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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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21.実習の責任追及と魔獣の氾濫

 魔獣討伐実習の調査は暗礁に乗り上げたが、「騎士団の責任は無い」という訳にも行かず、事前に森を調査した騎士は、退団することになった。


 また、魔獣が襲ってきたときに適切な対応を取らなかった騎士には罰則が科せられた。また、今回の責任を取る形で、中央の騎士団は地方の騎士団と入れ替わることとなった。


 ここで問題が発生した。


 中央の騎士団はこれまで強い魔獣に対峙したことがなく正直って弱かったのである。中央では、貴族とのごたごたは多くあるが、魔獣討伐のような仕事は少ない。そのため、採用に当たっても家柄重視の採用が多く見られた。そのため、団員もあまり強くなかったのである。そんな騎士団がいきなり強い魔獣の多くいる地方に回されたのである。


 この騎士団が魔獣討伐に失敗したのは、この騎士団が派遣された、北部のパーツンゲン町という小さな町だった。ここにあるダンジョンで溢れる魔獣の討伐に失敗した。


 そして初期対応を間違ったため、魔獣の数が増えて、スタンピードを引き起こした。魔獣の群れがパーツンゲン町に押し寄せ、パーツンゲン町が壊滅。さらに魔獣が周辺の町や村へ押し寄せる事態となった。


 この事態に領主はすぐに周辺の町や村の住民を避難させた。ここまで魔獣が多くなるともう領主の手に負えない。


 そして、王宮に失態を招いた騎士団の代わりにすぐに元の騎士団を呼び戻すように要求した。王宮はすぐに元の騎士団を派遣した。この間、中央の警護は近衛師団が当たることになった。また、腕の立つ冒険者を大量雇用して、パーツンゲン町に送り込むことになった。スタンピードは初期の対応を間違えると、後の処理には膨大な手間がかかる。もう人海戦術しかないのである。


 その後、やっとパーツンゲン町のスタンピードは収まったようであるが、被害は甚大であった。この被害は王宮で補償することになった。問題はこの騎士団をどうするかであるが、どこもこの騎士団を受け入れようとしない。この騎士団を配置しようとすると、どこの領主も拒否してくるのである。仕方なくこの騎士団は廃止となった。


 騎士団についてはこのようにして一応の決着を見た。


 次に問題となったのが、教師の責任である。生徒が襲われているときに適切な避難誘導を行わなかった教師は罰金の上、退職となった。また学院の学長と副学長さらには今回の魔獣討伐実習の責任者の教師も退職となった。


 また、死亡した生徒には一律補償金が払われることなった。また負傷した生徒の治療費も全額学院負担となった。


 このようにして多くの教師が学院を去ったため、教師が勢い不足する事態となった。このため、王宮から王宮魔法士や騎士が大量に派遣される事態となった。また一部王宮の官吏も講義に駆り出される事態となった。


 その後学院では新たに教師の大量雇用が図られた。


 あわただしく事態が動くのでしばらくは休校となった。生徒は自主学習となった。事態が落ち着いたのは1か月後であった。落ち着いたといっても授業が再開されただけで、教師が変わった授業は内容がチグハグであった。


 その後学院は、ますます実技重視の姿勢を鮮明にした。とにかく強い生徒を育てていかないといざというときに対応できなことが明らかとなったからである。


 今学期は、カリキュラムの変更はないものの来期からは魔術実技と剣術実技の時間が増やされることになった。また魔術実技にしても剣術実技にしてもより実践重視となった。そのため冒険者となって日ごろから鍛えることも推奨された。


 マリーは寮の同室のメンバーから冒険者のことを聞かれた。

「マリーは以前『冒険者登録している』と言いていたじゃない。冒険者登録って簡単にできるの」

「出来るよ。登録自体はすぐできる。ただ、最初はFランクだから討伐系の仕事は受注出来ないよ」

「わかった一度連れて行って」


 何となく「お荷物だ」と思ったが、同室のメンバーの頼みを無下にすることもできず、次の日冒険者ギルドに行った。


 同室のメンバー3人を連れて冒険者ギルドに行った。ギルドの扉を開けると、中の冒険者たちはこちらを一斉に見る。女子が4人ということで注目の的である。


 しかし、身なりがいいことからだれも声をかけてこない。貴族とかかわると面倒なことは平民なら誰でも知っている。


 マリーはそのような視線を無視して、受付嬢のところに行った。

「私の友達が冒険者登録をしたいので手続して」

「わかりました。最近は学院の生徒さんで冒険者登録する人が増えたのですが、貴方達も学院生」

「そうです。あっ、私は既に登録しています。今回登録するのは後ろの3人です」

「知っていますよ。マリーさんですよね」


 受付嬢がマリーの名前を知っているというのは驚きであった。その後、受付嬢は淡々と手続してすぐに同室のメンバー3人の冒険者登録は完了した。

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