火刑
「それでは急ですが、私はここで失礼します」
「あ、はい。わかりました」
引率のせんせいはなんか素直に心が晴れて……このあとの「本体の焼却」をする準備をしに行って、わたしはエンブリオくんと残ってまた話した。
「ステラさんの話のおかげでせんせいの負担がちょっと軽くなったようです」
「そうかぁ?」
「大魔術の責任者は『水』と『土』の2人。でも、戦闘マギアとして先頭に出るのはおれたちフラマだったので、その部分は彼女がけっこうの責任者だったのです。ただのファンタジアでもない限り、いつも後始末が大変なものですから、彼女はその間『火の堂、ミカエル・グエラの代わりを全うしたか』が負担があったんです。貴女のおれとして誇らしい」
「なにを恥ずかしい事を言い出すんだきみは」
でも、どうやらフラマにはそれが普通らしくて、せんせいが仕事で去るのを見て、他のフラマの生徒もこっちに来た。
「おはようございます薬師さん!ドルイドですか?」
「違います」
「エンブリオくんとはどの過程で知りましたか?」
「彼が体調不良で聖堂の広場に居るのを拾いましたね」
「それじゃなくてもうちょっとロマンティックな展開がないですか」
裸は見たけれど。でも8才の少年のことを何を。
「わたしも彼のことが好きだけど、あった時はそんな内容はなかったような」
「彼は今唯一残っている『四属性』なんです!本当に珍しいもので、みんなが1つに絞ると、フラマとして続くと内心思ってますが、急に図書室で自習をしたら、多い天才から珍しい天才になりました!」
「知らなかったです」
それはどういうことかな。頭がいい子だとはいつも思ってるけど、わたしがクールにフィレンツェの市町から去った(そして何日、ふつうに鍛錬をしていたら深紅の悪魔の気配をわかってピサに行った)あいだ、いったいなにがあったんだ。
「彼の指輪は自分で作ったんですか?」
「そうなりますかね、いったん持ってるものをあげた感じですが」
「なんかドルイドの神秘的な呪術とかありますか?」
「わたしは平凡の薬師です」
わたしはこの裏表がなさ過ぎて困る人たちの質問がいつまで続くのか本当にわからなかった。
「髪綺麗ですね!どうやって夜で光るのですか?」
「ありがとうございます。それはわたしも謎ですが、ギルド長の最新理論ではどうやらわたしがやってる鍛錬がアリアのアルマのようなチカラになって、その余った平凡の光が出てるらしいです」
「そうだったんですか???」
エンブリオくんが驚いた。
「わたしも知らん」
「何歳ですか???」
「17歳」
「ギルド長と同じだ」
「皆さん、とても若いですが。マギアはみんなそうなんですか?」
「正直戦闘で死んで生き残れないのが大きいですね」
「ありゃりゃ。だからわたしはエンブリオくんの体が心配でいま来ているまであります」
「あら」
「でも、せんせいや他の方々に聞くには、今回の大魔術の鍛錬のためのなんかエンブリオくんも何回吐いた『爆発力』の修練は、あなたたちの生存のために頼りになると思います。だから生徒が多いんですね」
「まあ、学長が秘密だって言いましたね」
この子たちには秘密という概念が全くないらしいであった。
でも、もともとマギアは見えないものを見て、聞こえないことを聞く存在だから、それが平凡の社会では広場で焼かれる傾向があって(髪色も平凡の赤色とも明らかに違う焼くような赤だしな)それがここ魔術ギルドの権威のおかげでなかなか自由に育つことができると思われた。
「なかなか見せたと思いますのでステラさんはおれが独占します」
「わがったよ」
「今まで本当に不思議で、昨日の戦闘でみんな解放されて頭がおかしくなってました。失礼しました」
「いや、わたしも楽しかったです」
なんかエンブリオくんと親しいと思われるフラマの生徒たちは、それぞれの寝床にまた戻った。確かに、今回がはじめての遠征で……平凡の戦闘では経験できないマギアたちの協力をやってみると、それはテンションがあがってもしょうがないか。
ドルイドのくだりはやめて欲しい……
「なんか静かですね」
「賑やかな子たちだ」
ちなみにわたしが言った「17歳」はラファエル・ムジカギルド長と同じだから述べている自称だ。クララとしては10歳でステラ・ロサさんは0歳。そして、深紅の悪魔としては75000年は普通に遥かに超える自分の位置は、なんなんだろうね。
「おれが燦々言ってた内容を先も仰ったけど、『爆発力』の鍛錬は『溜めて、弾く』こと。それを今までやってて、昨日のウリエル学長の『土煙』の魔術のあと、みんなその気になって使える火薬をぜんぶ使い切ったのです。だからその興奮もまだ解けてなくて、解放感がすごいのです。たぶん今の話も半分は忘れるのでしょう」
「嘘だろう」
「いや、あの人たちは本当に忘れるのです」
「マジか……」
それが「最強の属性」であるフラマだということか。今までエンブリオくん以外はあったこともほぼ無かった彼らの経験で、ギルド長、アストラさんとの会話のような、それよりも疲れが襲って来た気がする。




