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44話
「前方に敵の姿は無し!」
「サンキュー!」
幽霊となったカツジと共に、例の騎士の元へと向かう。
カツジの存在は本当にありがたかった。曲がり角などで進行方向が見通せない時、カツジがすっと先回りして周囲を確認してくれる。これによって不意打ちを受けるリスクが完璧に排除され、余計な神経を使わずに済むようになった。
「いたぞ! やはりあいつは魔法陣の前で陣取ってる。なんともずる賢い奴だ」
戻ってきたカツジからの報告。
これまでの探索中、騎士と遭遇することは何度もあったが、その度に即座に撤退を繰り返してきた。戦うタイミングを決めるのは俺――そう決めていたからだ。
するといつからか、騎士はこちらを追うのを諦め、脱出用の魔法陣の前で待ち伏せするようになったのだ。あの青い魔法陣を踏まない限り、この階層から永久に出られないというルールを理解しているのだろう。
「あの時のお返しをしてやる……!」
あの敗北の時とは違い、今の自分は確実に強くなっている。
溢れ出る自信を足裏に込め、準之介は決戦の地へ向けて力強く駆け出した。
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