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ラスボス直前でセンター争いが勃発しました  作者: 水鳥 いつき


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12章 第二回握手会と中間発表!

今日のお昼は第二回握手会の日、そして夜に中間発表がされることになっている。 


大広場に5つの列が作られ、私たちはそれぞれの場所に立ち一人一人と握手をするのだ。一人あたり10秒まで話すことが出来る。たまに、10秒を超えても話を止めない人がいるので、「剥がし」と呼ばれる人が立っている。


「アイラちゃん、なんだいそのカッコは?」隣のブレアちゃんが目を丸くする。


「変……かな……」


「ずいぶん、胸元空いてるね。それに、スカートも短いし。あれ……」何かに気づいたようで、私のスカートをピラっとめくる。


「きゃん!」スカートの下から鋼で出来たTバックが見えた。


「こ、これ鍛冶屋さんに特別に作ってもらったの……Tバックの鎧は初めて作ったって言われた、『これで攻撃守れるかなぁ?』って笑われちゃった」


「前の伝説の聖なる女神の鎧は? あれ世界に一個しかないんだよね」


「あ、あれは前の戦いで汚れちゃったから……」


一日一回と制限されてしまったイケメン僧侶にすこしでも長く回復魔法をかけてもらおうと、私はイケメン僧侶が好む格好にすることにした。

退院するとき、たまたまラフロちゃんの追っかけをしている修行僧がいたので、僧侶の好みを色々教えてもらった。イケメン僧侶に気に入ってもらうためには僧侶に聞くのが一番だ。伝説の聖なる女神の鎧は、丁度燃えないゴミの日だったので捨てた、鍛冶屋さんに修行僧と色々デザインしてもらって新しい鎧を作ってもらった。

修行僧さんによると、僧侶はギリギリが好きなようで、スカートがひらっとめくれるとチラッと見えるTバックが一番いいらしい。胸元もあと少しで胸が飛び出してしまいそうなギリギリだ。修行僧さんは物凄く熱心に新しい鎧のデザインのアドバイスをしてくれた、感謝しかない。

鍛冶屋さんは私のバストを何回も、何回も、何回も測って究極のギリギリを作ってくれた。測るときに、ずっと真剣な目で私のバストをみつめている鍛冶屋さんのプロ意識に感動してしまった。

こうして、「究極の鎧」が完成した。修行僧さんもさすが、常に修行しているので、高みを目指す姿勢が素晴らしかったな。これでイケメン僧侶くんの好みのカッコになったので超ロング全回復魔法をかけてくれるに違いない。

ありがとう、修行僧さん!


中間発表まで時間があまりなかった中、メンバーたちもセンター目指して新しい試みをしていた。


ブレアちゃんは、家族層へのアピールの強化で、宅急便のサービスを始めていた。子供受けばかりではなく、生活向上を助けることで広い世代へ魔法の素晴らしさを伝えるのだと言っていた。


ラフロちゃんは今度は、まだ病気にかかっていないおじいちゃんたちを片っ端から元気にしていってファンを増やしていった。修行僧たちは若いので煩悩がありすぎだと言う、前回の反省をいかしての作戦だそうだ。


「オジサマは行儀がいいし、お金も持っているから最高! 私の言うことなんでも聞いてくれるって言ってくれるし本当に素敵。たまにお話し相手になってくれればいいんだって、超ラク!」


パークちゃんも新しい戦略を考えていた。女性層だけでなく、今度はギャンブル好きの人たちがターゲットだそうだ。会員登録してからパークちゃんに票を入れると、今度の競馬のレースで、パークちゃんが予想した一等の馬の番号を教えて上げるんだって。


「私の予想は外れたことがないんだ! でもみんなが同じ馬に賭けちゃうとオッズがバカ下がりになっちゃって儲からないんだけどね」パークちゃんは笑って話した。


リンドーちゃんは踊り子として頑張っていた。短い間だけどパートナーのイケメン男子を見つけ、ライブをこなして男性だけでなく女性からもファンを増やしてゆくのは流石だ。しかし、なんといってもまだレベルが低いので大変みたい。



握手会が始まった。


意外にも私の列が一番長かった。女戦士は幅広い層に受けがよいらしい。街のみんなは私が一人で戦っているのを見ていたそうで「頑張って」「偉かったよ」と嬉しいことを言ってくれた。

驚いたことに、ラフロちゃんに怒られたのでちゃんとお風呂に入って小綺麗な服装で来た修行僧の人たちが、私の究極の鎧を見るなり、ラフロちゃんに並ばず私のところに並びなおした。そのため、ラフロちゃんの列はオジサマばかりになった、ラフロちゃんは困惑しているようすだ。


ブレアちゃんは相変わらず子供にいちいち魔法を見せてとせがまれ、「剥がし」の人が注意をすると泣き出し、両親がモンスターペアレンツと変化し運営の人と大喧嘩になっていた。列がなかなか進まないのでまた子供が泣き出し大混乱になっていた。


パークちゃんの列に並ぶギャンブラーと呼ばれる目の血走った人たちと恋する乙女たちの相性が最悪だった。女の子は気持ち悪く嫌がって握手をしないで帰っていった。列には一攫千金を夢見る見境のない人たちだけになった。


リンドーちゃんの列は少なかった。週刊誌が「踊り子って戦えるの?」という記事を載せたのが原因だった。そのため、ライブを観に来たファンしかこなかった。さらに、一緒にステージに登った相棒がスキャンダルを出してしまいファンが激怒しリンドーちゃんまであおりをくってしまいイメージが下がってしまった。



第二回握手会も終わり、夜になった。


中間発表は街の街頭ラジオで夜9時に発表される。その時間になると私以外のメンバーは耳を塞いだ。



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