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ある龍の物語  作者: まっこ
第3章 流転
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35 敵襲(1)

『向こうでオークどもに襲われた。

 こちらへ来るかもしれない』


 傷だらけのゴブリンが、村へ転がり込んできた。


 その場へとやって来た長老は、転がり込んだゴブリンに問い質した。


『オークどもは、あちらにいるのだな?』


 村長は、ゴブリンが転がり込んできた方向を指差した。

 そのまま、横に転がったゴブリンは頷いた。


『皆、聞いただろう、この村にオーク共が来るかもしれんと。

 お前は、あいつにこの事を知らせてくるんだ。

 お前とお前は、村の外に出ているものが居ないか見てくるんだ。

 お前とお前は、あちら側の門を閉めるんだ。

 他の者は、戦いに使えそうなものをここに持ってくるんだ』

  

 村長の矢継ぎ早の指示に、村のゴブリン達が素早く動き出す。

 外へ出ているリーダーの下への伝令も、村から駆け出していった。


「妾も力を貸すのじゃ」


 子供達と遊んでいたヴィーヴルが、村長に声を掛けた。


『それには及ばない。

 門を閉めれば、オーク共も村には入ってこられんだろう。

 後はあいつが帰ってきたら、上手く追い払ってくれるだろう』


 村長の言うあいつとは、多分リーダーのことだろう。

 リーダーは村長から絶対的な信頼を得ているようだ。


「では、帰ってくるまでの間、オーク共が村に入ってこられぬように見張るのじゃ」


『そこまで言うのなら、お願いするとしよう。

 だが、無理はするなよ。

 あいつが上手くあしらうであろうからな』


「分かっておるのじゃ。

 ちょっと魔法で牽制するだけなのじゃ」


『おねぇちゃん、どこいくの?』


「うん? ちょっとオークと遊んでくるのじゃ」


『ぼくもいっしょにあそびた~い』

『いっしょにいきたい』


「いや、本当に遊ぶわけではないのじゃ。

 言葉の綾と言うか……村長、どうにかして欲しいのじゃ」


『子供にそんな言い方をするからだ。

 ほれ、子供達は儂と一緒にこっちへ来るんだ』


『おねぇちゃんといっしょがい~い』

『おねぇちゃんもこどもでしょ?』


「妾は別なのじゃ、村長と一緒にいて欲しいのじゃ」


『じゃあ、あとでまたいっしょにあそぼ』

『つぎはブランコであそぶよ』

『くさのわなをつくりにいかないと、おこられるぞ~』

『あ、わすれてた~。

 じゃあ、わなをつくってからブランコだね』


 子供のゴブリンが各々に話し始めた。


「分かったのじゃ。

 では、後で何をするのか、村長と一緒に行ったところで決めておくのじゃ」


 子供達はヴィーヴルの言葉に従って、村長の後ろに付いていった。


「ふぅ、下手なことは言えないのじゃ」


 ヴィーヴルは土壁の上に飛び上がった。


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