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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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36. 王都防衛2

 私たち、補給部隊の女子学生は全員避難できたが、最前線で戦っていた男子学生には逃げ遅れた学生もいたようで、教師が点呼を取っているが、いない学生もいる。


 今度は一旦川の端のところで、防衛線を築くそうである。色々なものを積み重ねてバリケードを設置している。まだ川の東側から避難してくる兵士や市民がいるので橋は落とせない。


 私たちは補給部隊、さらに後方に引くように命じられた。その後私たちは王城の近くまで来た。たぶんここを最終防衛ラインにするのだろう。これ以上行くと王宮である。さすがに王宮ではここに避難してきている人全員を収容できない。


 私たちは近くの建物に入るように命じられた。私は近くの小さな教会に入った。もうこのころになると2年Aクラスの生徒は半分以上どこにいるのか分からない。私と同じ教会の建物に入ったのはクラスの女子10人ほどだ。Bクラスの生徒もいる。見ると寮の同室のアンナとディアナがいる。知っている人がいるというのは気が休まる。


 ただ、この中に私たちを指揮するはずの学院の教師が1人もいないというのは不安で仕方なかった。いざという時は自分たちだけで何とかしなければならない。頼れる人がいないというのは不安でしょうがない。


 その夜は遠くでする戦闘音を聞きながら、まんじりとも出来なかった。しかし朝には眠っていたのでどこかで寝たようである。


 そうしていたら、シスターが朝の朝食を持ってきてくれた。パンをかじるだけだったけど、昨日は昼に食べた以降は何も食べられなかったのでうれしかった。少し元気が出たように思った。


 すると、教会のドアを突き破って魔獣が教会の中に入ってきた。私はとっさに剣を抜いて、魔獣に接敵すると、魔獣を切り裂いた。一瞬のことで自分でもよく分からなかったが、体が反応したようである。


 そのあと教会の中の椅子や机で壊れた扉にバリケードをした。大きな魔獣だと何の効果もないかもしれないが、中が見通せないだけでもましである。それにこれがないと周りの女子学生が悲鳴を上げてうるさくてかなわない。


 なぜ自分がこんなに冷静なのか自分でもよくわからなかった。この教会の中には私達を指揮する学院の教師はいない。もう私たちだけで何とかするしかないのである。


 その日は当番を決めて交代で監視と休憩をすることにした。私たちが命じられたのはこの教会の建物に入って自分たちを守ることである。


 今回の魔獣の襲撃がいつ治まるか分からないが、とにかくそれまでは耐えなければならない。それにここは最終防衛ラインの内側、ここが放棄されることはない。


 もしここが放棄されることがあれば、それは王都がすべて魔獣に蹂躙されたことを意味する。それはすなわちフロデント王国が亡ぶ時である。


 それから3日ほどして辺りが静かになった。おかしいと思い、恐る恐る教会の外に出てみた。すると、辺りには倒された魔獣の死体が転がっている。しかし、兵士の姿も見えない。分からないことばかりである。


 教会に戻って、みんなでどうするか協議した。しかし、もしここを離れて魔獣が襲ってきたら対応のしようがない。結論が出ないのでまたしばらく待つことにした。


 それから3日ほどしたら、王宮の官吏がやって来た。王都を襲った魔獣は倒されたとのことである。まだ王都内に魔獣が潜んでいるかもしれないので、まだしばらく今の建物に居るように言われた。


 なんでも近くの騎士団が王都に駆けつけ王都に押し寄せた魔獣を撃退したようである。


 その後3日ほどして私たちは教会の建物から出ることを許された。そして、王都防衛の学院生の有志の義勇軍の解散が告げられた。


 その後、学院と寮に戻ったが、ひどい有様であった。学院は王都を南北に分けるフロデント川の東側にある。魔獣襲撃の際は放棄された区画である。学院と寮については復旧のめどが立たないので、今学期は休校となった。履修している科目の単位は無条件で与えられることとなった、学院と寮の再開は来年の春以降新学期が始まってからとなった。


 また今回の魔獣の襲撃で亡くなった学院生もかなりの数に上ったそうだ。彼らにはいち早く卒業証書が与えられた。なお、私たち王都防衛に参加した学生も卒業資格が与えられるそうであるが、卒業証書はあくまで学院卒業時にもらえるそうである。また、王都防衛に参加したということで10日分の給金金貨10枚ももらった。


 今回の魔獣の襲撃で国庫は空になったそうである。王都にいた騎士団は元居た中央の騎士団といい、今回の騒動のもとになった近衛騎士団といい、ろくな騎士団でないと思った。


 プライドだけ高くていざと言うときに役に立たない。やはり貴族の縁故採用はダメだと思った。


 マリーは寮が壊れて、住むところもないので領地に帰ることにした。王都を離れる学生も多いようである。

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