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マリーの思い家族の思いそして祠がつなぐもの  作者: @000ーooo


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18.魔獣討伐実習

 それからマリーは休日の1日はポーション工房、そしてもう1日は冒険者活動をするようになった。それにつれて冒険者のレベルも上がった。今ではゴブリンやコボルト、さらに最近はオークぐらいなら簡単に倒すことが出来る。


 最初は魔法で魔獣を倒していたが、魔法が生活魔法しか使えないということと矛盾するため、この頃は剣で倒すようにした。


 私のとりえは早い動き、これを生かした戦い方をする。先ず襲ってくる魔獣の動きを正確にとらえる。


 そして素早く駆け寄って剣で相手の魔獣の懐に潜り込むと魔獣の腕が動く前にその手を切り落とす。そして返す刀で魔獣の首をはねる。


 一瞬の出来事に魔獣は何が起こったのか分からないまま倒される。転がった魔獣の首と崩れ落ちた躯体を異空間に収納する。


 魔獣が2体の時はそれを連続して行う。3体の時はそれを3回連続して行う。まさに神業である。


 しかし、狼のように一度に10体も現れるときはさすがに無理である。そうなると、槍を用いる。槍で、近づく狼を1匹ずつ串刺しにしていく。


 それも最初は狼の足を狙う。とにかく狼の素早い動きを封じる。倒すのはそれからである。1匹ずつ相手の機動力を奪う。地道だが確実な方法である。


 その様な戦い方をしていたら、冒険者のレベルがEからDになった。


 学院では秋になると、王都の近くの森に行って、魔獣を狩る訓練をする。といっても生徒が危険な魔獣を狩れるはずもなく。通常はゴブリンぐらいしかいない安全な森である。それに当日は騎士団も護衛に付く。生徒の安全は確保されている。


 今年もこの実習が行われることになった。事前の調査でも森にいるのはゴブリンとコボルトぐらいで狼やオークの存在は確認されなかった。


 当日マリーはクラスのみんなと学院が手配した馬車に乗って森まで行った。森の入り口からテントを張る広場までは徒歩である。背中にテントと食材を背負って歩く。異空間に荷物を入れれば楽であるが、そんなことをするとマリーの能力がばれてしまう。ここはほかのみんなと同様荷物を背負っている。


 重い荷物を普段持つことの少ない貴族は苦しそうである。男子は何とか荷物を背負っているが、女子はかなりしんどそうである。


「マリーは、この重い荷物、何ともないの」

「別にしんどいことはないよ。私領地いるときは男の子と一緒に森を駆け巡っていたから」

「そうなの、大したものね。田舎の人間ほど体力があるみたいね」

褒められたのか、けなされたのか分からない。


 たいていの生徒はテントを張って、薪を拾ってくると疲れて動けないようである。私は余裕なので、みんなの鍋に水を張って薪に火をつけてあげた。

「こういう時、生活魔法は便利ね。水がいつでも出せる。でもマリー魔力はもつの」

「大丈夫これくらいなら」

「ありがとう」


 その後食事をとると、ほとんどの生徒は昼間の疲れもあり、すぐに寝入ったようである。夜半にマリーは獣の気配で目が覚めた。すぐに手元の剣を取った。


 テントの中から慎重に辺りの気配を探った。おかしい、森の奥から嫌な気配が漂ってくる。自分の勘がそう告げている。


 急いでテントを出ると周りの生徒に

「みんな、起きて、魔獣がいる」

そう叫んだ。


 すると、奥にいた魔獣が一斉に襲ってきた。いくつもの光る眼が、テントの前の薪の明かりに照らされてこちらに向かってくる。


 マリーは剣を鞘から抜き取ると、その迫ってくる光の眼に向かって走った。魔獣の全身は黒いシルエットになって見えない。でもこの光は目、それが証拠にこの光は2つセットになって動いてくる。


 マリーは光の位置から少し下の足を狙って剣を振り回した。しかし剣は空を切った。その時肩に痛みを感じた。狼の爪がマリーの肩に食い込んだ。狼はマリーの肩を狙って足を振り上げていたようである。


 とっさに狼の正確な位置を捉えたマリーは剣で狼の腕を切り落とした。そして、異空間からポーションを取り出して肩にかけた。傷は一瞬で癒された。


 その後、狼の群れの後ろに回ったマリーは、炎の明かりに照らされた狼たちの全景を捉えることが出来た。


 その後は、狼たちの足を狙って正確に剣を振りぬいていった。途中から騎士団も加わって、最後は男子生徒も加わって狼を倒した。結局倒した狼は15匹だった。


 死者はいなかった。けが人がマリーを含めて数人出た。


 すぐに実習は中止となり、全員森の入り口の詰め所まで移動することになった。詰め所まで戻り、他のクラスが戻ってくるのを待った。


 しばらくすると、順次他のクラスが戻って来た。そして、被害の実態が明らかになってきた。


 Bクラスでは死者が1人、けが人が数人出たそうである。Cクラスは死者が1人けが人も数人出たようである。女子は全員泣いている。幸い、寮の同室のメンバーは無事であった。


 1年生は森の浅いところでテントを張っていたのでこれくらいの被害であったが、森の奥でテントを張った2年生と3年生の被害は甚大であった。


 特に3年生のところにはオーガが出たようで、護衛の騎士団が全滅したそうである。


 2年生は全体で死者3人、3年生は死者が10人も出たそうである。


 朝になって、すぐに森を離れることになった。全員で迎の馬車が来るのを待たずに徒歩で歩いて森を離れた。


 こうして魔獣討伐実習は終わった。

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