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5 世間

俺はとりあえず町を探索することにした。


(初めての国外、楽しみだ。)


ちなみにこの世界に来てまだ2日目である。

町中を歩いて分かったのは、ほとんどの人が銃を携帯していることだ。


(怖い。重くないのかな?)


俺は怯えながら通行人におすすめの場所を聞いた。

???は眼鏡をかけていていかにも頭のいいタイプに見える。


「あの。」

「ん、ああ、旅人が、珍しいね。何んだい?」

「おすすめの場所ってありますか。」

「そうだね、君は歴史に興味があるかい?」

「ええ、多少は」


ちなみに一番の得意科目は美術だ。歴史も面白いけどね。世界史は嫌いだけど。


(歴史か。一応事件の解決につながるかも。)


「この村はまだ始まって100年もないけど、歴史的なものはたくさんあるよ。もともとこの場所にあった古代遺跡的なものもあるし。」

「古代遺跡なんてあったんですか?」

「そう、面白いでしょ。先祖の記録は一切ないけど。それよりこのエルフ族の歴史について話そう。」

「え、お願いします。」

「今から74年前初めての最初の族長が誕生した。と言ってもそれがこの前に殺された族長なんだけどね。」


(やっぱエルフ族ってヤバいやつしかいないのか?殺されたことを悲しまないのか?)


「エルフは目がいいから当初は弓を使っていたんだ。でも銃という新たな武器が誕生したことでそれに乗り換えたんだ。」

「プライドはないんですか?」

「そんなものはない。便利なものを使った方がいいじゃないか。」


(やっぱりこの世界はちょっとおかしいな。)


「でも族長は反対してたな。使い慣れないものを使わない方がいいとか。まぁ実際使いこなせているわけだし、結果よかったよ。」

「族長はどんな人だったんですか?」

「前の族長は優しい人でしたね。誰であろうと救うそんな人でしたね。

対して今の族長は人を選んでいるね。なりふり構わずに人と接するとろくなことがないからね。つまり慎重な人だね。僕もその方がいいと思うよ。」

「そうですか。ありがとうございます。」

「ぜひ、楽しんでいってくれよ。」


(もしや族長は長女に座を譲らせたくなかったのでは。まだ情報が足りない。)


俺はさらなる情報求めてを町を歩いた。

ただうまそうな香りにつられて店に入ってしまった。仕方ないだろ朝食べてないんだから。


「いらっしゃいませ。あら旅人ですか、珍しい。ご注文はいかがいたしましょうか。」


(なに。事件以来誰も観光に来なかったの?そう思うと俺ってすごいな。)


「あのこの店のおすすめってありますか?」


(一回言ってみたかったんだよ。)


「蜂蜜とハーブの風味の野菜サンドイッチです。ただいまお持ちします。」


(こいつら、ベジタリアンか。どうやってたんぱく質を摂取しているんだ?)


「こちらです。」


そこには甘い香りが漂うサンドイッチがあった。

俺は無性にかぶりついた。

食べた瞬間口の中に香りが広がった。ヘルシーでとてもおいしい。


(肉が欲しかった。)


俺は食べ終わり会計を済ませると外はすっかり暗くなっていた。

結構高かった。ここは物価高なのか?

宿に向かうべく歩きだした。


(もう夜じゃん。夕飯食えるかな?)


国の宿とは違いツリーハウスのような宿だった。

見上げても上の方は見えず、爽快な気分だった。


「あら、旅人、珍しい。いらっしゃい。」


(このくだり何回やるんだよ。)


「あの、止まるついでに聞きたいんですけどあの事件について。」

「最近は旅人がいなくて退屈していたんだ。なんでも聞きな。」

「あの事件の前後って何があったんですか?」

「そうだね、事件前は確か襲撃にあったかな。夜中に来たもんで結構荒らされたよ。襲撃の後に族長の使用人は部屋を確認すると銃を持った次女がいたんだよ。おそらく襲撃の音にまぎれて殺したんだろうね。部屋を守っているのは次女だったし。まぁ一歩遅かったけど。」

「彼女の様子はどうでした?」

「すごく悲しんでいたらしいよ。罪悪感にでもかられていたんだろうかね。」

「...」


???なの表情は相変わらず明るい。

まるで族長が死んだことも、次女が殺したことも気にしていないかのように。


「悲しくは、ないんですか。」

「あんまり。族長も次女も変わっていたからね。今の族長のほうがよっぽど良い。」

「そうですか。ありがとうございます。ではおやすみなさい。」

「夕ご飯はいいのかい?」


俺はそれどころではなかった。

一分一秒でもこの場を離れなきゃ怒りが爆発してしまいそうだからだ。

こんなにも悲しむ人がいないことに。


「おなかいっぱいですから。」

「そうかい。おやすみ。」


俺は駆け足で自分の部屋に転がり込んだ。

そして力の限り壁を殴った。 あ、痛い。


(この町はおかしい。自分が良ければ他人はどうでもいいと思っている。誰も否定しない。誰も悲しまない。)


いち早く事件の解決に臨むと同時に早くこの街を出ないといけない焦りに包まれていた。


(とりあえず情報をまとめよう。)


事件発生前:襲撃 町で銃声が飛び交っていたため殺してもばれない。


事件発生 :死因はおそらく銃殺。しかし犯人は現場に残っていた。


事件発生後:使用人に次女が見つかる。


考察   :俺の考察だが長女は親である族長に何らかの理由で嫌われていた。

      だから自分が族長になるために殺した。

      だけど次女は族長の部屋を守っていた。

      つまり族長は事件前に死んでいたのか?

      それとも外から射殺されたのか?


(大体意見はまとまったがまだ不確定なことが多い。明日次女に聞くことにしよう。)


俺はトリックが分かたないまま眠りについた。

明日こそは早く起きて朝食を食べる。

日本史のほうが面白いよね。

世界史は横文字が多くてよくわからない。

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