?」


 二人で外に出てみると異常事態が発生していた。


「姉さん、またまた事件です。」

「すみませんノヴィ様。私はノヴィ様の姉君では無いのですが……」

「ごめん、このネタは通じないんだね」


 ヴィヴィアンに通じるネタは基本的に漫画かゲームだけ。原作は漫画だけど、漫画は知らないんだよな俺。


 そんな感じで現実逃避する。


「それよりもノヴィ様、これは一体…………」


 俺の家の前に、サキュバスの子供がいた。しかも大量。前回が幼◯園だとすると、もう小◯校規模の人数である。


「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」

「「「「「魔人様、わたしたちをおとなにしてください」」」」」



【黒き力】のほうがまだ可愛いレベル。




 精神世界(アストラルワールド)大事件の幕開けであった。

次話は7/16予定。


次回で魂の回廊編終わる予定でしたが、+もう一本ぐらいかもしれません。


サブタイは伏線です。

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