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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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40.王都の様子、王国の様子

 マリーの学院生活が再開された。平日は寮と教室の往復、これは変わらない。しかし、休日をどうするか。これについては、ポーション工房へ行ってから決めることにした。


 久しぶりに、ポーション工房へ行ってみた。幸いポーション工房はフロデント川の西側にあったので、今回の魔獣被害をあまり受けていなかった。工房へ行くとおばあさんが涙を流して喜んでくれた。

「マリーが生きていてよかった」

「おばあさんも無事でよかった」

「ここはあまり被害を受けていないみたいね」

「ここまでは魔獣は来なかったからね。魔獣なんか来たら私は即お陀仏さ、即あの世行さ」

「マリー、悪いけど、これまで以上にポーション作ってくれるかい。今は注文が殺到していて私だけじゃ手が回らない。休日は2日ともポーション作りにしてくれないかね」

「わかりました」


 こうしてマリーの王都での生活が決まった。マリーは寮に帰ると、これまで休日の1日は寮の同室のメンバーの冒険者活動に参加してきたが、ポーション工房が忙しいので2日供ポーション製作に当てると言うと残念がられた。


 寮の同室のメンバーだけで冒険者活動をすることはアンナとディアナが反対して潰れた。マリーなしでは命が持たないとのことであった。仕方がないのでエルザは1人で冒険者活動をすると言い出した。どうしても強くなりたいとのことであった。領地の魔獣被害がひどいとのことであった。


 このようにしてマリーも寮の同室のメンバーもそれぞれの生活が再開された。


 王都の状態はひどいものである。特にフロデント川より東側の最初に放棄された当たりの家はほとんどが壊れている。一時は多くの人が王都を離れたようであるが、最近は少しずつ戻ってきているようで家の修理をしている人をよく見かける。


 フロデント王国は農業国家である。農産物を生産しそれを他国に輸出し必要な物を買っている。この国のほとんどを占める農業地帯が無事なら、この国は回っていく。今のところ王都以外の地域では魔獣の被害は限定的である。


 王都が魔獣の氾濫を許したのは、王都に配置された騎士団が弱かったからである。そこで、魔獣の氾濫以降、王宮は騎士団の採用に当たっては縁故採用を禁止した。あくまで実力で採用するようにとの通達を出した。


 そして全滅した近衛騎士団の再建を進めている。これには大量の冒険者が採用された。しかし、冒険者は一匹狼、連携とか集団戦法とか、とにかく全体で何かをするということに不慣れである。それと指揮官クラスがいない。そのため、騎士団では採用後、このような訓練を重点的に行っているようである。


 それと、学院生にも卒業後の即戦力が期待されている。学院のカリュキラムが実践重視になったのも頷ける。


 王宮では昨年の魔獣の氾濫とその後の復興、さらには全滅した騎士団の再建とお金のいることばかりである。そこで王宮はこれまで王家が所有していた大量の宝石や美術品を放出したそうである。また、王族のドレスや化粧品の購入も停止しているそうである。それどころか王妃や王女までもが剣を持って訓練をしているそうである。


 とにかく王室も金がないのである。王室が華美を控えて支出を減らしたことから、この影響は他の貴族にも影響した。とにかく豪華な服や綺麗な宝石を身に着けていると、金があるということで、特別の税をかけられることはないとしても、寄付をねだられるぐらいはされる。


 貴族も嗜好品への支出を減らしたことから、王都のこれらの商品を扱っている商会は売れ行きが落ちているようである。アンナとディアナに聞いてみると実家の商会でも嗜好品は取り扱いが極端に減ったとのことである。また、嗜好品とせずに食品とか、ただ服とだけ記載して詳細を書かないような取引も増えているとのことである。


 このようにして王国全体が魔獣対策に舵を切ったのである。

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