東方地底秘話29話
「かなり大まかだな……」
「もう少し詳しく…言ってくれるかな?」
「何度も起きていたからね、偶然じゃないなと思ったんだよ。
だから、夢というものでもないかなーって。
それで、試しに1週間後の自分を見ようとした。そうしたら見れたんだー」
「未来予知と考えていいのかな?」
「そうなのかな。よく…分からないけど」
「その予知は外れたことがあるの?」
「ないよ。今の時点で……だけど」
「それは……大事だと思うわよ。起こる出来事が、あなたが見るものと一致するのだから。未来予知は何回ぐらいした?」
「少なくとも、1000回以上かなー」
「……………まずいわね」
「何がだ?」
「仮に1度予知が外れたとして、総合的に考えれば外した確率は1000分の1以下。0.1%にも満たない」
「ということは………」
「見た出来事が確実に起こるという考え方をするしかないみたい。外す期待は駄目ね」
「お前………本当に人間か?」
「はっきりとしてるなら言ってるよ〜」
「持子。今か…………」
「今から、何か未来を見せてって言うんだっけ?」
「!」
言いたいことをそのまま……。
「その未来を変える方法がないかなーって思ってる?どう?当たってるかな?」
「どうして……そこまで……」
「行動と発言は未来を見て知るけど、心を読んでいるわけじゃないんだよ。ただ予想をしただけ。行動とか発言からこんなふうに考えているのかなって。それを言ってるだけ」
「それにしては言ってる内容が明確なのね。
人間の域ではないわ」
「そんなこと言われても〜」
「その予想は読心と変わらない。しかも、行動と発言の未来まで知れるのだからそれ以上。読心の妖怪がいるにも関わらず、更に行動と発言までもが分かる人間がいるものなの………?」
「ちょっとちょっと!話が重いよー?悩まない悩まない!」
いや、お前の話だから……。
きっと覚無も同じことを考えただろう。
「もし、私が人間じゃなかったとしても、今更変えられないよ……」
「営業に支障があるのか……」
「うん。それは嫌だから……」
「それは仕方ないな……」
「だーかーら、話が重いよっ!」
いや………………。
「じゃあな」
「あ、ちょっとちょっと!待ってよ〜」
「何だ?」
「場を明るくしようとしただけなの〜」
「もう少し考えろよな……。でも、そんなに明るいお前が羨ましいよ……」
「なんで?」
「はっきりとしてはないさ……。
でも、何か感じるんだ……。この明るくなる感覚を」
「店の営業してるんだから、明るくいるほうがいいもん!」
「まあ、そうだな」
「そろそろ帰りましょう?」
「そうだな。帰るとしよう」
「バイバーイ!また今度来てねー!」
俺たちは地霊殿へと帰った。




