3章 選挙開始
次の日、私たちは昨日の騒動を聞きつけた王妃様に呼び出された。
私たちの前に王妃様と目にアザがある王様(おそらく王妃様にパンチされたであろう……)が座っている。
私たちは、ひざまずき挨拶をした。
「何か揉めていたようだが、正直に何があったか答えなさい」
王妃様は静かに威厳のある声で私たちに問いかける。他のメンバーは下を向いて黙っているので、私はありのままの答えを言うことにした。
「実は、私たちパーティーの立ち位置で揉めておりまして、みんなセンターが良くてどうしても決まらないんです」
他のみんなは何も喋らない。
「何か良い方法はあるのでしょうか? よろしければ、王様が決めてくださっても構わないのですが……」
王様が答える。
「ワシが決めることではないが、お前たちで決められないのなら、民に決めてもらうのはどうじゃ? 魔王を倒しに次に出発するのはいつじゃ?」
「1ヶ月後を予定しております」
「ならば、出発の前の日に投票で決めよう。それまでにお前たちは民と交わり、民がセンターを決めるのじゃ」
すると王様は並んで立っている家臣の一人を指さした。
「大臣、選挙の用意をせよ!」
「かしこまりました」と大臣が頭を下げた。
大臣は私たちを執務室へ連れて行くと、似顔絵師が私たちの似顔絵を凄いスピードで描いて行った。
「まず、この選挙ポスターを大広場や街のあちこちに貼ります。週末が3回あるので、そこで握手会をやりますので民と交わって下さい。中間発表もはさみましょう、選挙の結果は絶対ですよ! 決して結果に対して不満を言ってはいけません。では頑張ってください」
こうして総選挙が始まった。
私はメンバーに問いかける。
「ねぇ、本当に選挙やるの? 別にセンターなんて誰でもいいんじゃない」
「アイラちゃんはいつもセンターだったからそう思うんだよ。私たちは誰も1回もセンターになったことないんだからね。でもケンカはしないように仲良くやろうね」
言い出しっぺのブレアちゃんが答えた。
「じゃあこれから1ヶ月は正々堂々とね。誰がセンターになっても文句はなしね」
リンドーちゃんがそう言うと、
「うん、約束だよ!」と全員で手を重ねた。
こうして女たちの熱き戦いが始まるのだった。




