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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD Ⅱ
37/66

37 情報



『【第7問】

記念写真を撮ったのは何月何日?』


篠雨の手が止まる。


「何だこの問題…」


記念写真?


そのときパドがタッチパネルを押す。


『4月7日!正解』


「!?」


何だ?何でパドさん……


『【第8問】

 私の三回目の任務の日は?』


『4月10日!正解!』


パドは淡々と問題を解いていく。


『【最終問題】

みんなと初めて会った日は何月何日?』


パドがふっと笑う。


軽快な音が鳴る。


『全問正解!おめでとう!このQRコードを読み込んでね!』


パドはスマホを取り出して、読み込んだあと歩き出す。


「帰るぞ。」


「えっ…わ、わかりました!」


斗花が疑問でいっぱいの表情で言う。


「あ、あの…第7問あたりからどういうことだったんですか……」


パドは前を見つめたまま答える。


「俺の友達が色々な組織や犯罪者について調べていた。紙にすると誰かに見られる可能性があるから、デー

ター化した。俺が場所を知ってるのは、あいつが……死んだからだ。」


「!?……」


「任務に行く前に…『何かあったときのために』。」


淡々と話すパドの後ろ姿は、なぜか小さく見える。


「他に見られないためにあの問題にしたんだ。名前もあれじゃないと見れないようになってる。」


パドは振り返って、いつもの表情で言う。


「行くぞ。」



・・・・・***・・・・・***・・・・・



「それでさぁ〜。やんの?」


白いジャケットを着た一人の女性が言う。


ポテトチップスを片手に持った白髪の男性が答える。


「やる。実験がてらね〜。自信はあるんだろ?あやめ。」


あやめと呼ばれた女性はニッと笑う。


「もちろん。成功してるよ。」


「…今から投下する爆弾によって、我々は利を得ることとなる……」


長い漆黒の髪をくくっている男性が目を閉じて答える。


白髪の男性は言う。


「ハル。頼むよ!」


「わかったっす!レインさんのご期待に添えるよう、がんばるっす!」


サングラスを掛けた、身長の低い男性が笑顔で答える。


レインは白髪を揺らして笑う。


「これでウラたちに対抗できる。」



・・・・・***・・・・・***・・・・・



吹き抜けになっている天井の下を凰理は歩く。


天窓から柔らかな光が差し込んでいる。


周りはたくさんの人で賑わっている。


「それにしても篠雨さん、あんな難しい問題解けるなんてすごいですね。」


斗花が感心したように言う。


「別に…」


そう返す篠雨に俺は言う。


「あ。照れてる。」


「殺すぞ。」


「すいません。」


俺はパドに聞く。


「これで安全に帰れたら、任務完了ですか?」


「あぁ。頼むぞ。」


パドはそう言うと俺たちになにか渡してくる。


「クッキー?」


「あぁ。明里に大量に押し付けられたんだ。疲れてるだろうし、せっかくだから食べろ。」


「ありがとうございます!」


明里さん……どっから大量にクッキー持ってきたんだ


烏兎が


「クッキー好きやねんなぁ〜。」


と笑顔で言う。


篠雨は無言でポケットに入れていて。


斗花は


「今食べたいなぁ…でもお店の中だしなぁ……どうしよう…」


と呟いている。


人混みの中を俺たちは進む。


そのとき、フッと照明が消える。


「!?」


ザワッと人々の戸惑う声が広がる。


なんだ!?


俺たちは身構える。


篠雨が言う。


「明里さんに電話してくれ。」


斗花がスマホを取り出して連絡しようとしていたが、「あれ?」と呟く。


俺は首を傾げて聞く。


「どうしたんだ?」


斗花がスマホの画面を見せる。


『圏外』


淡々と表示されているその言葉に、パドが表情を険しくする。


圏外…こんなときに……でも…さっきから何も起きない。


そのとき悲鳴が響いた。


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