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ある龍の物語  作者: まっこ
第3章 流転
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38 顛末を聞く

『長老、オーク共は何処にいる?』


 リーダーが息を切らせて、オークが現れた入り口とは別の入り口から入ってきてそのまま長老に問い掛けた。

 オーク来襲の連絡を受けて、一生懸命走って帰ってきたのだろう。


『あぁ、いや、そうなのだがな……』


『どうしたんだ? 早く何とかしないとだろ?』


『それなんだがな……その……』


『何があったんだ? 早く言ってくれ』


『その……オーク共はいなくなったんだ』


『居なくなった? 帰ったのか?』


『いや、帰ったわけではなくてだな……』


『随分と歯切れが悪いな。

 はっきりと言ってくれ』


 その時、ゴブリン達がオークの焼死体を何も言わずにリーダーと村長の前を通りすぎて、ヴィーヴルが居る水場の前まで引き摺っていった。


『あれは? オークだよな?』


『そうだな……』


『何で焼けているんだ?』


『それはな……』


『それに、オークの死体を村の中に持ってきてどうするつもりなんだ?』


『だからな……』


『あんなもの持ってきたって、使い道はないだろ? それとも何か? 食べるって言うのか? あんなにあったって、食いきれないだろ?』


『だから、ちょっと待て。

 落ち着け。

 最初から話すから、落ち着くのだ』


『済まない、少々取り乱した』


 リーダーは深呼吸した。


『話すにしても、当事者から聞いた方が良いだろう。

 こっちに来い』


 そう言って、長老はリーダーを水場に居るヴィーヴルの下へと連れていった。


『ヴィーヴルか? ヴィーヴルが何かやったのか?』


『儂も外であったことを聞きたい、教えてもらえるか?』


「あぁ、良いのじゃ」


 ヴィーヴルは、先程のオークとの戦いについて話した。


「……ということなのじゃ」


『見ておったが、戦っておった時間的にもそうなのだろうな』


『ヴィーヴルならば可能だろう』


「それで、今、運んでもらったオークは食料にするとのことで、野晒しにしておくのもいけないと思ったのじゃ。

 そこで、妾が入れるものを作っておったのじゃ」


『それが、それだな』


 長老がヴィーヴルの持っているものを指差した。


「あぁ、そうなのじゃ」


『それにどうやって入れるって言うんだ? 1頭だって入らないぞ』


 リーダーが、長老の考えているであろうことを補足した。


「流石にそのままの大きさでは入れられんのじゃ。

 入る大きさに切り分けるのじゃ。

 そうすれば、この中に全部入れられるのじゃ」


『そうなのか? じゃあ……』


 リーダーは持っていた剣で切り分けた。

 そして、ヴィーヴルの作ったストレージの中へと詰め込んでいく。


『おぉ、次々と入れられるな。

 どのくらい、入れられるんだ?』


「詳しくは分からないけど、あと2~3体分くらいのオークは入ると思うのじゃ」


『そうか……』


『これの作り方は教えてもらえないのか?』と、長老。


「教えても良いのじゃ。

 だけど、魔法が使えなければただの入れ物なのじゃ。

 入れ物の大きさでしか、物を入れることができないのじゃ」


『それならば意味がないだろう? と言うことだな』


「そう言うことなのじゃ」


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