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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD
6/60

5 新人!



翌日。


そろそろ来るかな……


俺はドアを見つめながら思う。


篠雨は窓の外を見つめている。


そのときドアが開いて、パドと一人の男性が入ってくる。


男性はバンダナをつけていて、背中に翼(・)が生えている。


パドは無言で壁際に移動する。


男性は部屋の中で立ち尽くす。


「えーっと、このあとどないしたらええんですか?」


困ったような笑みを浮かべて男性が言う。


「任務に行けばいいだろ。」


パドが当たり前のように答える。


「え?何もなしに行くん?組むん初めてやから分からへんねんけど……」


俺は立ち上がって言う。


「え、えっと、鳳宮凰理!よろしく!」


「あ、俺、天城烏兎(あまぎうと)。よろしく。」


篠雨は何も言わずに部屋を出ていく。


烏兎は首を傾げながら聞く。


「えーっと、あの人も一応組んでるやんな?」


「あぁ。」


パドがあくびをしながら答える。



「置いていかれたくなかったら、とっとと行け。」


「了解〜。」


烏兎は明るく言って部屋を出る。


俺も篠雨たちを追いかけて廊下を走る。


烏兎が篠雨の横に並んで聞く。


「なぁなぁ、名前なんて言うん?」


「霞城篠雨。」


「何でお前が言うんだよ。」


篠雨が俺に言う。


外に出ると真っ青な空に、太陽が光っている。


桜の花弁が地面に落ちる。


「パトロールかぁ。初めてやなぁ。」


車内で烏兎が言う。


俺は助手席から聞く。


「初めて?」


「うん。何なら俺、緑人も倒したことない。」


「めちゃくちゃ新人……」


「任務相手おらんくてなぁ……」


「見つかるまで何してたんだ?」


「医局員。」


「医局員?」


医局員というのは、緑人との戦闘で怪我した人を治療する人だ。


緑人は色々特殊だから、専門の機関で治療する。


俺は治療されたことないけど。あんま怪我してないから。


「じゃあ、戦闘は……」


「戦闘員も医局員もどっちも免許持ってるから大丈夫やで。」


「なるほど。」


篠雨は相変わらず無言で運転をしている。


「そういえば……お前、魔(・)族(・)なんだな。」


「うん。」


魔族というのは人間と違う特徴を持っている人のことだ。


烏兎みたいに翼が生えてたり、角があったり、色々ある。


ちなみに翼がある烏兎は有翼人だ。


「そういえば、篠雨は俺と組むまで何してたんだ?」


シーン。


「おーい。篠雨〜。篠雨さーん?」


無視。


「戦闘員?医局員?教えてや〜。」


烏兎が後部座席から篠雨の肩を叩く。


「うるせぇ、叩くな。」


景色が流れていく。


俺はあくびをしながら言う。


「いや〜腹減ったなぁ。」


「お前結構、朝飯食っただろ。」


篠雨の呆れたような返答に、俺は首を振って答える。


「いやいや、メロンパン6個しか食べてないよ。」


「結構食っとるやないか。」


烏兎が言う。


「普段なら11個ぐらい食べるのに……」


「妙に細かい数字やな。」


「朝ってそれぐらい食べるでしょ!」


「いや〜。俺、朝食欲ないから食べても1個やわ〜。」


「篠雨は?」


「……」


「おーい。篠雨〜。教えてよ〜。」


信号が青に変わった。


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