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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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7.学院の受験勉強

 マリーがスキル授けの儀式を受けてから、5年の月日が経った。


 上の兄カールは今年15歳になる。王都の学院は試験が難しいということで受験しなかった。下級貴族では王都の学院はハードルが高い。


 将来領地に戻ってきて領地を継ぐとなると、寄り親の公爵家が運営している公爵学校の方が知り合いも多くできていいだろうということで公爵学校を受けた。そして、合格して、そこに通った。


 その公爵学校で、知り合った同じ男爵家の令嬢と結婚することになっている。この結婚の話は、寄り親が同じということでスムーズにいった。


 下の兄ブルクハルトは今年13歳になる。昨年は王都の学院を受けたが、不合格であった。そこで上の兄と同じ公爵学校を受験した。そこは合格して、現在は公爵学校に通っている。将来的には王都の騎士団を目指しているが、騎士団も採用は難しいということで日夜自分を鍛えているとのことである。


 マリーは今年10歳になる。今は母に勉強を教わっている。マリーのスキルは今のところ家族にもばれていない。しかし、その優秀さは家族の注目するところとなっている。


 とにかく、言語理解と鑑定を用いれば、大抵の問題は解けてしまう。その上、異空間に収納した本のコピーの知識を利用すれば地理や歴史などの暗記問題も問題なく解ける。


 魔法は生活魔法というとこで、魔法実技での点数は低いと考えられる。そのため最近は剣術を父親から教わっている。元々兄に引っ付いて回ったお転婆さんだったので、運動は得意であった。そのため父親の指導を乾いた大地が水を吸収するように呑み込んでいった。


 今は親戚から借りた学院の受験参考書とにらめっこの毎日である。この親戚は伯爵家の第二2夫人となっている母の妹で、その娘が学院を受験する際に用いた物である。その従姉は昨年学院を受験し、見事合格した。クラスはDクラスとのことである。


 学院の入学試験は12歳の年の夏に行われる。あと2年後である。


 学院の試験は座学が国語、数学、魔法理論、外国語、地理、歴史、貴族の常識、法律の8科目、実技が魔法か剣術のどちらかの選択。なお、実技で高得点を出した人は優遇される。


 また王族、公爵家、侯爵家、伯爵家の人間は試験の結果によらず入学できる。しかし、点数が低いと多額の寄付金を求められる。


 また、商人などの裕福な平民の子弟も毎年一定数合格する。


 学院で学ぶ期間は3年間。学院はこの国の最高学府、卒業後はかなりのエリートとなる。王宮での文官としての採用や騎士団の採用においても優遇される。


 また、女子の場合、学院卒業は優秀さのシンボルであり、将来優秀な子供を望む貴族との良縁も期待できる。


 マリーは受験勉強の傍ら毎日日課である祠の参拝を怠らない。今日も祠を拝んでいる。「祠さん、私学院に入学できるかしら」

「出来ると思うよ」

「でも私、数学と魔法理論が少し苦手かな。何かいい方法ない?」

「あるよ」

「本当、どんな方法」

「まず、数学、それはまず九九を覚えること」

「九九、ちょっとまって、聞いたような気がする。ええと、三三が九とかいうやつ」

「そう、それ」

「あれ、私何故、そんな言葉を知っていたのかしら」

「それはいずれ思い出すだろう。すると九九はいいのだな」

「いい、九九、81でしょう」

「そう、それ」


「次に数学の問題をパターン化する。そして、そのパターン化した問題の、問題と回答の手順を丸暗記する。ここで丸暗記するのはあくまで問題と回答の手順だぞ。


 具体的な数字は年によって違うから数字はその場で計算する必要がある。


 お前の場合、異空間にこの問題と手順を収納しておけば、問題を見て、鑑定をかけて、それに対応する問題を異空間に収納した本から書き写せばいい。後は具体的な数字をその場で計算すれば数学の問題は完璧だ。


 このようにすると、数学は計算問題ではなく暗記問題に早変わりする」

 

「もし、まったく新しい問題に出くわした時は、どうするの」

「たぶん、手も足も出ないだろう。このようなときは潔く諦めるしかない」

「そんなー」


「でも、まったく新しい問題を出したとしたらどうなる」

「それこそ、数学がほんとに得意な人以外は、たぶん誰もできないでしょうね」


「もし誰も出来なような問題を出したとしたらどうなる」

「誰もできない問題だと、試験で差がつかなくなるから、その問題は意味のない問題となるでしょうね」

「つまり、そんな問題を出した学院の先生がおかしいという話になる」


「そうね、ということは、全く新しい問題は出ない。出ても誰もできないから試験で差はつかないということですね」

「そういうこと」


「次に魔法理論だが、これは難しい。ある条件と魔力があって、これが一定の法則に従って結果があるということだ。


 そのあたりが分からないなら、これも問題をパターン化して丸暗記するしかない。


 魔法の入力、と出力のパターン作りは勉強のため、お前がしろ。お前の場合、異空間収納があるのだから、一旦パターン化さえすれば、覚える必要はないから早いだろう。


 それから、学院に行くと魔法陣を習うが、これは重ね掛けだから、鑑定でいくつかの魔法陣に分解すれば、その特徴がすぐわかる。


 これでお前は学院に行っても優秀な成績が取れるだろう。頑張れよ」

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