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性転換転生『♀→♂』したけど、女の子が好きなので女子ハーレム作りたい!!──最強の変態癖主人公と守護者たちの世界征服物語──  作者: 飯屋クウ
第十章 聖九上位との遭遇

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第192話 ルクツレムハ征服国③

 御達しとは如何なる内容(モノ)か。


 同組織に属さないために、用語違いも甚だしいところだが、【聖なる九将(ホーリーナイン)】とは本来、人々の上に立って導く王たちの更なる上に君臨する神話級の者達である。戦力差に関しては議論の余地があるも、この世界で生きている以上、【聖なる九将(ホーリーナイン)】の方が立場的に上と言われても、あながち間違っていない。


 但し、それは一定のもしくは一般の相互理解があってこそだ。


 クリスの言動は違う、明らかに下に見ている。


 自分たちが、崇拝するゼロが、征服王に負けることは有り得ないと自負している、そんな雰囲気。



(レイ)の一撃を防いで有頂天になってるとか??それだったら本当におバカさんだけど、自信アリアリなのはなんかムカつくわね。障壁(シールド)の硬さは確かにって感じはあるけれど………、さてさてそれよりも御達しは一体全体何なのかしらね)



 投げつけられた文書(御達し)を、厭味ったらしく綺麗丁寧に戻した零が内容を読み上げる。



「『我らドラゴニアス帝国にて擬似戦端を開く。征服王および組織【S】の者達も参加すべし』と書いてあるだけですね」

「擬似戦端?」

「そう。理由なら分かるでしょう、征服王?」

「場の形成……ね」

「正解。永く戦争の起きてない帝国に戦禍をもたらすのは必須事項。擬似戦端という言い回しが適切かは曖昧だけど、一応は同じ組織の者が治めてる国ってのもあって大規模にはしないってだけ。ある意味、譲歩ってやつと同じ」



 あからさまに、『いつでも暴れていいんだぞ』と言っているようなものだが、ジュンにとっては関係がない。参加する理由(メリット)もない。



「他国でいざこざ起こすのに、なぁんで参加しなくちゃいけないのかって顔ね」

「あったり前でしょう」

「でも、帝国とは友好国なはず」

「だから??私達が動く理由にはならないわ。勝手にしてちょーだい、メリットもないなんて話にならない」



 突っぱねるジュンの言葉に、クリスは鼻で笑っている。



「私が……私達が、本当に用意してないと?」



 無造作に置いていた御達しを見返しても、特段何も記載されてはおらず。出鱈目、としか思えない発言。



「現代社会じゃないんだから注意書きみたく書いてるわけないじゃない」

「ここに記載しないってことはそういう事でしょ」

「大丈夫よ、別に私達は嘘なんてつかない」

「はぁ……んで、用意ってなによ?」

「モノではあるけれど用意自体はまだ。なんてったって、見返りは〈異世界の神具(レアアイテム)〉の贈呈だもの。どういう効果を求めるかもそっち次第にするから、参加する意義は十分あると思うけど?」

「…………」



 〈異世界の神具(レアアイテム)〉という単語を聴いた直後、ジュンは固まっていた。思考もだ。


 それは、敵のクリスに察知されるほど。



「まさか、不十分ってわけ?」

「…………」


「ちょっと何か言いなさいよっ、怖いじゃない」

「1つ聞くわ。どれを指定してもいいってこと?」


「ええ。征服王を動かせるならって話だし、こっちも場の形成が順調に進むから、両陣営Win-Winでしょ」

「だとしても、こっちにメリットあり過ぎじゃない?その〈異世界の神具(レアアイテム)〉ってやつ1つで、あんたたちを灰燼に帰せたりでもしたらどうよ」

「それは、有り得ないわ」



 クリスは真正面から否定した。



「確かに、攻撃系の道具(アイテム)だってある。でも所詮は道具、それに全てを私達が所持してるでもない………つまり、望むものは必ずしも渡せれない可能性はあるかもしれない」

「問題無いわね。ちゃんと存在するモノを指定するつもりよ」

「へぇ、なんか知ってる風ね」



 問い掛けに、それ以上ジュンは答えなかった。クリスもまた聞かなかった。



「───で、今この場で伝えた方がいい感じ?」

「日程が決まり次第でいいわ」

「ちなみに方式は?戦い方の……」



 欲に目が眩むとは、正にこのこと。尋常でない被害が出てお構いなしは一般的な王として不適切も、ここに居るのは征服王。欲望に忠実な幼女。傍に控える守護者だって反論しやしない。


 帝国の安寧が奪われ、友好国としての取り決めも無駄になったとしてもだ。


 しかし、そういった心持ちは全て杞憂に終わることとなる。



「ぃえっ……、決闘???」



━ 1対1の強者同士のバトル5戦 ━

━ 勝ち抜きなし、勝敗の有無関係なし ━

━ 能力の使用は互いの判断 ━



「そんなんで、場の形成が成り立つって?」

「激しく強いエネルギー同士のぶつかり合いは、時に大多数の弱いエネルギーを凌駕する、と私達は思ってる。多くの死が生まれた方が的確なのは本当だし、ドラゴニアス帝国を火の海にするのは簡単なわけで楽ちんだけど、今回の方針はこれに決まり」


「───ねぇねぇ、それ……わたしも出たい!出れる?」



 勢い良く挙手しているのは夢有(ムウ)。ここまで唯壊(ユエ)と一緒に黙りこくっていたが、唐突に会話へと乱入。



「唯壊も必要なら出るの」

「私でも構いません」



 零も、やる気に満ちている。



「分かった分かったって、皆落ち着いて。その辺りの人選は………当日でも構わないわよね??」



 問いに頷くクリス。


 〈異世界の神具(レアアイテム)〉に関しては、事前持ち込みが必要であり、日程連絡の際に告げるよう取り決めが行われた。



「───さて、もういいでしょ。後日、誰か遣わすから適当に返事してあげて」

「えぇ、いいわよ」



 帝国が、ドラゴが、自国を戦場へと化すかもしれないのを了承したかどうかは未だ不明も、これでまた1つ、ジュンの願望は前へと進む。


 クリスが古城を去ったあとも、願望を叶え得るチャンスが巡ってきたその余韻に、征服王ジュンは浸るのだった。






作品を読んでいただきありがとうございます。

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