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邪神転生-転生したら絶世の美女だった  作者: たんぽぽ1年分
第一章-なすべきこと
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011話-明かせない身分と中立小国スペルロンガ

第一章のスタートライン:冒険者ギルド登録編

「や……やっと着いたの?」


朱里がグッタリしながら呟いた。


乗り物や宿があるでもなしに、

夜の見張りを交代しながらの野宿、

日が昇れば暮れるまで森林を歩き続けた3日間。


体育の成績が良かろうと、現代っ子の高校生にはきついらしい。


『だから代われと言うに……』


ちなみにエリナとククルは平然としている。

この世界では旅は一般的なものらしく健脚だ。


ククルは諸手続きを終わらせるといって、

走って目的地まで先行している。


「アカリさん。私たちは事情があって、

 身分は旅の戦士2名と名乗るつもりです」


「アカリさん。アナタも異世界というのは他言しない方がいいわよ。

 悪用したい人間はいくらでもいるの。こちらでフォローするけど良い?」


エリナは後方からついてくる朱里に、ふりかえって言った。


確かに軍事的な利用価値があるなら、戦争のある世界でアピールは危険だ。


『素直に従っておけ。

 自分から言うあたり、エリナがオレたちを利用することも、そうあるまい』


(そうね)


「ありがとうエリナ。わかったわ。細かいところは任せると思う」


汗だくな朱里はそれでも笑顔でエリナにそう言った。

意外と根性はあるらしい。


「エリナさま、アカリさま。入国とご案内はククルにお任せを」


先行していたククルは戻ってくると、

2人を見てそう言ってペコリとお辞儀した。



***



「エリナさま、アカリさま。こちらが冒険者ギルドの施設になります。

 こちらでこの中立国スペルロンガでの冒険者の身分証を発行してもらえますよ」


入国、とやらは門兵に挨拶したら顔パスだった。

なんでもククルが先に行って手続きを済ませていたらしい。


スペルロンガという国(?)は街に近い。

おそらく東京都でいう2区分程度の広さしかない国だった。


中央に城を築き、その手前、城門から真っ直ぐ行ったT字路の正面が、

ククルのいうギルド(組合)の総合施設だ。


ここは仕事の斡旋・宿泊・飲食が一通り揃っているとのこと。

無論、ココ以外で宿泊や食事も可能だが、ここだと割引があるらしい。


「3名分の申請の予約を入国の時に取りましたから、

 冒険者の身分登録と審査はすぐ受けられますよ。

 ご不安でしたら、このククル、先方を務める覚悟です」


小柄でちまちま何でもやってくれるクルルは凄い便利なのだが、

ちょっとした用事でも命がけのように全力でやるのが難点だ。


オレは休める時に休めるのが戦士だと思うのだが、

この3日間、オレはククルが休んでいるのを見たことが無い。


とは言え……。


『この世界で初めての正式な事務手続きだ。

 先に2人のどちらかにやらせてやり方を見習った方が違和感が出ないだろう』


(えぇ、それには私も同意見よ)


オレと朱里はうなずきあって意思を確認する。


「いきなり私からやると何か間違えちゃうかもしれないから……。

 ククルちゃん、先にお手本を見せてもらってもいい?」


「かしこまりました」


朱里はかがんで視線を合わせて笑顔でクルルに頼む。


対してクルルは真剣な面持ちでコクリとうなづいた。



***



「はい、先ほど申請のあったエリナさん御一行ですね。お待ちしておりました」


受付けの女性は普通に中世西洋の一般的な服装と外見。


やや身体能力の高さが見えるハリのある身体は、

荒れくれ者の相手をする仕事柄だろうか?


