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GREEN RECORD  作者: ミズイロみかん
GREEN RECORD
22/63

21 知らない




黒い廊下を進む。


夏帆が緊張した面持ちで歩いている。


凰理は静かに進む。


篠雨……


そのとき次は黒い扉が現れる。


俺は静かに開ける。


何だここ……


上を見上げると天窓から陽光が差し込んでいる。


レカムがその陽光の下に立っていた。


「霞城さんはあなたたちにとっては無事ですよ。」


「……」


「もう一つ…あなたたちのお仲間の天城さまのところに一人、こちらの者が向かいました。」


「なっ……!」


何でこいつらが烏兎のこと知ってるんだ……!


レカムが微笑む。


「みなさんは私がお相手します。」


俺は炎帝を握って走る。


そのときフッと景色が変わる。


ぶつかりそうになって俺は足を止める。


「夏帆!?」


「凰理!?」


反対方向にいたはずなのに……あれ…?


「日月と昼斗がいない!」


「というか、ここどこ……」


さっきと違う、白い狭めの部屋だ。


もう一つ言うと、緑人が三人いる。


昼斗は大丈夫だとしても……日月…


俺は拳を握りしめる。



・・・・・***・・・・・***・・・・・



天窓から陽光が差し込む空間で昼斗はただ一人、レカムを見つめて言う。


「何で僕だけ残したの?」


「少し聞きたいことが。」


「…?」


「こんな任務にあなたが出てくるのはおかしいと思ったんです。」


「何のことかな。」


「とぼけなくても大丈夫ですよ。」



レカムが目を細めて言う。


「”情報通信管理局”局長、日暮昼斗さん。」


組織にはいくつかの部署がある。


烏兎の所属していた医療局や戦闘員が所属する戦闘局。


そして情報通信管理局は緑人が現れた際の通報の対応や、組織の情報管理、戦闘員への連絡をする。


「僕も一応戦闘員だから。」


「でも、この任務にあなたのような幹部を送らないと思いますが。」


ぼんやりした目で僕はレカムを見つめる。


「気づいているのですか?」


レカムの問いに静かに答える。


「うん。気づいてるよ。緑人をたくさんここに閉じ込めてること。そのために来た。」


昼斗は拳を握る。


突然、レカムが喉を押さえてうずくまる。


昼斗はゆっくりレカムに近づく。


「君は知らないことが多すぎる。」


「っ…」


拳を開くと、レカムの止まっていた息が吐き出される。


「僕のこともみんなのことも。」


「何を……」


「そのままの意味だよ。」


昼斗のぼんやりとした瞳に暗い明かりが灯る。


「邪魔だから殺そうとしたんだろうね。でも君は一番大事な情報を掴んでない。僕たちの強さを測り間違え

たんだよ。」


レカムの瞳が昼斗を睨む。


昼斗が微笑む。


「どうする?僕は別に君の息を止めて殺しちゃってもいいけど。」


「……」


「今なら誰も見てないし、情報操作は得意なんだよね。」


「何を……」


「冗談だよ。昔から倫理観がちょっと抜けてるって言われるけど、こういうところなんだろうね。」


レカムの顔から血の気が引いていく。


昼斗がカタンと首を傾ける。


「自分の巣穴に敵を招待しちゃダメだよ?」


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