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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD
9/60

8 炎



壊す?


そう思った瞬間、大男が刃物をパドに向かって振り下ろす。


パドの片腕が変化する。


岩のような腕が刃物をへし折る。


篠雨が刀を抜く。


ノワールが銃を抜く。


銃声と刀の金属音が重なる。


俺は炎帝を掴む。


そのとき黒髪の女性が言う。


「余計なことしないで。」


突然、目の前が歪む。


なんだコレ!?


そのときパシッという音が耳に届く。


烏兎が部屋に飛び込んできた。


視界が光る。


閃光?


光が消えたと同時に、パドがノワールに向かって走る。


烏兎が魔法で目潰しをしようとした時点で目をつぶっていたらしい。


ノワールは目を押さえながら銃を構える。


そのとき、警報が鳴る。


任務中は常時つけているイヤホン通信機から音声が流れる。


『M-12エリア周辺に緑人大量発生。原因不明。応援を頼む。』


通信が切れる。


同時に突然、ノワールたちがフッと消える。


「!?」


「行くぞ。」


パドが走り出す。


緑人が大量発生?何が起きてる?


「烏兎お前、帰ったんじゃ……」


「何かめっちゃ大きい音したから、帰ってきてん。」


「なるほど……」


雷が鳴る。


俺は静かに息を吸った。



・・・・・***・・・・・***・・・・・



何だこれ……


大量の緑人に俺は驚愕する。


「民間人の避難は終わってない。急ぐぞ。」


パドが走りながら言う。


「これを30分はきついで……」


烏兎が小さく呟く。


その上烏兎は初戦闘だ。


俺は炎帝を抜く。


通信機から流れる。


『蕾を発見。全長約15メートル。』


「!?」


デカすぎるだろ……


緑人を切っても、中々減らない。


きっとこの中にも緑人になってしまった人がいる。


俺は唇を噛みしめる。


篠雨が迷いなく、一直線に進む。


緑色の血液が飛び散る。


烏兎の足元が雷で光る。


異常な速さで、緑人が烏兎の小型ナイフで切り裂かれる。


烏兎の頬をツタがかすめる。


「危な……」


パドが緑人を蹴り飛ばす。


バシャッと壁に緑人が叩きつけられる。


あと25分……


そのときヒュルっとあの音が聞こえる。


糸が巻き付く。


緑人が倒れる。


「リ、リートさん!?海外じゃ……」


「長年のカンってやつさ。」


そう言うとリートが地面に手をつく。


一瞬で大量の緑人が凍りつく。


すげぇ……


篠雨が蕾に向かって走る。


そのとき地鳴りが響く。


蕾がもう一つ……!?


現れた蕾の近くに一人の子供が立っている。


避難しそこねたのか…!?


新たに現れた緑人が歩き出す。


マズイ……


緑人の手が伸びる。


篠雨が走り出す。


緑人の群れに。


何の迷いもなく、自分の命なんて気にしていないみたいだった。


緑色の液体と赤黒い液体が飛ぶ。


雷雨は止んでいる。


炎帝が燃える。


俺は一直線に走る。


群れの中で孤立している篠雨と目が合う。


燃える炎帝が目を引いたのか、緑人がよってくる。


よし……来い。


蕾の近くまで俺は走る。


緑人が俺を囲む。


篠雨の驚いた表情が目に映る。


「燃えろ。」


火の粉が舞う。


緑人と蕾が焼ける。


俺は静かに息をついた。

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