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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD Ⅲ
62/64

62 到来



アザミは無言で俺を見つめていたが、微笑を浮かべて言う。


「なら、俺もこれの解析を進めないとな。」


「…!手伝います!」


明里が言う。


「意気はいいけど…どうやって?機材運び終わっちゃったけど。」


「うっ…」


「凰理くんには周辺の警備頼んでいいかな?」


「わかりました!」


俺は歩き出す。が。


グイッと引っ張られる。


「うおっ!」


「お前の警備場所はこっちだ。」


聞き覚えしかない声。


「し、篠雨…。」


「よう。」


もしかして…


「忙しいって…このことだったのか……」


「あぁ。行くぞ。」


「りょーかい。」


そのとき、篠雨が足を止める。


「どうかしたか?」


俺は篠雨の視線の先に目を向ける。


ざぁっと風が吹く。


薄灰色の髪と黒髪が揺れる。


鎖鎌を持った眠とノワールが立っている。


いつの間に…!!


明里が通信機に手を当てた瞬間。


眠が呟く。


「さよなら。」


指を鳴らす音が響いた。



・・・・・***・・・・・***・・・・・



アザミは緊張で汗ばんでいる手を握りしめる。


誰もいなくなった空間でただ一人、ノワールと眠を見つめる。


その隣にはいつの間にか、アフタヌーンドレスを着た女性が立っている。


全員…どこに……


女性がニコリと笑う。


「ほかのみんなは無事よ。どうもはじめまして谷崎アザミ。私はウラ。よろしく。」


張り詰めた緊張感の中、パチンとウラが指を鳴らす。


フッと、白いテーブルと椅子が現れる。


「せっかくだから、紅茶でも飲みながら話したいのだけれど……あなたは嫌かしら?」


「……」


眠はさっそく椅子に座って、膝に顔を埋めている。


「それにしても、周りが花畑だったらいいのに……廃都市なんて…」


残念そうに言うウラにノワールは淡々と返す。


「仕方ないでしょう。それよりも早く話を進めたほうがよろしいのでは?」


「そうね…」


ウラが微笑を浮かべて聞く。


「あなたなら知っていると思うのだけれど……ラ(・)グ(・)ナ(・)の体はどこにあるのかしら。」


「…答える気はない。」


「ふふっ…当たり前よね……今…あなたのお仲間はどうなっているかしら。」


「…!」


小春や凰理のことを思い出して、拳を強く握る。


「簡単に言えば人質かしら?」


ウラが笑う。


「答えてくれる?」



・・・・・***・・・・・***・・・・・



「参ったねぇ〜。」


明里がのんきそうに言う。


目の前には、大量の緑人がいる。全部緑核体。


凰理は炎帝を構えながら周りを見渡す。


抜け道……ないのか?


俺の隣で小春が言う。


「つ、通信機通じませぇぇん!」


「またか…」


篠雨がため息を吐く。


明里がニヤリと笑う。


「今度アザミに性能がいいの作らせなきゃね。」




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