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 僕が淡々とキャベツを切り刻む音に呼応したのかはわからないけど、いまさっき、向かいの部屋から物音があった。

 ティナの部屋の隣にあたる。手を止め、部屋のほうに耳を傾けると、それは音楽のようだ。曲名は思い出せないけど、10年ほど前に流行ったプログレッシブ・ロックだった。

 僕は納得し、作業を続けた。あの部屋の主は目覚まし代わりに、朝決められた時間に音楽プレーヤーが起動するよう仕組んであるのだ。

 聞きつけたように、まずはティナが部屋から出てきた。エナメルの鞄を持ち、いつにでも登校できる様子だ。それとほぼ同時に、演奏が止んだ。すでに物音の消えた空間には、小さな足音と、つづいてドアノブを捻る音が、やけに響きわたった。


 黒いワンピースを着た女が部屋から出てきた。どこまでも白い肌に、燃えるような青い血管を走らせている。腰ほどまであるストレートの髪も準じて白い。扉を閉める瞬間、そのあいだから鳶の目が見えた。

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