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異世界なのだから最強の剣を求めるのは普通だろ  作者: 雪兎
序章 異世界と魔法と剣と
3/49

第2話  親父と剣と先生と

未だにルビ機能の使い方が理解できていない・・・ルビを振りたい


修正第二3/27


言葉じり調整4/7

 美しい朝焼けに、爽やかに吹きぬける風。異世界物やファンタジーなんかに描かれているような、素晴らしい景色が広がり、1日の始まりが幕を開け。


「久しぶりで、体がなまってるな。それにしても、朝の運動は気持ち良いものだろヒルト」


 清々し顔で笑い飛ばしているオッサン、そして額に一筋の汗。


 うん、景色とこのオッサンもといタングだけを見れば、和やかな1日の始まりの光景に見えるだろな……足元で、折れた木剣を持ち、ボロ切れのように転がっている俺を見なければ。

 そして、あっ、みたいな表情してから慌てて俺を担ぎ上げるタング。


 本当に子供相手に大人げがないと言うか、死んだらどうするんだよ。それに、何だよ鍛冶屋のオヤジ風情がなんであんな動きが出来て、あんなに強いというのか理不尽だ。

 等と思うが、そこで俺の意識は無くなった。



 なんでこんな事になっているかだって? さかのぼる事3時間前。

 まだ太陽の上がりきらない時間に、タングに起こされる所から全ては始まった。


「ヒルト、昨日の約束通り今日から剣の稽古を始めるぞ!」


 朝っぱらからテンションが高いタングが、俺の部屋の扉を勢い良く開いて声を上げた。


 その音と声で一旦ベッドから上半身を起し、そのタングの姿を寝ぼけ眼でみた瞬間、俺は二度寝しようと再び布団を被るが、親父の鉄拳によって叩き起こされた。

 

 俺は叩かれた頭を押さえ。


「痛っいな親父、まだ外は薄暗いこんな時間に何だよ。工房の時間までまだ有るだろう……後、テンション高くてウザイ」


 痛みで目は覚めているが、寝起きが悪く、不機嫌に文句を言うと。


「うん? 昨日約束しただろ。寝ぼけてないで剣の稽古に行くぞ」


 アッケラカンと答えられた。


 その事で、俺は若干苛立って、


「稽古って言うけど、ただの鍛冶屋の親父がまともに剣を振って、本当の剣の稽古をつけれるのかよ? 型とかいろいろ有るだろ? それを考えれば、グランのオッちゃんから教えて貰うとかの方がよっぽど現実的だと思うけど。現役の衛士なんだし」


 当たり前の事だろう。たかが鍛冶屋の、しかもこんな辺鄙な町に住むオヤジが、剣を使えるなんてどんなファンタジー小説だよ。


 なんて思いながら親父を睨んでいた。


 しかし親父(おやじ)は、驚いた表情をし、そのあと少し嬉しそうに微笑み、


「ただの鍛冶屋の親父か……よし、良いだろ。俺の体に、一発でも当てられたら明日からの稽古は無しだ! だから今日は付き合え。ただの鍛冶屋の親父なんだろ?」

 

 俺はその言葉を挑発されたと受けとり、


「やってやるよ、一発だろ一発、速攻で決めてやる」


 苛立ち混じりに答えるが。


 大人と子供とはいえ、一発位なら当てられるだろうし、最初は、子供だろなんて油断してる筈だ。

 よほどの力量差がなければ、一発位なら当たる。それに、元の世界では剣道を噛っていた経験者だ(地方予選の準準決勝敗退だが弱くはない筈だ)油断してる時になら、余裕で一発位当てられる。

