第2話.覚悟を決めろ
「…魔法…つか……い?俺が?何かの間違いでは…」俺は慌てて否定した。昨日おもちゃの杖を握って、それで…これは夢か?「杖を持ってください。国へ移動します。」
「い、いやいや!俺杖持ってないです!!」「いや、そんなはずは無いでしょう。魔法使いになったものは杖を貰うでしょう。」「いや…貰って…ま…せ…」ん?もしかして…
あのおもちゃ…本物なのか!?
俺は急いで屋根裏まで走り出し、
杖を持ってきてみた。男の人は、
杖をジッと見つめて、言った。
「はい、本物です」「えええええええええ!?」俺と母親は驚いた。これは、昔父親に買ってもらった“おもちゃ”のはずだったから。なぜ父親は持っていたんだ…ちなみに父親さ現在出張中である。重要な時ほど居ない…なんだアイツ!!
「では、移動しますので、荷物をまとめてください。なるべく少なく大切なものだけ」…でも、夢の魔法使い?になれるのか…魔法使えないけど…俺は引き返して部屋に荷物を取りに行こうとした。その瞬間。母親に肩に手を置かれた。振り返ると、心配そうに俺を見つめる母親がいた。「あの…この子は無事に帰ってこれるのでしょうか?」…そうだ。魔法使いは世界を救う為に居る。もし悪者の戦って、死んでしまう…そんなことがあるのだろうか。「無事かどうかは本人次第です」母親は俺の肩に置く手の力を強めた。言葉にしなくても分かる。
行って欲しくないんだ。…でも、
俺はどうしても行きたかったんだ。
命を掛けてでも…というまでは、自信がないけど、未来の俺がくれたメッセージを読み取りたい。
「…母さん。ごめんね。行かせて欲しい」「…嫌よ…」「…うん。大丈夫。絶対無事に戻ってくるから」「…絶対?」「俺は母親の手を握り、そっと口を開けた。「…絶対」
俺は部屋に荷物を取りに行った。家族写真と杖だけを。
「…母さん、また逢う日まで!」
「…頑張るのよ」下手くそな笑顔をする母親を見て、俺は改めて
実感した。
…俺は、魔法使いなんだ。




