表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

674/677

冒険者ルーク 202

 しまったな。

 片方の角しかないドラゴンでも、歴戦の猛者の傷のように見えてしまうな。

 だが、角が二本無ければマヌケに見えないか?


「貴様ッ、残りの角も斬るつもりか!!」


 焦ったアシュレグが身動ぎする。

 どうやら、気づかぬ間に声に出していたようだ。

 俺は再び、ニヤリと笑う。


「俺の見解に間違いが無ければ、トカゲには角が生えていなかったはずだが」


「我を愚弄するか、猫如きが!!」


 巨体を揺らすアシュレグ。

 俺は空中に放り出される。

 ——が、駄竜の眼前でその姿は留まる。

 俺のオリジナル魔法、ラグランジュ・ポイントを発動させたのだ。

 確か、宇宙用語で安定した場所を指したはずだ。

 そう、俺はいかなる場所にも一分間だけ、強固な足場を作ることが出来る。特筆すべきは、この能力は限定的だが俺が作成したラグランジュ・ポイントの半径三メートル以内は時間と空間の干渉を受け付けないという物だった。

 つまり、余程のことが無い限り、この足場が崩壊することはないのだ。

 空中に浮く、レビテーションの魔法も存在するが、それでは即座に攻撃に転じることが出来ない。

 ゆえに、俺はふんばりの効く足場を構築する魔法を生み出したのだ。

 ふんばりと言っても、決して温泉の名ではない。


「猫如きが調子に乗るなッ!!」


 激昂したアシュレグから、ファイヤー・ブレスが放たれる。

 俺はとっさにトラロック・リジルで、ドラゴン・ブレスを斬り裂き、無効化した。

 炎が霧散し、竜炎は跡形もなく消え去る。


「なっ!? 我がブレスを無効化しただとッ!?」


 お前のブレスは無効だ。

 とんでもないスキルで、異世界を放浪しながら飯テロを仕掛ける主人公の名だ。

 話が逸れた。


「世の中には、竜よりも強い猫が居ると知れっ!」


 さぁ、お仕置きの時間だ。

 トカゲを痛ぶる趣味はないが、奴は俺の逆鱗に触れた。

 たった一人の肉親をバカにされて、ここでキレなきゃ妖精の名折れだ。

 父上の名誉は、俺が守る。

 それが、王族な猫の宿命だ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