 そう腹の中では勝算しかないと考えていた。


 そして、俺の答えにタングは笑いながら、


「おっし。したら朝飯(めし)食べたら行くぞ、先に準備をして待っているから、早く着替えて降りて来いよ」


 そう言い残し、リビングに降りて行った。


 俺は、今に見てろよ、あの顔を苦悶の表情に変えてやる。

 なんて思いながら、服を着替えリビングに降りる。


 リビングに降りると、クリスも起きていて朝ごはんを用意してくれていた。

 それには、少し心配になったが、嬉しくも思った。

 まぁ、今日親父に一発入れて、こんな早起きとはさっさとオサラバだろうけどな。



  〈そんなこんなで所変わって、町の外れの空き地へ〉


 道中親父は、家からデカイ木箱を背負って歩いていたが、それを、空き地に着くなり地面に下ろし、中から、大振りで反りの無い片刃形状の木剣を手にした。

 到底、実戦向きとは到底思えない、某終わる物語の、7作目主人公が持っていた物に似てる、ような木剣を片手で半身正眼構えるタング。


 その姿には、ゲームかと突っ込みたい光景にも思えたが、それよりも、分類上グレートソードになるのか? なんて、戦略のために、剣の分類について考えていた。


 するとタングは、木箱を足蹴りし、俺の前へとスライドさせ視線で選べと見てくる。

 それに応えて俺は、両手持ち用の木製のブロードソードを選択し、陽の構えで向かい合うと。


「ヒルトは変わった構えをするな、そんな構えをどこで習ったんだ? その構えだと正面が隙だらけで無防備すぎて、打ち込まれたらおしまいだな。まぁ良いか防御なんて今は、先に打ち込んで来い」


 などとタングは呆れたと言わんばかりに笑って、剣で手招きし始める。



 その行動に、


 やはり武器屋のオヤジだ、型を知らない。お言葉に甘えて、一撃で決めてやる。

 と思い、口が自然と緩んでしまうが、息を吸い心を落ち着け、


「目に物見せてやるよ、親父」


 言葉と共に全力で詰め寄り、右腕だけを横薙ぎで斜め上胴を目掛けて振るった。


 親父は俺の構えを見て、守りの構えと勘違いしていたが、陽の構えは相手に武器の長さを誤認させる構えであり、使い方によっては攻撃的な構えだ。


 その考えから勿論、初撃はフェイントで剣を握っていない、本命は左手で狙う下半身、無論コカン部位狙い。 

 それにもしも、フェイントがバレていたとしても、錯覚で半歩後ろからだと誤認させ空振りだと思わせる二段構えの攻撃。

 俺には、その考えから確実に決まる自信が有った。



 だが、俺の予想に反して、木製同士がぶつかる音と不快な手応えが俺の元へと返ってくる。

 それも快音ではなく、軽くいなしたような音が響いて。


「おおっ凄い一撃だな、でもコカンはダメだろ当たったら機能しなくなるだろ。それにしても、本当にそんな技を何時(いつ)の間に……いや[聖剣]か[剣輝]のスキルの御蔭か?」


 不快な手応えと軽い音に驚きながら、タングの声に反応し、顔を見上げる。


 すると、笑いながら少し驚いた表情を見せているタングと目が合い、そのことで、慌てて切っ先に目をやる。手を返し半身を捻った状態になり、大剣の腹で止められている剣が目に入った。

