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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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37.実家への帰省

 マリーは王都を離れ一旦ジゲンハルト町に帰ることにしたが、領地に帰るのも大変であった。とにかく乗合馬車が王都が魔獣に襲われて動いていないのである。


 仕方がないので徒歩での旅である。途中で馬が購入できればと思ったが、魔獣の襲撃で王都周辺の馬はかなりの被害を受けたようで、王都では買えなかった。


 王都を出たその日は1日歩いて、夕方になったので宿を探したが、王都から避難する人でいっぱいで宿は空いてなかった。


 仕方がないので、冒険者ギルドの建物の中で寝た。非常時ということでギルドの職員も許してくれた。そこで馬を購入したかったがやはりそこでも馬は買えなかった。


 その次の日も1日歩き。その夜は宿に泊まれた。そして宿屋の主人の紹介で馬が買えた。次の日からは馬での移動、ずいぶんと早い。そうして何日かしてマリーの実家ジゲンハルト町に帰ることが出来た。


 領地境の川の橋を越えた時は涙が出た。


 ジゲンハルト町の門番に

「不肖マリー、学院が休校になったので帰ってきました」

と言うと、門番は私を見て

「王都の魔獣の襲撃は心配していたのですが無事だったのですね。よかった」

とわが身のように喜んでくれた。


 やはりジゲンハルト町はいい。みんなが知り合い、そして家族。そのまま家族の住む男爵邸に向かって歩いた。すれ違う人が

「マリーお嬢さん、無事でよかった」

と言ってくれる。やはりジゲンハルト町はいい、みんなが家族。


 男爵邸に入ると、兄の子供のアルベルトがいた。マリーを見ると何か言いたそうだったが、マリーという言葉は出てこなかった。


 夏には頑張って「マリー」と教えたはずなのに、横で兄が一緒になって「カール」と言ったのが悪かったようで結局名前を憶えてもらえなかった。


 すると横にいた義姉が

「マリーさん、お帰りなさい」

と言ってくれた、それから母のアリーセを呼びにってくれた。父と兄は今日も魔獣討伐だそうだ。少しでも魔獣を減らしたいので、暇があれば魔獣を狩っているそうだ。


 その後は昼食を食べてゆっくりした。その後、母と義姉に今回の王都の魔獣襲撃とその後学院が休校になったことを話した。


 王都の魔獣の襲撃はここジゲンハルト町にも聞こえてきていたようで、マリーのことを心配していたようである。「無事な姿を見られて、うれしかった」と言われた。


 夕方になって、父や兄が帰って来た。父も兄もマリーの姿を見ると喜んでくれた。午後に母と義姉に話した内容をもう一度父と兄にも話した。「とにかくマリーが無事でよかった」と言われた。


 実家に帰ったら気が抜けたようで次の日は昼まで寝た。王都を出てからは1人旅で気が休まることもなかったのだから当然である。家族の者もゆっくり寝させてくれたようである。


 次の日からはまた、マリーも父や兄と一緒に領内の魔獣討伐に参加した。マリーが参加すると魔獣討伐の効率が上がる。それに狩った後の魔獣もマリーのマジックバッグに入れられるのですべて持って帰れる。父と兄にはすごく感謝された。


 その様にして年内は父と兄と一緒に魔獣討伐に明け暮れた。なぜこんなに魔獣が増えたのかは疑問であるが、ここジゲンハルト領だけではなく、王国全体のことなので、領主としてはただ魔獣が増えないように早目に対処するだけである。


 公爵家や侯爵家それに伯爵家などのように、多くの従士を抱えているところはまだ余裕があるが、子爵家や男爵家などのように、従士が少なく財政的にも余裕のないところは魔獣討伐に苦労しているようである。


 冬になるとやっと魔獣の出現も減って一段落した。マリーは家族から「学院の授業はどうするのだ」と言われたが、「春までは休校なのでゆっくりする」と答えた。とにかく前世のことを思い出してからはマリーは学院の授業内容で分からないところはないのである。

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