帰宅
親の期待って、裏切りにくいよね
「お父様!お母様!ジョセフ!帰ってきたわーーーっ!!!」
思わず、みんなに抱き着く。
久しぶりに会う家族は、あまりに嬉しくて。
こんなに家族に会えて嬉しいなんて、前世では一度も経験したことのない感情。
「お姉様!やっと会えた!」
ジョセフは大泣きしてる。
「王都での暮しは大変だろう。苦労していないかい?」
「少し痩せたんじゃない?」
みんな、心配してくれている。
温かい。
「ううん!元気よ!それにね、この前の期末試験では、、、」
私の話は夜中まで続いた。
途中でジョセフは寝たけれど。
「ミサが居ないと、この屋敷が寂しくてね」
お父様、ほんとに寂しそう。
「そんなに寂しいなら、私、こっちの学校でもいいのよ?」
なんだか、最近、ヒルク一家から、すっかり家族扱いされてるのが気になる。
「とんでもない!王都の学院にミサが入ったことは、本当に私達の誇りだよ。それに、優秀な娘のおかげで商会の信用も右肩上がりだ」
「本当よ、ミサ。家の商会を利用したいって人が、どんどん増えてるの。みんな、ミサの噂を聞いて、それ程に優秀な娘がいる商会なら大丈夫だろうって」
「でも、もし辛くて耐えられない時には、もちろんいつでも帰っておいで。ここが、ミサの家なんだから」
両親の役に立ててるなら、もうワガママは言いません。
このまま、王都でガンバリマス。
そして、連休も終わり、王都へ帰る日が来てしまった。
「お姉様ーっ!やだ!王都になんて行かないで!」
唯一、私をここに引き留めてくれる弟。
「ジョセフ、私も寂しいわ」
抱きしめると、もう甘い香りはしなくなっていた。
子供の成長って早いなー。
「あの悪い奴に意地悪されない?」
ジョセフの中では、ヒルクは悪者らしい。
「ええ、もちろん大丈夫よ。ほら、ヒルクも来てるわよ。ヒルクーーっ!」
呼ぶと、両親と挨拶していたヒルクが駆け寄ってくる。
犬みたいだな。
「やあ、ジョセフ、久しぶりだね。すっかり大きくなって」
ヒルクは、にこにことジョセフの頭を撫でるが。
「僕のお姉様を取るな!」
ジョセフがそう叫んで私にしがみつく。
これ、シスコン?
「ははっ君のお姉様は、ずっと君のお姉様だよ。僕に取ることなんて、出来ないよ」
ヒルクが大人の対応をした。
どうした、急に。
「本当?本当に?」
「ああ、本当だとも。君のお姉様は、ずっと君のお姉様さ」
「やったーーっ!」
いきなり仲良くなった。
2人で、手を取り合って回ってる。
男同士は、良くわからん。
でも、まあ仲良くするのは良い事か。
子供って、気を遣う生き物




