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仕事なので勇者探します  作者: 新町新
18/23

18話

皆さんは『猿の惑○』という映画をご存知ですか?私は子供の頃この映画を観た時、「猿になるなら僕はナマケモノになりたいな」とか考えていました。良かったな少年……なれたぞ^ ^

ちなみに調べた所、ナマケモノは猿ではなくアリクイと仲間らしいです。ポケ○ンのナマケ○の進化であるヤ○キモノは【あばれ"ザル"ポケモン』だったので、進化というより突然変異と言えますね(なんの話だ)。残念だったな少年……アリは食べてないぞ。

 18




 ノニは薬だと思って食べましょう



▲△▲△▲△▲△▲


「……」


「……」


 変な空気だ、いや俺のせいなんだけど。


「なぁ」


「ねぇ」


「「あ、そっちから……」」


 くそ、噛み合わない。こんな時に限ってクルウ達は大人しく従魔だけで遊んでるし、客は来ねぇし。客が来ないのは元からか。


「えーと、飯……食うか」


「そ、そうだね。もういい時間だしね」


 まだ15時ですけど?この家の夕食は19時くらいだよね?言い出したのは俺だけど!


「何食うか」


「さっきパフェ食べたばかり……はっ!」


 なんだその言っちゃったみたいな顔。要らぬ気を使うな。


「さすがにまだ腹減ってねぇか」


「そ、そうだね。ごめんね」


 うーむ、落ち着かない。


「……フラウ」


「ん?ちょま、ヒン!」


 フラウを抱きしめてみる。抱きしめる瞬間フラウが変な声を出したが気にしないでおこう。


「な、何。どうしたの?」


 フラウの顔を見下ろす。間近で見ると薄い唇や長い睫毛がよく見える。珍しい深い翠の2つの瞳が見上げてくる。じっくりと顔を見るとフラウが美しい少女だったのだと気付いた。今まで他人にそこまで興味を持たなかった弊害だな。


「その……見つめられると恥ずかしいよ」


 頬をかすかに染めた顔に心臓が跳ね、ゆっくりと体が動く。その薄い唇に吸い込まれる様に動いて……


「え、ほんと?心の準備が—」


 あと少し……


『ワン!』


「「!」」


 ヒメのせい?おかげ?でバッとフラウから離れる。


「ハァハァ」


「触れた?タッチした?」


 意外と細い指を唇に這わせて呟くフラウ。


「俺は何を……」


 他人と長く暮らしすぎたんだ。離れないと……


「……あ!クライス!?」


 エキドナを飛び出して森に走る。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 だいぶ深いとこまで来た。力無く木の根元に座り込む。


「ハァハァ、ング、ハァハァ」


 唾を呑み込んで、荒く息をして何も考えないようにボーッとする。


「今まで、上手くいっていたのに」


 できるだけ人と関わらないように王宮に住み、休みも部屋に篭っていたのに……


「気付かないうちに心惹かれていたのか……フラウに」


 最初はただ利用するだけの、ヒメが育つまでの仮の宿のつもりだった。なのに……


 1週間にも満たない期間で心惹かれるとはな、我ながら笑える。


「忘れるな……俺は」


 俺は……人を愛してはいけないんだ

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