23 合流
緑人が凍る。
次々と現れる緑人に日月は舌打ちをする。
何匹出てくんだよ……全然倒せねぇ…
俺はふと思い出す。
昔言われたこと。
『お前にはこの仕事は無理だ。弱い。すぐ死ぬ。復讐は諦めろ。』
俺は呟く。
「違う…違う。絶対に殺すッ。」
そのとき、緑人が日月の腕をツタで絡め取る。
「しまっ……」
枝が一直線に俺に向かって伸びる。
死…
突如、大きな音とともに枝が潰れる。
ミシミシと音をたてて緑人が潰れる。
緑の液体が花火のように舞う。
「大丈夫?」
壊れた壁の向こうから昼斗が現れる。
「一人でこんなに倒したんだ…すごいね。」
昼斗が感心したように言う。
「何でここに……」
俺が聞くと、
「どこにいるかわからないから…手当たり次第に壊してただけ。日月くんが強くてよかった。」
「え?」
「日月が強いから、死んじゃう前に今、ここで見つけれた。」
「え……」
昼斗は優しげな微笑みを浮かべている。
思いもよらない言葉に俺はパチパチと瞬きをする。
何言ってんだ……?
昼斗が歩き出す。
「行こ。」
・・・・・***・・・・・***・・・・・
「どーやって出るんだ!!!」
凰理は大声を出す。
「そんなの分からないわよ。」
夏帆が耳を塞いで言う。
緑人は倒したもののこの部屋から出る方法が分からない。
四方にはただのっぺりした壁があるだけだ。
どうする…日月も篠雨も烏兎たちも心配なのに……
そのとき後ろの壁がバキィと壊れる。
「!?」
振り返ると、どこの誰かわからない茶髪の男と、篠雨が立っていた。
壁はツタで茶髪の男が壊したらしい。
「篠雨〜!!!無事か〜!!」
「あぁ。無事だから一旦黙れ。うるさい。」
「ひどくない?」
「うるさい。」
夏帆が聞く。
「ねぇ、その男の人……」
「敵だ。」
「えっ?じゃあなんで……」
茶髪の男が明るい笑顔で言う。
「脅されたんです〜。」
「なんて脅したの?」
夏帆が篠雨に聞く。
篠雨はしれっと答える。
「やらないなら一分ごとに指を切り落とすって言った。」
「……」
怖……
「日月と昼斗は?」
「えっと、レカムの魔法ではぐれちゃって。あと、烏兎たちのところに敵が行ったみたいで……」
「急いだほうが良さそうだな…」
そのとき、篠雨が後ろから肩を叩かれる。
そこには、日月と昼斗が立っていた。
俺は明るく言う。
「昼斗!日月!よかった〜無事か〜!!」
日月が迷惑そうな顔をしている。
夏帆が呟く。
「レカムは?」
昼斗が言う。
「こっち。」
「?」
ついて行くと、さっきの天窓があるところに戻ってくる。
その下で、レカムが倒れている。
気絶……してる。
「昼斗がやったのか?」
「うん。」
「……」
夏帆が言う。
「ねぇねぇ、あの天窓壊して、氷魔法で階段でも作れば出れるんじゃない?」
「確かに…よし、日月!頼む!」
篠雨がため息をつく。
「やっと、出れる。」




