東方地底秘話42話
6月23日 土曜日 紅魔館門前
「今日だろうな」
「そうね。これで私たちが有利か状況、十分ね」
「昨日から雨が降っているからな」
「じゃあ、行きましょう」
地下牢
「うす暗いな……」
「眠ってるわけ?もう午前11時なんだけ
ど」
「まあ吸血鬼だし、そこはな……」
「だ〜れ〜?今日は誰も呼んでないのに」
「初めましてかしら。私は古明地覚無よ」
「古明地サナ……?ああ……うん……そう………え?ええ?ええええ!?なんで来たの?」
「暇………なんでしょ?遊びに来てあげたわ」
フランは抱きしめているぬいぐるみを手放した。
そのぬいぐるみが床に落ちた瞬間、ぬいぐるみは大きな音を立て破裂した。
「つまんない。とってもつまんない。どうしておもちゃはすぐ壊れるの?退屈だよ。退屈……だよ。大切にしてあげるから、永遠に私のおもちゃになって!ね?いいでしょ?」
「覚故がそれを受け入れるはずがないでしょ。私のものなんだから」
「そう……。それなら、コワシテアゲル」
「覚故、ゆっくりと見物しててね。ちょっと片付けてくるから」
「いいのか?」
「私に挑んできたのよ。まあ、どれぐらい暴れてくるか楽しみよ」
なんでこんなにも余裕の表情をしているのだろう。
あの策だけで勝利が決まったわけではない。
「ほら、あの燃える剣でかかってきなさい。手加減は不要よ」
「言われなくてもそのつもりだわ。
禁忌『レーヴァテイン』!」
「何?そこ焚き火程度の炎は。それでも悪魔の妹なの?」
「何を言ってる……の。
なんで、どうしてこんなに炎が弱いの!」
「今日の天候は雨。今は梅雨の時期。湿度が高いことぐらい気付かないの?」
「そ、それは……」
「地下の空気は外へ放出されにくい。
継続的に湿度は高い。残念」
「これだけじゃない!
禁忌『フォーオブアカインド』!」
「………1人しかいないけど?」
「え?そんなはずが……」
「3人撃ち落としたから」
「いつの間に……」
「あなたが遅いから」
「………流石よ。空想世界の女王という名はそのままに残ってるんだ。その存在を………コワス!
『ムーンライトスカイ』!」
「(やっぱり……壊すと言った時の様子がおかしい。早めに止めないと……)」
これは………夜空?ここは地下牢ではないのか?
空気が乾いている……。
覚無……大丈夫か?
「何ここ。地下牢からどこに行ったのよ」
「ここは私の空間。永遠に夜が続く空間。今からが本番だよ?」
フランは右手を夜空に向かって伸ばした。そして、右手を握りしめて……
「禁忌『ブレーキングスタードロップ』!」
右手を振り下ろした瞬間、無数の星の欠片が降り注ぐ。




