新入生のルビーという子
アルベルト・レグノ家の朝ごはんの後、一家はそれぞれの日常を過ごす。
「それでは、今日は以前も告知した通り、最後のサファイアのお仕事の先を調べるんだ。それぞれ1人で大丈夫か」
「あいよ」
「問題ない」
「そしてリソくんは自習。昨日アルミナが教えてくれたのを復習したら問題ないと思う」
「はい」
「私もギルドに行ってみる」
マギアの基本の服を被ったルビーが言った。
「マギアぽいな」
「服は大事なんだな。これ自体は別に火の元素魔術の魔力素材や魔法陣のような感覚で働かないけど、心得をよくすると言う」
「だから制服を備えるんだね」
サファイアは頷く。
「それでは今日も学べる日を過ごそう」
ルビーがそのまま魔術ギルドに向かうと、確かに今までとは視野が変わると言うか、少し周りの人に違うように認識される気分だった。
彼女たちは「写の記憶」という共有ドライブで管理される膨大なレコードによって、オートマトンの生存本能に素直に・周辺の人の子の視線に敏感だ。その感覚で、見られたことない「マギアを見る目」を初めて感じたのだ。
「自分が身分を示すと言うのはそう言うことなんだな」
すぐ魔術ギルドの門に着き、慣れたように登録している自分の火のエーテルを読ませて、ギルドに入る。
「おはようございます!」
「おはようさん」
正式の入学式と秋の学期が始まる前は、実際やることもなくて呼ばれた予定もなかったため、ルビーはすぐ火の堂の図書室に突撃することにした。それがアルベルト・レグノとしての同然のことだからだ。
⬛︎ 火の堂の一階、多分これから数年を過ごす大学校のようなところ。
「すみません、図書室はどこなんでしょうか」
「新入生か?ここでも見える角の方だね」
「ありがとうございます」
この堂のどこにも感じる火属性のスフィアに穏やかな気分を感じつつ、ルビーは図書室に入る。
そこは、なんと、金髪がサラサラする少年が朝から魔導書を読んでいたがーーー
ルビーはそれをクールにスルーして本棚を見た。
いったん自分が入れたからここの本は借りることはまだだけど、読むことは許容されてるんだな。ならここの本の中の魔術理論をいったん頭に入れて写の記憶の中の自分のエリアを確かめないと。
そう、ルビーは先エメラルドが言ってた「フラマは実は恋人のことしか眼中にない」を否定したい、そして結局のところ「そんなもんも持ってない」という彼女の風属性に向かう病んだ言葉に衝撃を受けていたので、それを忘れたいという気持ちがあったからだ。
そう思っている自分が幼稚だとはわかっている。
昨日、サファイアに見せながら一回頭に入れた自分の教科書とは被らない、アルベルト・レグノとして普通すぎる自然哲学の本と、魔法陣の本を引いて机で読み始めたルビーを見て……
エンブリオ少年は少し気にしていた。
見たことがない人だったからだ。
新入生?なら学長が言ってた「大魔術のあと、魔術ギルドに『奇怪巨木』のことを探るために来る外部人」なのかも知れないな。
もちろん彼らの、おれたちのような火属性のマギアは同然のことしか言わないから(ステラさんの口ぶりが移った)他の属性とは違って自分の素直な心を隠すことが非常に難しい。そんな心配をせずに仲間としてよく過ごすのがいいとは言っているが……その生徒は何もかもが奇妙だった。
いったん、エーテルの火属性としての純度が良すぎる。磨いてないのに綺麗だ。弱いのに強者のように絞られてる。
実は、おれはこのフィレンツェや非凡の社会を動かす四の元素ぜんぶに才能を通っている……いわゆる天才の特例の子なんだが。だからこそ、それぞれの人のエーテル属性も完全になんらかの属性に絞られていない事をわかってる。
もちろんそういう「曖昧さ」はそれ自体「四の堂」や聖堂からのマギアの権威を蝕むから。「使命を持って平凡の人に利得な行いをする」キャッチコピーが汚されるからいつもバイブルの「世界の四つの方向」の話を理論的な基盤にして曖昧さ回避をされてるけど、だから教えてくれないけど……わかるんだよな。
人は元々そんなに最初からマギアとして生まれない。自分の得意の属性だとしてもちょっとは固有魔力というのがあって、そのエーテルの色というのも学びながらちょっとずつマギアとしてのスタンダードに合うようになるのだ。少しずつ教育によって完成されていくのだ。
それは多分大魔術師の先生たちだってそうだ。だからみんなそれぞれの固有魔術やそれに等しい個人の独特さを持っていて、それがまた魔術ギルドの歴史……魔術史に新しい具材として貢献する。
でも、前に座っていて急にアリストテレスの書籍を読み始めた、初めて見る女の子はまるで生まれてからのフラマだった。
最初からそれを意図して作られた非凡のもののように。
もちろん、大好きなとある夜に髪が光る人とは違って、彼女は完璧に火のマギアであり人間だったので、それもまた無礼で思い込み。
またおかしいことは、彼女がまるで自然哲学の方は「もう何回も見ている普通の本」のように捲っているということ。
[奇妙だな……]




