非凡ハンターというのは騎士となにが違いますか?
「教授、仕事の中で『非凡ハンター』の部分はなんでしょうか」
「ああ、それか」
わたくしたちは別にマギアや非凡の騎士のお仕事に詳しいのではないので、けっこう慣れてない文章が出ている。もちろん怪力乱神を狩るものなのはわかるけど、なんでマギアが協力するんだ?
「怪物を狩るハンターがあるのは聞いた事があるかも知れないけど、それをなんで火の堂が手伝うんですか?」
「そうね。それはメインのお仕事ではないからちょっと番外のやつになってるけど……
二方は『非凡科』についてはご存知でしょうか?」
「そんなに知りません」
「聖堂の、非凡使いのことを管理するようなところですが……そこからの提携として、火の堂はハンターという人たちと協力したりもするんです」
「そうですか」
「端的にいうと、そのハンターという人たちは魔術のようなことを体に扱う人であり、だから逆に似たような種類である騎士さんたちとは関係が良く無くてね」
「なるほど!だからむしろマギアと一緒に怪物を狩ったりもできるのですね」
「そんな感じかな。でも実は一緒に動くよりは、その人たちの中の物資を支援するような事」
「そういうのは、ちょっと土の堂みたい」
「確かにそんなところはある。でも、より非凡の戦いに関わることなので、土の堂より火の堂の方がより合うということで、ここに分化されてるんだ」
「へえ」
「だからその人たちの『玄人』に物資や非凡科から提供された秘術の仕方、魔道具の供与などをして、逆にその人たちが新しく『素人』を育って地方の領主やそれぞれの秘術が扱える人の手が届かないところの化け物を狩ることができたなら、その物資の補充をしたり、手に入れた魔力素材を交換して値段を付けたりする」
「意外と取引のことにもなってますね」
「そう。でも騎士団の手が届くような怪獣などよりは、そのような化け物はある意味、より厳しい。
もっと色んな奇妙な術が使えて規模は小さいとしても考えてもなかった方法で人を襲う奴らが多いので、そのような非凡の狩人に対するのは騎士の人たちには向いてない。だからマギアの適任ではあると思われて、火の堂の中で厳密に分野が分けられているわけではないけど、意外と大事な部分にはなってる。中間くらいのね」
「そうなんだ」
「わたくしも怪物と戦う、騎士以外のものがいるとは知ってたけど、それが魔術ギルドと取引しているのは知りませんでした」
「まあ、けっこう最近のことで、『秘密』までではないけど別に知らせてもいないし知られた方がいいことでもないですから」
私は頷いた。たしかにそう。
「しかも魔力素材ですか……私は色んなアルティとのお仕事もするので、その部分はとても興味深いですが……」
「ここは私の入学のところだよ!他の仕事の話は禁止」
「はは」
「すまんな」
「それではそのハンターさんと一緒に怪物を狩るとかはないんだね。それが『騎士団』とのナワバリがあるからなんですか?」
「そう。基本的に聖堂の名の元に『怪獣』だと思われる奴は……ドラゴンなどは非凡の騎士が出るよ。それは魔術ギルドがフィレンツェ以外にもいるように、ところどころの支部があったり、教会の輪に入っている国で自分で育って地域の領主が育ったりもするんだ。もちろんこれも互い違う部類だけど、いったんこの話ではほぼ同じでね」
「その騎士さんのあいだも力比べのようなものがあるということですね!」
「その通り。まあ、でも地域の騎士は騎士だ。その人たちは、基本的に一定以上大きい怪物が出ないと討伐に出ない。小さい奴一々に出てしまうと兵力が空白になっちゃうからね」
「へえ、それはそう」
ルビーはわりと軍隊の話もいけるようだった。
「その空間が以前はそんなに適切な代案がなかったんだ。それを、けっこう最近『非凡科』がハンターをより積極的に育とう、としたのが俺たち火の堂のハンターの支援だということだ」
「確かにそのようなことを非凡の騎士団でやっても本末転倒だ」
「そうだよね。魔術ギルトはマギアの子がそれぞれの国家に生まれるから、規模が大きい国を中心に連絡と物流が動くようになっていて、その戦力か、働き者としての非凡使いというのも騎士団よりずっと安定してる。一定以上のマギアはずっといる。だからその分ハンターのことをちょっと手伝って、その人たちがより自由に、言い方によっては『誰も気にしてないところの魔を』自分で探してくれると、その代価と支援を適切にする、という形でちょっと整えているというところかな」
「理解出来ました!」
「まあ、全体的に『予想できない事変』を防ぐことになる制度だから、凄く大変だけど俺もただしい政策たと思うんだ」
「ご説明ありがとうございます」
「だいたいわかった気がしますが、この書類をどうすればいいんですか?」
「そうだね、きみのサインをする。まあ、名前を書く、ということなんだけど、保護者さんが代わってやってもいいです」
「まあ、両方書くことで」
「わかりました」
私たちはルビーの入学書類に名前を入れて、仮のものだとしても、いったん聖堂の下のマギアとしての身分を受け入れたと、そう書くことになったのだ。
まあ、もともとそれを超えたいとも思ってない。