 慌てて跳ね下がり、正面両手持ちで正眼に剣を構えるが、俺自身驚きの表情しかない上に下がった事で、もう一つ気付く事が有った。


 タングは一歩も動いていないという事実。


「はぁ? なんで」


 その事実に間抜け面で、間抜けな言葉を溢す。


 するとタングは、姿勢を戻し左肩を廻し首を横に二度鳴らし、


「少しお前を甘く見すぎていた様だったな、悪い悪い。もう少し本気を出してやらないと失礼だったみたいだな。という事で次は俺の番だ、受けろよヒルト」


 顔は笑っているが目がマジだし、口調もどこか何時(いつ)もと違って圧が有る。


 まったく大人気ないとはこの事だ。子供相手にあからさまに本気のオーラを出すなんて餓鬼か。

 俺はそんな風に思いながら、タングを睨みつけていると、大剣を両手で担ぎ、少し前傾姿勢になり――消えた。



 一拍の後、俺の斜め前に現れた。俺と目が合い、同時にニッと笑い、大剣を担いだ状態から器用に腕を振り手首を捻りながら半円を描き切り上げて来た。

 咄嗟に構えなおし木剣でガードしようとするが、空しくも木剣は折れ、三回転一回捻りで打ち上げられた後、一回転半捻りを加えて地面に落ちた。


 そして冒頭の光景へ繋がると言う訳だ……




 徐々に意識が戻り、うっすら光が見え、声が聞こえ始める…… 

 その声の御蔭で目が覚め、最初に見た光景は、母さんに叱られ小さくなる親父と、怒りながら俺に回復魔法を使って癒してくれるクリスという光景。


 えっ母さん回復魔法使えるのかよ。

 と、状況よりもクリスが魔法を使えるという事実に一番驚いていると。


「ヒルト気が付いたのね……良かった心配したのよ、まだ痛い所は有る? 意識は? 頭は大丈夫?」


 気が付いた俺にわたわたしながら心配し、背を支えながら起こしてくれた。


 そして続け様に。


「ヒルト大丈夫か? 本当にすまなかった。父さんな、ヒルトが余りにも凄かったもんで、ほんの少し本気を出しすぎてしまったみたいだ。すまなかったな」


 タングが頭を掻きながらも、反省した様子で声を掛けてきた。


 でもそんなタングに対して、キッと睨みつけるクリス。その睨みに気圧されてワタワタと挙動不審になり始めるタング。


 その光景に


「あはは、大丈夫だよ母さん、ありがとう」


 俺は家族の情景を見てつい笑ってしまった。


 でも俺は続けて、


「それにしても親父、本当に強くて吃驚したよ。これからも剣を教えて欲しいけど、良いよね? あと母さんって、回復系の魔法使えたんだね? なんて発現の魔法なの?」

  

 少し真面目に続ける様に質問をする。 



 俺の質問にクリスは少し戸惑っていたけど、少し間が開いてからニッコリ微笑み、


「治癒の魔法になるわ。それと、お母さんはA等級で貴方と同じ等級なの。ヒルト気にしてたんでしょ? あと、家族で内緒は無しよ。変に気を使わなくて良いの、貴方は何時(いつ)も私たちにどこか、遠慮してるでしょ?」


 タングに対しても言っている感じがするけど、その前にクリスの口から出た言葉に驚いた。

 俺自身、気が付いていなかったけど、転生前の記憶を有している分どこか他人行儀な態度になっていたのかもしれない。

 タングに対しては、友達的な感じが有ったけど、クリスに対しては少し距離が有ったのは事実かもしれない、心当たりも少なからず有る。


 そう思い、悩んでいると、


「そうだな、クリスの言う通りだな。ヒルトよく聞きなさい」


 俺に寄り添い、タングは話し出した。


 内容を纏めるとこうだ。


 タングがD等級であり、恵まれたスキルを持っていない事。そして魔力量は異常に高いが、魔法が発現しなかった事。また当時は、今以上に等級至上主義で魔法至上主義だったため、幾ら技術剣技が有り強くとも望んだ道に進めず。それでも就職した冒険者ギルドでは強さを疎まれ排除された事。嫌々だったが家業の鍛冶屋を継ぎ、俺が生まれて不安だった事や、ようやく鍛冶屋も悪くないと思っていたら、俺に言われた言葉が嬉しかった事とちょっと意地になったと。

