46 KA・I・GI
「なーんかめんどくさいことなったね〜。」
湖羽が伸びをしながら言う。
ノワールは一口紅茶を飲む。
紺色のベストを着た男性が言う。
「状況を整理すると、レインたちが”緑災対策機関”にケンカを売ったということかい?」
「じゃっどなー。(そうだね)」
桜乃の返答にリゼが首を傾げている。
緑災対策機関はパドやリートたちの所属している組織の名前だ。
丸メガネの男性が口角をあげて言う。
「どういう作戦で突っ込むのかと思えば、紫電がいるとはね。」
「どうやって従わせたんだろーね。正気には見えなかったけど。」
湖羽の言葉に灯織が頷く。
ウラが話し出す。
「でも、あの鬼神が現れたとなるとやっかいね。早々に手を打たないと。」
「そう言いながら笑ってるね〜。」
湖羽が笑顔で言う。
丸メガネの男性が言う。
「鳴朝も取り逃がしてしまったけどいいのかい?」
ウラは微笑を浮かべて答える。
「大丈夫よ。」
静かな空間に響く。
「私たちは負けないわ。」
・・・・・***・・・・・***・・・・・
「局長!局長!!起きて下さい!」
その声で昼斗は起き上がる。
「遥ちゃんどうかした……?」
「もうすぐ明里さんと会議ですよ。」
「…そうだった。」
昼斗はパソコンをひらいてリモート会議の準備をする。
「眠い……」
「うるさいです。」
「冷たい…」
「室温は適切です。」
「……」
そのとき明里の声が流れる。
『相変わらずだね。昼行灯くん?』
「うーん…おやすみ。」
「しないでください。」
遥に怒られながら昼斗は顔を上げる。
明里が言う。
『じゃあ、報告頼むよ。』
昼斗は書類をめくりながら話し始める。
「宗教団体の件ですが、篠雨隊員が報告した柱を調べたところ、柱の下から魔神の欠片が見つかりました。
入手経路は不明。いくつか持ち出された痕跡がありました。」
『魔神の欠片ね〜気になるねぇ。』
「…茶髪の男は雇われただけと証言しています。レカムやその他関係者は完全黙秘。保管されていた緑人は
茶髪の男によると実験体だそうです。300人中10人が国内の行方不明者とDNAが一致。その他は自然発生し
た緑人と判明。…宗教団体の件はざっとこんな感じ。」
『なるほど、OKありがとう。』
「……紫電さんの件です。」
書類をめくる。
「顔認証から滝上紫電と完全に一致。デパートの件では、レインたちと、もともと客たちに紛れていた模
様。その他は不明。」
空白の多い書類を見て、昼斗はため息をつく。
『報告ありがとう。こちらからの報告だよ。Null…というかレインたちからメールがとどいた。』
画像が送信される。
『 どうも。
滝上紫電というプレゼントはどうだったかな〜?
これからも色々仕掛けるつもりだからよろしく〜 レイン 』
明里が言う。
『組織の本部の会議でみんな集まる予定だったけど…この状況じゃね?できるだけリモート参加。本部に行くなら護衛必須ってことになってるからよろしくねー。』
「…わかった。」
そのあと数十分話した後、会議が終わる。
昼斗は真っ黒になったパソコンの画面を見つめる。
「大変なことに…なったな……」




