7 黒
雨が降っている。
篠雨がカリカリとボールペンを動かして、報告書を書いていた。
俺はその横でもぐもぐとおにぎりを頬張る。
「ごめんな〜。毎回書かせて。」
「別にいい。それにお前が書いたところで、まともなのができると思えねぇ。」
「ひどっ!」
「そういやさぁ〜。」
烏兎が窓の外を見ながら言う。
「二人ってどこ住んでんの?」
「寮。」
俺はピースで答える。
この組織には寮がある。
よくわからないが家を探すのが面倒だったから、俺は寮に入っている。
「篠雨は……」
「…寮。」
「へぇ〜。そうなんや。そういや、組んでる人って部屋近くになりやすいらしいけど……」
「篠雨は俺の隣の部屋だぞ。」
俺は元気よく言う。
篠雨は不機嫌そうな顔だ。
「俺も今日から寮や。」
「へぇ〜何号室?」
「203。」
「あ!俺の左隣!よっしゃ!」
「お〜!」
篠雨は迷惑そうにしている。
「報告書書けた?」
「あぁ。」
「じゃあ、渡しに行くかぁ……って、佐竹いないじゃん。」
スッカラカンの隣の部屋を覗き込みながら言う。
どこ行ったんだ……?
「この組織、人手不足やからなぁ。」
烏兎がため息をついて言う。
「しかたないか……。パドさんに渡しに行こ!」
篠雨が報告書を持って立ち上がる。
「あ、烏兎。報告書俺たちだけでいいよ。」
「ほんま?おおきに!」
そう言うと手を振って帰っていく。
「さて、行くか!」
「別にお前も帰っていいぞ。」
篠雨が部屋のドアを閉めながら言う。
「いやいや、毎回書かせてるし、俺が持っていくって。篠雨も帰って大丈夫だけど。」
「はぁ……パドさんに聞きたいことあるからいい。」
外の悪天候を見つめながら歩く。
階段を上る。
「あれ……開いてる。」
パドの部屋の扉を見て俺は不思議に思う。
パドさんは几帳面なところあるから、扉とかいつもしまってるんだけどなぁ……?
部屋に入ろうとしたとき、目の前の光景に俺は申し訳なさそうに言う。
「あの……俺、タイミング悪かったですか。」
「悪かっただろうな。」
パドが呆れたように言う。
大男に黒髪女性、ロングコートを着た男性。
その上、大男が刃物を取り出している。
一体何があったらこうなるのか。
篠雨が無言で大男たちを見つめている。
大男が俺たちを睨みながら言う。
「ノワールさん、こいつら何ですか。」
「組織の人間だろうね。」
ノワール……?誰だこいつ?何の話だ??
「さて、邪魔も入ってしまったので早く終わらせましょうか。」
ノワールは笑みを浮かべる。
「宣戦布告です。私たちはあなたたちを壊します。」