 真剣に嘘偽りなく語ってくれた。



 因みに、[聖剣][剣輝][付与向上][親和性増大]のスキルはクリスから受け継いだスキルで、[疲労軽減][行動補助]はタングから受け継いだスキルの様だ。

 そして、スキルがこの様に遺伝するのは珍しく、奇跡に近い事だったみたいだ。



 余談になるが、タングとクリスの馴れ初めだけは教えてもらえなかった。


 家族で内緒は無しって言ったじゃないかと抗議するも。


「そんな小っ恥ずかしい話は、クリスから聞いてくれ。俺からは言えん」


 そんな言葉を残して顔を真っ赤にして工房に逃亡。

 その後、母さんに尋ねるも。 


「こういう話は、貴方がお嫁さんを連れてきた時にね。後、馴れ初めとか恋愛事は、タングが話すことなのよん」


 等と某神を封じる漫画の、狐のような語尾付きの口調ではぐらかされた。


 その口調と動作に俺は、

 母さん絶対に元の世界の漫画知ってるだろおぉぉ。

 と心の中で叫び、似すぎだなんて思ったのは、別の話。


 その後も食い下がったが、時間も時間だったので昼食へと、話の流れを変えられた。




    『昼の食事中』


「あっ、言い忘れていたのだけどね、今日は午後から魔法の先生が来る予定なのだけど……ヒルトはどうする? 朝の事も有るし、来週にしても良いのよ?」


 心配そうに俺に尋ねてくる。


 俺の心の中では、

 昨日の今日で仕事が速いと言うか、本当に突発的で何の通知も無く、決まっていたが好都合だ。今日の事で俺は、あの親父を、苦悶の表情にする事を心に決めたからだ。にしても母親とは、以下略。

 等と思い、


「ううん、母さんのおかげで傷や痛みも無いし、大丈夫受けるよ。それに早く、親父(おやじ)に一発ぶち込んでやりたいからね」


 言葉と共にタングを見てみるが、


「その調子だと、思っているより早く一発貰ってしまうかもな。稽古が楽しみだよ」


 などと、悪がきが悪戯を考えている、そんな感じで笑っていた。大人気とはいったい。


 そして、そんな態度のタングに呼応する様に俺の背後から黒い怒気を感じると、


「タングさん、今朝の事を忘れたのかしら? 私が回復魔法を使えなかったら如何する御積もりかしらね? ……コホン、明日は私が剣の稽古をします。アナタは見ていて下さい」


 咳払いの後は何故か照れているクリス。

 その反応に、タングは、えっ? 嘘だろ? いやいやお前は、等と供述しているが完全にクリスに押し切られていた。



  〔午後〕


 リビングにて、どんな講師が来るかなとか、綺麗な女の人が良いとか、そんでもって、よく出来ました。ご褒美にムフフでアッハンバッコンな展開が。

 とバカな考えで鼻の下を伸ばしていたら、その考えがクリスにバレたようで、


「明日の朝は楽しみねヒルト、久しぶりに剣を持つわぁ」


 黒い怒気を感じる言葉と、手に持っている包丁と洒落にならない事になったが、ため息交じりの小声で


「本当にダレに似たのかしらね……」


 と聞こえてきた。……そしてどこからかタングのデカイくしゃみが聞こえた。


 コンコンと扉をノックする音。


「こんにちは、魔法講師のファラリカ・ピルムです」


 女性の声が聞こえた。


 内心ガッツポーズを掲げていたが、まだ容姿が解らんと自制しようとするが妄想が溢れる。

 その間にクリスは、ハーイと言いながら玄関の方に行く。俺は下心のせいで出遅れてしまい遅れて玄関へ向かった。



 玄関ではクリスとファラリカが話していたが、ファラリカが俺に気付いて、


「こんにちは、貴方がヒルト君だね? 私は今日から君に魔法を教えるファラリカ・ピルムだよ。ファラ先生って呼んでね」


 俺の身長に合わせる様に少し屈んで声を掛けてきた。



 俺は、ファラを見た瞬間テンション(下心)MAXになった。

 紫の髪で肩甲骨辺りまで有る三つ編みに、左右非対称の横髪。特徴的な目をしていて右目だけ碧眼で、顔は少しキツイ顔だけど優しそうな人と、理想の教師顔。


 そしてなによりも俺を釘付けにする、この目の前に広がる桃源郷の如きパーフェクトボディー、屈んだ事で俺の目の前には、タワワに実る二つの果実が織り成す谷間が広がっていた。


 そんな男なら誰しもが憧れる状況に見とれていると、クリスに気付かれ鉄拳制裁を頭部に浴びせられたが。ファラは、気付いていない様子で、首を傾げていた。



 そして挨拶も程ほどに、本題の魔法の勉強の為に自室へ。

 部屋への道中また親父のクシャミが聞こえた。

 

