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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD Ⅱ
40/63

40 増援

斗花を見てハルは笑う。


「じゃあ、申し訳ないんっすけど……」


ハルが銃口を向ける。


「さよならっす。」


そのとき、ビッとハルの頬に切り傷ができる。


投げられた刀が転がる。


篠雨が血まみれの姿で膝をついている。


ハルが言う。


「もう限界でしょ。やめといたほうがいいっすよ。腕の捻挫も治ってないんっすから。」


「うるせぇ……」


長髪の男が刀を抜く。


マズイマズイ。立たなきゃ。早く早く……


体から血がこぼれる。


そのとき。


スタッと長髪の男の横に黒い影が降り立つ。


長髪の男はとっさに刀を向けたが刀が宙に舞う。


あれは…ナイフ……


全身黒い服に包まれた人物は、ハルにナイフを投げる。


ナイフが宙に舞う。


白銀の男性が刀でナイフを弾き飛ばしていた。


黒い服の人物は驚いたように固まっている。


そのときヒュッとハルが持っていた、パドのスマホが宙を飛ぶ。


昼斗が冷たい目で、ハルを見ている。


ハルは悠長に言う。


「スマホ取られちゃったっすね〜。」


「次から次へと…曲者め。」


長髪の男が刀を構えたとき、複数の足音が響く。


吹き抜けになっている上の階の手すりの上に。柱の後ろから。


複数の男女が現れる。


横から声が聞こえる。


「凰理…!」


「リートさん…パドさんを……」


「分かってる。」


突然明るい声が響く。


「囲まれちゃったなぁ〜。」


白髪の男性が伸びをしながらハルの横に立っている。


いつの間に……!?


「レインさん!」


ハルが嬉しそうに言う。


レインは口角を上げて言う。


「久しぶりだね〜。リート。」


「…てっきり死んだと思ってたよ。」


「いや〜。ボクもあれはやばいと思ったよ〜。」


知り合い……?


レインが白いボールを取り出しながら言う。


「さてと。周りは強者のオールスターだし、帰らせてもらうよ。」


白いボールが地面に転がる。


リートが一歩踏み出したと同時に白い煙が視界を覆う。


煙の中に垣間見えたすみれ色の瞳を最後に俺の意識はかき消えた。



・・・・・***・・・・・***・・・・・



煙の晴れた空間に、ドタバタと救命士や警察が入ってくる。


最後の一体に刺さったナイフを全身黒い服の人物が抜き取る。


倒した緑人の血液が広がっている。


パドや烏兎が運ばれる。


篠雨も気を失ったらしい。


全員危険な状態……


リートは拳を握りしめる。


黒い服の人物がため息をついてリートの横に歩いて来る。


鳴朝の小さな声が聞こえる。


「まさか…またこの服着ることなるとは思ってなかったさ……」


「君の戦闘服ね。懐かしいよ。」


鳴朝の表情はフードで見えない。


昼斗は斗花に駆け寄って何か喋っている。


リートは鳴朝に言う。


「信じたくないから言わないのかい?」


「……」


「私も…信じたくないけどね。」


最後に見た白銀の髪を思い出しながら言う。


「さてと。…好き放題やってくれた分、きっちり返さないとね。」


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