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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD
25/65

24 やりたいこと



久々に見る太陽が光っている。


天窓の場所は宗教施設の近くの林で、宗教施設に走って戻ってきたところだった。


夏帆がめんどくさそうにレカムを抱えている。


烏兎たちのところに急がないと……


そのとき篠雨が立ち止まっている。


「?どうかしたか?」


「……」


そのとき、地鳴りが聞こえる。


生暖かい風で髪が揺れる。


何だあれ……


木を、家を蹴散らして”それ”はやって来る。


今まで見た中で一番大きい、植物の塊が体を引きずりながら進んでいた。


警報音が鳴り響く。


そのときよろよろと歩く。



レカムが狂気じみた笑顔で巨大な緑人を見つめている。


「これで…これで……高みに…」


俺の頬から汗が滴り落ちる。


篠雨が呟く。


「…そうか。あのサイズなら…普通より毒の散布量も範囲も桁違いだ。」


「なっ……」


そんなの……


俺は緑人を見る。


昼斗が呟く。


「僕たちだけじゃ…無理。」


どうする…どうする……


そのとき黙っていた通信機から音が響く。


『任務内容の変更だ。増援が来るまでそいつを足止めしろ。』


俺は驚いた声を出す。


「パ、パドさん!?」


『何だ。』


「……」


『篠雨がいくつか蕾破壊用の爆弾を持ってるはずだ。あいつは一応足があるらしい。爆破しろ。』


「えっ…」


『どうした。凰理。さっさとしないならお前の給料下げるぞ。』


「え!?」


『さっさとやれ。』


篠雨が


「行くぞ。」

と言って走り出す。


俺は薬を噛み砕くと追いかける。


「夏帆たちは、民間人の避難と烏兎たちを頼む!!」


近づくにつれて緑人が現れる。


緑が飛び散る。


緑人化した人々がうめき声をあげている。


俺は奥歯を噛みしめる。


足を壊したって……周りの人は……


俺は叫ぶ。


「篠雨!!」


「何だ!」


「お願いがあるんだけど!」


「嫌な予感しかしねぇな……!」


「俺さ、足壊しても、周りの人が被害を受けるから…あいつを倒したい!」


「策はあるのか?」


「ない!」


「だったら言うな!」


「篠雨がなんとかして!!」


「あのな…」


「信じてるからな!!」


「…?」


「篠雨はさ、俺にできないことやれるし、いつも助けてくれるだろ!」


篠雨はボソリと呟く。


「断りづらくなった上にほぼ丸投げじゃねぇか。」


聞こえなかった俺は首を傾げる。


「はぁ…緑人は人を食えば強くなるのは覚えてるか?」


「覚えてる。」


「ある程度強くなると、緑人の体内に”芯”っていう、心臓ができるのは?」


「ぼんやりと!魔力が集中してるところにあるんだったけ?」


「あぁ。」


「じゃあ、それを壊せば……具体的にどうすんの!」


「爆弾を今、8個持ってる。足止めのために一本でいいから足を潰して、あとは……」


「わかった!」


「言っておくが成功する見込みはないぞ!デカいから皮膚も分厚い!!」


「わかった!!」


俺は地面を強く蹴る。


篠雨から爆弾を受け取る。


デカいから動きは遅いけど……


太いツタや枝が生き物のように動いている。


俺に向かってきたツタを篠雨が切り捨てる。


緑人の足が地面にヒビを入れる。


爆弾を二つつける。


ツタに殴られそうになって後ろに飛ぶ。


爆発音とともに緑人の足から緑の血液が吹き出す。


「あんまり…効いてない…?」


篠雨が呟く。


「爆弾が足りない……」


「!じゃあ、どうすんだ!?」


「…芯を直接……」


俺は緑人に目を向ける。


魔力が集中している場所は……あそこ。


俺は走り出した。


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