 そして、自室の机に座るなり


「ヒルト君は、なんで魔法適正なんて物が有ると思う?」

 

 唐突にファラが質問をしてきた。


 その唐突な質問に煩悩まみれの想像で呆けていて、


「へ?」


 惚けた声を溢した。


 その腑抜けた声を聞いたファラは、


「あぁぁ、聞こえてなかったみたいだね、はぁ……もう一度聞くけどなんで魔法適正なんて物が有ると思う?」


 少し呆れたようにもう一度優しく質問を投げかけてきた。


 そのファラの声と顔に現実へと戻され、直ぐ真面目に悩んだが答えが解らず、


「えっと……そういう適正だって、出たから?」


 俺の答えにファラは指でバッテンを作る。


 その動作がまた可愛いくて、煩悩に飲まれそうになるが、


「ブブー、そうね例えばだけどね、砂の塊と泥の塊や粘土の塊だと、どれが一番飛ぶかは、解るよね?」


「そんな物、粘土が一番飛んで、泥は、飛ぶけど途中で崩れちゃうし、砂なんて投げたら直ぐに……」


 俺は、ファラの再びの問題に何を当たり前の事を質問するんだと思いながらも答えるが、自分の答えの途中で、ファラの意図が分かって、はっとした顔をした。


 するとファラは、ニッコリ笑ってからOKサインをし、


「そうだよ、それが魔法適正の意味なんだ。魔力には、粘度みたいな物が有ってね、それは個人によって違うの。粘度が無くて、サラサラした魔力は直ぐに霧散して遠くに飛ばないし、逆に粘度が高くてドロドロしている魔力なら、霧散しないで遠くに飛んでいけるの。これが魔力適正の答えだよ」


 ちょっと得意げな笑顔で解説するファラ。


 その笑顔が凄く可愛くキラキラした物に見えて……顔が少し熱を持ち始め、再び呆けしまっていると、


「ヒルト君聞こえてるかい?」


 俺は慌てて、


「あっえ? なんですか?」


 聞こえてなかった俺は、慌てた様子で声を出す。


 するとファラは、俺のオデコを人差し指でチョンと押してから、人差し指を立てたまま、


「またかい? ちゃんと聞かないとだめだよ、初日なんだからね。もう一度言けど。ヒルト君の魔力適正は[近]だよね? という事は、サラサラしていて遠くには飛ばないけど、物体に魔力を通す事に凄く向いている事になるのは解るかな?」


 質問に対して少し考えてから言葉にして答えてみた、


「えっと、管に水を流す様な感じですか? 管に水を流すとすんなり流れるけど、スライム状の物だとゆっくりしか進まないのと同じって事で、合ってますよね?」


 俺の回答にファラは一度頷いて、


「その通りだよ、あと魔力量は[特]って事だけど、[特]っていうのは極稀に特に無いなんていう事も有るんだけどね……まぁご両親があの方々達だからそれは心配なさそうだから、後回しにして。魔力出力について、先に教えておくね」


 ごそごそとカバンから、棒と棒の間に板が付いている何かを取り出した。見た目は風車なのか? それに息を吹きつけて廻してから、


「こうやって息を吹くとクルクル回るよね? これが魔力出力だよ」


 意地悪そうな笑顔で、わかってるよね? 答えてごらんと言わんばかりの雰囲気と口調で質問をしてくる。



 まぁ、挑発には素直に答えるのが俺のポリシーだから。


「えっと強く吹くと勢い良く回って、弱く吹くとあんまり回らない、けど強く吹きすぎると息が続かなくて直ぐに息切れになるんだよね?  後、人それぞれ吹ける息の強さには限界が有って、息が続くかは本人の肺活量次第って、言いたいんですよね?」


