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第7話 淡い
それからというもの。
見回りの際に時折彼女を見かけるようになった。いや、今までもいたのだろうから、俺が認識するようになった、と言うべきか。
向こうもすぐこちらに気付くようで、目が合うと、いつも無表情な彼女が目元を少し細めて、わずかに笑ってくれる。気がする。
「……この前の子だ。知り合い?」
浅見は彼女を見つけ、そう聞いてきた。目ざとい。
「いや」
とぼけてみたものの、浅見は騙されてくれなかった。
「あまり関わらないほうがいいよ。情が湧く」
心配しなくても話したのはあの日だけだ、残念なことに。
そう心の中で悪態をついて、自分で首をかしげる。
残念?
残念だと思っている自分を発見する。
そうか。浅見は俺よりも俺のことを分かっているのかもしれない。浅見を見上げると、色素の薄い瞳が、こちらを探るように見ていた。
「浅見。心配してくれたのか」
俺の言葉に、浅見はふいと顔を背け、
「うるさいよ。」
そう言って浅見は俺の頭をわしゃわしゃとなでた。




