火の堂、パーフェクト・フォーメーション
「結局司令部の皆さまが奇怪巨木を仕留めたんですが。せんせいの炎槍の威力は凄まじいものでしたよ。結構鳴ってました」
「それはまたいいことだ。あ、噂をすればだ」
「学長!」
その時、引率のせんせいもまた馬車が届いて、これを最後に大魔術に参加した火の堂はたぶん全員集合だ。
「はい」
「ただいま戻りました。フラマ全員、無事帰還です」
「お疲れ様でした。いま先生のフレイム・スピアの話をしてた。ラストファイナル一撃は『フロスト・ノヴァ』だったと、書物でもアクアの人たちが騒がしいから『それだけだったはずがないだろう』と思ったけど、やはり攻撃力は俺たちなんです」
「あはは……」
せんせいはなんか申し訳ないようにわらう。
火と水と土と風。四元素もとい四属性の非凡使いの集まり、魔術ギルド。おれたちの基本の目的性は聖堂の権威に基づいて、特別な秘術のチカラをいい方向に活かすことだけど、その過程は人によって様々だ。おれはその中でも四乗に変だけど、いったん四種類の生き方があって、その属性で堂が分けられる。
古から、いちばんの災いを問うのなら、火事に大雨、地震や暴風などがあるが……その中でフラマの火の魔術は普通に大火事そのものなので、一番難しい扱いとして……聖堂の名の下に握られる大砲人間のようにも思われるけど(流石にどう考えても命が惜しいことだから、そういうのを面前で侮辱する人はいない。フラマだけが自分たちで言える言葉だ)そのまま一番の強さを持つマギアなのも事実だ。
そしてそれが海の里の海戦になると大量の水を操って動かすことができるアクアのマギアが調子がよくなって勝るから……この火と水の二つの属性は互い本当につまらない言い張りをする仲間だということだ。文字通り「火と水」なのだ。
おれは同時にデュラでもありアリアでもあるから、その間土の堂がちょっとスポットライトを当たらないことを気にしてるのも感じるし、風の堂は実はこの構造がいちばん組織を続くことに利得だから争いに参加してないだけで、実は自分勝手でみんな堂の属性が一番だと思っている……
この全体の構造がいちばん形がいいからって続いている中央堂、ということになるんだけど、
今回も水の堂では「やはりガブリエル・ブリナの凄い魔術で怪物を討伐できた」という話にしたいらしい。それをミカエル学長が言ったのだ。
「適材適所だ。俺たちの仕事は基本は何かを燃やすこと。それをよく扱っていいことに使うこと。
その根本から派生する様々な魔法効果や個人の固有魔力によるほかの魔術ができるけど基本は燃やすこと。そのまま置いたら他の堂より贅沢すぎるから、水の堂はそれをちょっと調整したいのだ」
「適材適所」
「そう。そのいちばんわかりやすい活躍だとして俺たちは非凡の物事がわからない人にも『へーなんでも燃やしちまうのか』とか伝わるから、『で、実は何をやっていたかあまり覚えてないな』と忘れられてしまう他の属性とは、ちょっと魔術史の記録でも功績を分け合うのがいちばん仲良く続くことだよ」
「はい、承知しています」
もちろんフラマは大体のことは忘れてしまう人間たちだが(「ドルイド」というのはもういないのだと言っても、ずっと喋っちゃうように……それは記憶力がないよりは、感じるに「同然ではないこと」はすぐ頭から燃えてなくなる感じだと言えるだろう)それを言ってるのが一番尊敬する最強のミカエル・グエラだから、絶対正しいだろうと一応は受け入れる。
「よろしい。
あ、あっちに水の堂も大体いるようだ。ならギルド員は半分以上戻ったな」
「はい、戦いのあとは工事現場のデュラのみなさん以外は別に命が危ないこともなかったから、そのまま持ってる食料を食べながら、怪我人を治療しました。みんな無事だと思いますよ」
「とてもいいことだ。
いつもあえてサイコパスみたいに言ってるけど、結局人を焼くこと自体はいいこと一つもない。
ただ軍人、もしくは軍人のような立場の人はそれが使命だから参加すること」
「そうですね」
「人だ。『今回は上手かったぞ!』とか思うかもしれないけど、基本命がいちばん大事なものだから、今回の大魔術で被害者が出てないらしくてとてもよかった。多少不謹慎だけどやはり非凡の戦いはその面で戦争よりいい」
「ドラゴンの討伐にも言えますか」
引率のせんせいが流石に変な話だと思ってミカエル教授につっこんだ。
「魔力で相殺が出来ることの話だよ」
「知ってるけど」
「学長、ギルドではこの間どんなことがありましたか?」
「そうね……いつもの通り出場する人の管理と行かない方の子たちはカリキュラムの授業をして。新しい子たちを迎える準備もしたりする」
「新しい子?」
「ギルド長の話があってね。彼女、アストラさん大好きだから『きっと大魔術の噂を聞いて、合法情報パクリのために、いい人材がギルドに入ると思うんだ』とやらせてるね。これはもちろん別に外で話すことではないと思うけど、まあ言ってもいいことだから俺に教えたんだろう」
友達の集まりで『歩けよ乙女』を少しだけ見たら、人は区分できるとあまり名前必要ないんだな、と思ったので、引率のせんせいはもしかするとこれからもずっも名無しかも知れないです。




