19話
7話くらい前から同じ日にバンバン予約投稿してるんですが、推敲とかしてないので誤字とかあるかもしれません。推敲のルビは【推敲】という言葉を使いたかっただけなので気にしないでください。
大昔の偉人は未来の俺?死んだ師匠も未来の俺?俺は一体なんなんだ!?
嘘です。キスを邪魔されて森に入って逃げました
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周りにモンスターが集まってくる気配がする。今襲われたらバラバラにしてしまいそうだ。
「……」
首から下げた魔道具を取り出す。俺の能力を抑える代わりに、ある呪いをかける魔道具。
「なんで呪いなんて……」
握り締めても壊れたりしない。むしろ手に食い込んで血が流れる。
「なんで俺じゃないんだ」
なんで……
「なんで死ねないんだ」
なんで俺なんだ!
『クケー!』
コカトリスが飛び出してくる。ここは東の森か……
『死ね』
コカトリスが勢いのまま倒れ、ゴロゴロと転がる。
「……グッ!」
凄まじい虚脱感に襲われる。影響力の強い魔言を使った反動で体力や魔力を失う。
『離れろ』
にじり寄るモンスター達に牽制すると、徐々に気配が消えていった。
「ふぅ」
空を見上げると暗くなっていることに気付いた。長くここにいたのかどこか走り回ったのか……
空にはたくさんの星がある。ビンセント様が言うには、星の数だけ世界があり国があり人がいるらしい。ビンセント様の口癖は……諦めるな道はある。
「諦めるな道はある」
俺が道を作ればいい。呪いが無い魔道具を俺が作る!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「クライス!」
『止まれ』
走ってくるフラウを魔言を使って止める。今近付かれると困る。
「今はまだダメなんだ」
「なんで?さっきのことなら僕は気にしてないよ」
フラウの気持ちでどうこう出来る問題じゃないんだ。
「すまない、理解してくれとは言わない。許してくれ」
「何言って……」
『ヒメ!クルウ!街を出るぞ』
「待ってよ!説明してよ!」
今お前と話すとダメなんだよ。俺は弱いから。
「必ず戻るから」
ヒメとクルウを連れて全力で走る。
「クライス……」