東方地底秘話11話
「さっきも言ったでしょ?1週間も遠ざけておくからよ」
「そんな理由で…ここまでする必要ないだろ!」
「そんな理由?ただ1週間遠ざけられたとでも
思ってるの?」
「違うの」
「違うのよ」
「そんなこと言ったって、ここでお前と会えたのはさとりたちのおかげだろ?」
「いいえ……その逆よ」
………………。
「この1週間あなたの無意識の中にいたけど本当に酷いものね。だから私はあなたを助けようとしたの」
「……それで、さとりたちを?」
「そういうこと」
「だからって……」
「思い出させてあげるから………………ね?」
「どうせ、悲惨なことだろ。必要ない!」
「思い出してよ……。いいえ、思い出さなければならないの。それでも、思い出さないと言うのなら…………勝負よ!」
「勝負だ」
「………あなたと戦うのは初めてなの。あなたのためにも……手加減はしない。何としても……思い出させる!」
そう言って覚無は銃を取り出して………?
銃は…1丁じゃなかったのか?
「この銃はサードラブガン。創造銃よ。
元々2丁拳銃なのに、使う相手がいないもの。あなたは、フランにも勝ったのだから弱くはないはず」
パァン!スッ。
…………え?
弾が速すぎる。一瞬しか見えない。被弾していたら……。
「久々すぎてブレるのよね……」
「地霊『怨霊結界』」
距離を詰めて接近戦に……。
「近づけるとでも思っているの?」
逃げられるか……。
しかし、覚無の移動方法がおかしい。
移動が速いと言えば速いのだが、文と比べると何かが違う。
まるで、点から点に移動するかのように…。
せめて背後を取れれば……。
後ろだ。後ろに行けさえすれば……。
その時、一瞬にして視界から覚無の姿が消えた。
後ろか!
振り向くとなぜか覚無はこちらを向いていなかった。
「あれ?どこに……?後ろっ!?」
覚無の銃撃を怨霊結界が吸収する。
これがなかったら被弾してたな…。
それにしても今の覚無の反応はどういうことだ?
覚無が背後に来たわけではないようだが…。
つまり、俺が覚無の背後に?
容赦なく放たれる銃撃を意識のままに躱す。
そうだ。意識あるところに身体はある。
次は………上!
スッ。
できた……これを使えば!
ドパンッ!
「え…………?」
ドン。一瞬で芝の上に叩きつけられる。
「うぐっ…………いつの…………間に……」
出血はないものの、あまりにも速く叩きつけられたために起き上がれない。




