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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD Ⅲ
65/66

65  瞳




青灰色の目がギョロギョロ音をたてる。


人間と同じ大きさ……!?でも…あいつは……


明里が言う。


「とりあえず、篠雨たちも気になるし…一旦撤退して通信機を回復させよう。行くよ。」


「…わかりました。」


だが、アザミは動く気配がない。


「アザミさん?」


俺は首を傾げる。


大量の目がぎょろりと見る。


アザミを見つめている。


緑人は進行方向を変える。


こっちに…来てる。


「明里さん。他の隊員の救出と避難終わりました。」


突然、恭弥の声が響く。


ビルを上ってきた恭弥と篠雨が立っている。


明里と恭弥が何か話している。


篠雨が駆け寄ってきて、俺に聞く。


「アザミさんは?」


「それが……」


篠雨が言う。


「アザミさん。大丈夫ですか?」


「…あぁ。」


「とりあえず出ましょう。」


「わかった。」


俺たちは走り出す。


緑人たちを恭弥が一瞬で燃やす。


すごい……


アザミが呟く。


「いない…!」


「?」


篠雨が目を見開いて呟くように言う。


「さっきの…巨大緑人……どこ行った…?」


地面も揺れていない。


不気味な静寂が響く。


恭弥が俺を引っ張る。


目の前を枝が通過する。


な…!


アザミの表情の温度が下がる。


『ギュルル』


人型の緑人が声をあげて、アザミを見る。


枝がギュルンと音を立てて、緑の腕に戻る。


全身の青灰色の瞳が動いた。


「ラグ…ナ。」


アザミの呟きとともにラグナが足を踏み出す。


その瞬間、暗い炎がラグナの姿を消し去る。


恭弥が視線をあげる。


ビルの壁にラグナが張り付いている。


いつの間に……!?


恭弥が端的に言う。


「逃げるぞ。」


「は、はい。」


ラグナが異常なスピードで走ってくる。


はっや!


ゴウッという音とともに炎の壁が出来上がる。


明里がニコニコしながら言う。


「恭弥ナイス〜。」


「うるさいです。」


そんな会話をしているうちに、エリアの入口が見えてくる。


よかった……


そのとき、地面が揺れる。


「!?」


さっきの、全身に目がついた四本足の巨大な緑人が、俺たちを見下ろしている。


明里がアザミに聞く。


「ねぇ、アザミ。あの大きいやつがラグナになったり、もとに戻ったりしてたりしない?」


「可能性はある。でも、証拠がなければ予想でしかない。」


「だよね〜。今までそんな事できる緑人いなかったし。」


青灰色の目が縦横無尽に動く。


恭弥が淡々と言う。


「出ますよ。」


「はいはい。」


明里が巨大緑人を見つめながら返す。


秋の風が吹き抜ける。



・・・・・***・・・・・***・・・・・



「桜乃。サボりは感心しないな。」


ベストを着た男性が言う。


「ごめんごめん。」


桜乃はスマホを片手に笑顔で返す。


隣では不機嫌そうな轟刃と、ソフィアがいる。


「碧さん。なんで私たちは置いてかれたの。」


ソフィアが首を傾げる。


碧と呼ばれたベストを着た男性が答える。


「だって、次の舞台のほうがソフィアみたいな、美しいお嬢さんにはピッタ。」


言い終わる前に、碧が後ろから殴られて転倒する。


ノワールが無表情で、


「ソフィアを口説くのはやめてください。」


と言う。


「残念残念。綺麗なお嬢さんだというのに。」


碧は立ち上がって歩き出す。


桜乃もスマホをしまい込む。


夜が来ている。



おにぎり食べたい

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