「うちの登録は難しい内容は無いので不安にならなくて大丈夫よ。

 契約書に名前と希望するジョブを書いてもらうだけだから。

 ジョブも選択式。適正審査を簡単にするから、適正の出たものから選ぶだけよ」


受付けのお姉さんはそう言うと、

ゴトリと鉄アレイのようにおおきな虫眼鏡と無地の紙を取り出した。


「この水晶の手鏡を紙にかざせば、

 アナタ達のステータスと適正ジョブがスクロールに描写されます。

 そこからなりたい職業を選んで、契約書に職業と名前を書いて終わり。

 ね?簡単でしょ?」


受付けのお姉さんは笑顔で言った。


「あ、あとステータスに応じてランクが1位~10位まであります。

 実質4位からになりますが、

 4位がこちらのギルドでの最強クラスの冒険者。

 5位は精鋭クラスの冒険者で6位~7位がベテランクラス、

 つまり7位以上で全クエストが解放されます」


「続いて8位が準ベテラン勢で一歩手前、9位が中級者クラス、10位が初心者となります」


受付けのお姉さんは最後に「あくまで目安ですけどね」と付け加えた。


「ではエリナさま、アカリさま、不肖ながらククルがまずは登録いたします」


ククルはわざわざエリナとアカリにペコリとお辞儀して、

受付けの重そうな虫眼鏡を持ち、紙に掲げた。



***


ピーーーッ……


っとククルの持つ虫眼鏡の水晶部分から光の線が伸びて、

置いてある紙を太陽光で焼くように何か文字が書き込まれていく。


いつぞやの女神の手紙にあったとおり、オレには少なくとも日本語に読める。


・筋力  50

・体力 120

・敏捷 120

・器用  70

・知力  70

・魔力  10


その下に、適正の職とやらが追記されているらしいが、多すぎて読む気にもならない。


おまけに能力を読んでも基準とやらがわからないので、

凄いのか凄くないのかわからない。


体力とすばしっこさが他より高い、くらいしかわからん。


「ジョブは皆さんの適正がわかったあとで相談して決めたほうがいいわよ」


と受付けのお姉さんは使い終わったらしい虫眼鏡をエリナに渡して言った。


(ねぇ、この審査って私とタローのどっちでやるの!?)


『ほぼすべての時間、朱里が主導権なのだろう?お前がやればいい』


(私に戦えと!?)


『24時間あったら戦闘なんざ1時間も無いだろうが。生活が基本なのだからお前でいい』


(えぇ~……)


「次はアカリさんだよ。はい、どうぞ」


エリナがそう言って朱里に虫眼鏡を渡してきた。


エリナのステータスを覗いて見る。


・筋力  50

・体力  90

・敏捷  50

・器用  70

・知力  80

・魔力  30


やはり、基準がわからないので感想が特に無い。

と言うか、ククルと違って飛びぬけた部分が無い為、余計に優れているのかサッパリだ。


「うぅ、こうすればいいのかしら?」


朱里は虫眼鏡の水晶を洋紙に向けてかざした。


ピーーー……カリカリ……。



***



・筋力  20

・体力  30

・敏捷  35

・器用  45

・知力  50

・魔力  60


『……。低いな朱里って……』


(うるさいわね。学生に高望みしないでよ!)


基準はわからないが、先にやった2人より明らかに劣る。


文武両道完璧美少女、とやらも戦場では女子高生か……。


洋紙には次いで、適正職が記述されていく。


【魔術師見習い】【幻術師見習い】【アーチャー見習い】【サモナー見習い】……。


『ぜんぶ見習いじゃないか……すごいな朱里』


(……恥ずかしい。公開処刑だわコレ……)


【伝令見習い】【ヒーラー見習い】。


虫眼鏡の記述が終わる。

朱里の適正は6つのようだ……適正があっただけマシなのだろうか。


『ほれ、相談とやらをしてこい。朱里の仕事だぞ』


(……わかったわよ)


審査を記載したシートを持ってテーブルで待っているエリナとククルのもとへ、

朱里もシートを受け取ると席につくために向かっていった。



***


⇒金曜の朝になるべく確定で更新(落とさないように頑張ります)

⇒追加で不定期に更新(質が下がらないように頑張ります)

※期待しないで気長に見てくれると嬉しいです(涙目)


方向修正しつつ書き直し繰り返しています。

単話に慣れてしまったので、

ゴールを決めてダレないように書く練習中です。

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