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個性とはただの組み合わせ

「ふむ」


リソくんはたぶん染料の匂いに「うっ」としてるが、すぐ耐える。偉かった。

でも普通に体に良くないと思うから、私は彼女にハンカチをあげて、鼻と口を被らせように仕草をして、彼女はすぐ口を巻いた。


「これはそれぞれのパーツに塗って乾かす必要があるからな。他の台も必要だな」


「なら、もう一つ準備しましょう」


「助かる」


わたくしがサファイアの体……に多分なるだろう自分のスペアの四肢を分解して、それぞれの木の部分に水にも腐らなく耐えるような処置をしてる間に、リソくんは頑張って他の台を1つ片付ける。

まあ、いったんこれで今すぐやらないといけない処置は終わる感じだな。


「次の土と風もなんか特別な作業が必要ですか?」


「そうだな……それぞれの能力によっては必ずしも必要な工程があるだろうけど、あいにくわたくしは『平凡のお仕事の』全能であり、秘術などはそんなに普段の専門ではないのだ」


「そか」


「いったん壊されること、散る事、削られること。これらは連想できるな。土にも虫があるし風のエーテルは早くて強い」


「でも、それらは旦那の普段の作り込みに、もう含まれてると思われる」


「その通り。だから今『基本的な術を使う時にも自分が自分を侵すような』ことが考え難いから、一応このままで仕上げて、それぞれの後継機が好きに改造できるように手伝う。

もちろん、もともと私の専門の『金』『木』のエーテルで体を動かす2人も似たようなものだ。

互いに半分の属性になっただけで、日常生活にはなんも障害もない筈」


「ふむ」


リソくんはまだ残っている4人……の素体の方を眺めている。


「まあ、確かに土は多少重くて硬い、風はさっぱりで軽い方が合いそうだな。それくらいの素材に切り替えるか」


「それは確かにそれぞれの秘術に合いそうです。とれになるかはわからないけど」


「うむ。記憶はわたくしの『(うつし)』を貰って人の何百倍になるとしても、それを今の自分にどう使うかは個人によって違うから。

あえて固有識別子のために属性に縛っている以上、もうその原型である私がわかることは少ない」


「なるほど」


「土、風、金、木。それぞれ『重く』『軽く』『金属の素材に絞る』『木製に絞る』いったんこれで終わることにしよう」


リソくんは頷いた。


「はい、それで適切だと思いますよ。そしてその作業が大体終わって『サファイア』の方の塗色が乾燥できたら終わり」


「そう。

そして実は一番大事な、それぞれの心であり中心でありアイデンティティがコアなんだが……

まあ、まだちょっとかかりそうだ」


「そうですか。でもなんかウチの髪がいいお仕事をしてる感じがしますよ」


「確かにそう」


そんな作業をしていたら、だいぶそれぞれのエーテルの色が出ている宝石からの色がコアの光と混ざって、なんか溶けてるように、混ざってるように……不思議な彩りを見せていた。


「片付け終わりました」


「わたくしもこれで水の子は終わり」


「バラバラ殺人事件!!!」


「これは普通に私たちの生態だよ」


「ごめんなさい」


やれやれと、私は次の「土」「風」を両方台に乗せる。


「なるほど、互い切り替える部品があるのですか」


「ここの素体は基本同じ規格になってるけど、もともとスペアは色んな姿カタチになれるもんだ。ちょっと体の中にも互換ができるパーツがあるし、それでも体の重さのバランスなどを気にして上体は軽く、下半身は重くするとか……そう言う部分を交換する」


「つまり土の子は全身おもおも人間に、風の子はかるかる人間になると言うことだ」


「そう。この子たちはもともとこのような処置で問題ないと感じてたから」


わたくしは手に金属のエーテルを集中して、そのまま部品を引っ張って分離する。

そして交換したパーツをすぐ挟むのだ。


「コアの方、ウチがなんかもっとエーテルの色を強くするとか、試した方がいいんでしょうか」


「それはなんで?」


「なんか色が薄くなってる気がして」


そう言われてコアの作業台の方を見たら、確かに混成の過程でエーテルの色が弱まってるように感じた。

ふむ、どうしたものか……

でも、ここでリソくんの「影の糸」で刺激しても、ここは混入の方が邪魔される恐れがある。


「いや、このままでいい。それぞれのエーテルの色は、個人で強くするといいのだ」


「わかりました」


部品の交換は簡単なものの、私は2人を椅子に座らせて、今回は「金」「木」の方を台に乗せる。


「まあ、なんの処置もしなくても起動に問題ない子たちだが、実のところだから私と被っちゃうから、それを避ける意味もあるのだ」


「ふむ、そんな意味にもなるのか。

写の記憶で、どれが旦那の金属のエーテルが、アルミくんの金属のエーテルかがわからなくなる。ジェードも同じ」


「そう。それを避けたいから」


「なら、この子たちもだいぶエーテルの運用とかが変わりますよ」


「そうなるな。だから後継機でありながらわたくしの何千年の経験が保存できるのだ。この方法しかない」


ここは逆に簡単に素体を構成してるエーテルの量に触れて、一向に金が、反対側に木が流れるようにして、これが全部移ったら終了だ。


「これで5人目と6人目が揃った」

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