 俺が最初はあどけなくこう答えると、最初は引っかかったなという顔をしていたが、後半、真面目に答え始めると、面白くない、可愛くないって顔をしていた。


 そして隠れて舌打ちをしてから、笑顔を作り。


「うん正解だよ。ヒルト君は、物分りが早くて優秀で先生吃驚しちゃったよ。それで、魔力特性が解ればどんな魔法が得意で不得意かが解るし、使い方も変わって来るんだよ。だから君の、魔法量と出力を測りたいんだけど…… ちょっと不安だから外で測ろうか、ろくな事が起きない気もするから」


 その最後の言葉に、頭の上で「?」を浮かべていると、


「ああ、少し前に規格外の化け物がやらかしてくれてね……はぁ」


 更に疑問がのこる言い方で答えた。



 ? 又、親父のクシャミが聞こえたような? 親父風邪か? 朝ぱらから調子にノッて、ガラにも無い事なんてしたから罰でも当たったんだな。


 親父のクシャミに対して俺は安易に考えた。




 その後、部屋から庭に出て、ファラは持ってきていた鞄から、天球儀の様な装置を取り出した。

 てかおい、どこにそんな物が入るスペースがあったんだ?


 なんて突っ込みた気持ちを胸にしていると、


「これで魔力を測るんだけどね、これに手を翳してくれるかかな? そしたら、私の言う通りにしてみて」


 ファラ先生の言う通りに手を翳す。


「自分の体に意識を集中して、体の中に有る力を感じて。感じたらその力を、手の平から勢い良く放出するんだよ。例えばだけど、自分の中に有る、バケツの水を引っ繰り返す様に一気に放出する、そんな感じだよ」


俺はファラの指示に従い、体に意識を集中する為に目を瞑り、意識を体の中に沈める。要は、座禅の要領だ。


 集中していくとファラの言う通り丸い水の様な塊、温かく力強い脈動を感じた。それを一気に両手から放出する、少し手間取ったけどファラを信じて引っ繰り返す様に一気に出す。

 すると、天球儀に有る、中心の石が青から徐々に紅く輝き、その周囲の魔法陣が徐々に動き出した。一瞬だけ動きが不規則になるが、次の瞬間には魔法陣が急激に回転を始めた。


「あっ……停めなさい!」


 ファラの声が聞こえて慌てて止めたけど遅かった。


 バチっと、電気が弾けるよな音がし、次の瞬間には大きな破裂音と爆風、最後に純粋で膨大な魔力が空中に飛散していく。



 その爆発に驚いた両親がそれぞれ駆けて出て。


「「ヒルト、ファラリカ」」


 クリスとタングが同時に叫んだ。


 その叫び声に反応して目を開けると、目の前にはファラ、その周囲には水の壁が発生して爆発を遮っていた。


「大丈夫ヒルト君? 怪我してないかい?」


 焦りながらも優しく声ををかけながら、振り返ったファラに対して頷くと、水の魔法は四散した。

 同時に煙が晴れ、煙の向こうの両親と目が合った。

 すると二人とも慌てた様子で駆け寄ってきて、俺とファラの無事を確認する。

 そして、無事だと解ると、安心した表情を浮かべていた。


 ファラは、それでも申し訳なさそうに事情を説明するが、


「アラアラ、でも無事で良かったわ」


 クリスはそう言いながら微笑み、ファラの頭を撫でる。


 しかし…… 、


「流石は俺の子だ。これぐらい出来なきゃな」


 と豪快に笑い出したタング。


 その姿にファラは、先ほどまでのホッとした表情は消え、変わりに頭を抱え頭を振って悩んでいた。 

文章の作り方がわかんない、正解は無いのはわかるんだけど、どうも読み易い文章と言うう物がわかんないのと、文字制限で台詞を多くすると行動や状況説明がおろそかになるし、ジレンマと予定の部分まで行くと話しが歯抜けに成ってしまう、難しいですね

そこで読者の人にお尋ねしたいのですが、テンポ良く書く話を進めるのと、話数を前後編で分けながらユトリをもって書くほうが読み易いのかお教え願えないでしょうか?


次話更新は二週間以内にはガンバろう

完結するまでは絶対に何が有っても書く

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