4 すでに事件は解決している?
俺は休眠を取るために町に戻った。
あ、換金したよ。結構回収できた。
(宿って当たり外れあるのか?)
夜の町、昼間と違った賑やかさがそこにあった。
俺はそんなことはどうでもよく、宿へ向かった。
(疲れた、寝たい。)
「すみません。」
「はいはい。」
いかにもオーナーらしき???が出てきた。
「あ、こんばんわ。」
「おひとりですか」
「はい。」
(なんだよ、惨めになるだろ。)
「食事と風呂込みで...。」
(安いな。この世界の物価がどうかわからないが、ここが良心的なのは分かる。)
???から会計と宿の説明を受けた。
(そういえば明日、エルフの町に行きたいからそれについて聞いておくか。)
「すみません明日エルフの町に行きたいのですが。」
「エルフの町ですか、今はいかない方がいいと思いますよ。」
「え?」
(なになに、事件でもおこったの?)
「実は族長が殺されたんですよ。それで町は大騒ぎ。」
「犯人は捕まったんですか?」
「ええ、たしか族長の娘、次女だったかかしら。」
(マジか、事件が発生したのか。ん、もう解決してるの!)
「次女はどうなるんですか?」
「噂では公開処刑とか。気分が悪いわね。」
「ちなみに次の族長は?」
「長女がなったらしいわよ。能力も次女より優秀だで、人柄もいいみたい。嫉妬でもしたのかしらね。」
(ん、おかしいな。自分が族長になりたいなら長女を殺すはず。どうなっている。)
「町に入るのに許可証とかいるんですか?」
「族長が殺された日、暴徒の襲撃があったみたい。それもあって今は必要みたい。」
「どこでもらえるんですか?」
「さぁ、ちょっとわからないわ。」
「いろいろとありがとうございます。」
「明日は気を付けて。おやすみなさい。」
俺は自分の部屋に向かった。
床から何度もきしむ音が聞こえたが、今はそれどころじゃなかった。いやぼろくない?
(どうしよう、許可証がどこでもらえるかわからん。)
ベットに転がりながら出した解決策は...。
(王に許可証でも発行してもらうか。いけるだろ。同情してくれたし。)
俺はゴミみたいな解決策に納得し寝た。
起床:朝11時、11時は朝だよな?
俺は城に歩き始めた。
ちなみに朝食は起きるのが遅すぎて食べれなかった。仕方がないだろ、昨日が散々だったから。
(やっぱりおかしい。あの事件)
心の中で事件について考察しながら城に足を運んだ。
城内には、ん?ヒナさんがいた。
ちなみに守衛に金を握らせて許可なく入れた。変えた方がいいぞ、守衛。
「あ、おはようございますヒナさん」
「こんにちは。こんな時間にどうしたの?てか戻ってきて大丈夫?」
(11時はおはようだろ。)
「いや、その僕許可証をもらいに来て。」
「なんの?」
「エルフの町のです。」
「最近事件があったって聞いたらいかない方がいいんじゃない?」
「大丈夫ですよ。多分」
(事後だし。)
それでもヒナさんの顔から心配が消えない。
「また自分から危険に突っ込むの?」
(すごいな、もうワイルドベアーの話が入っているのか。
ちょw俺有名人かよ。)
「まぁ何とかなります。」
「そう、気をつけてね。」
「さようなら」
最後までヒナさんの顔から心配が抜けなかった。
(しかしここで何をしていたんだろう?それよりも許可証だ許可証。)
俺は腐るほどの黄金に光る部屋に戻ってきた。眩しい。
(気分が悪い。いろんな意味で。)
「おはようございます。」
「おはよう。それよりなんだこんな朝っぱらから。」
(やっぱり11時は朝だよな。王はわかっている。)
「そのエルフの町に行きたくて。許可証を発行してくれないかと。」
「ああ、許可証。いいだろう。」
「ありがとうございます。」
「お前はその、ちょっと、可哀そうだったからな。ちょっとしたハンデだ。」
なんか王がすごい同情じみた顔で俺を見つめている。
(同情心が強いな。ほかにも頼めば何か貰えるんじゃないか?)
王直々の許可証を発行してもらい、うっきうきで俺は城を出た。
途中、はしゃぎすぎて転んだけど。少し痛い。
(さて向かうとしますか、いざエルフの町へ。)
馬車代は意外と高かった。
エルフの町はよくある木をベースに家が作られていた。
そして一番の驚きが銃を持っていた。
(は?銃?相場は弓だろ?殺意高すぎだろ。)
筋肉マッチョの男が威圧を出しながらこちらに向かってきた。
(こえー。銃も持っているからなおさら。)
「許可証の提示を。」
「ひぃ。」
俺は震える手で許可証を提示した。少しクシャってなったけど。
あと、王直々の許可証でマッチョが少しビビってた。
「通れ。」
「ありがとうございます。」
入り口を通ると目の前には幻想的な景色が広がっていた。
森の豊かさ、人々の賑わい。すべてが肯定的にとらえらる、ことはない。
なぜなら、銃を所持していると、いうインパクトが強すぎて景色などどうでもよいからだ。
(は?こいつら族長が殺されたっていうのに、どうしてこんなにものんきなんだ?)
「珍しいですね。こんにちは旅の者。何をご所望ですか?」
突如背後から爽やかな女性が話しかけてきた。
「え、特にプランはないですけど。」
「そうですか、景色がきれいと旅人に好評ですから。ぜひご覧になってください。」
「は、はい。」
「それとも、"死刑囚"でも見ますか?」
(こいつ、人の心とかないんか。)
俺はドン引きをしていると、この???のことを呼ぶ声が聞こえた。
「族長!何しているんですか。次の会議が始まりますよ。」
「わかりました。ではこれで。」
「...はい。」
モブが族長を引き連れて役所的な場所へ戻っていった。
なぜかこちらをじっと見ていた気がするが。
(こいつ、自ら犯罪者の妹を見るよう勧めてきたぞ。サイコパスかこいつ。)
好奇心に逆らえないのが俺である。
(俺もなかなかイかれているな。)
死刑囚がどこにいるかすぐに分かった。
町の中心に檻がありそこに閉じ込められていた。
中にはまるで屍のような顔をした白髪の女性がいた。髪は意外ときれい。
(これが、死刑囚?やつれすぎでは)
「こ、こんにちは」
「...」
午後3時。
返事がない。
こちらの声が届いていないかもしれない。
(おかしいな。)
「こんにちは!」
「...うるさい。」
ポツリと中にいる???がつぶやいた。
(しゃべった。)
「何?馬鹿にしに来たの?」
「違います。事件について聞きたくて。」
「もういい。誰も信じれない。」
「一つ疑問に思ったんです。もし自分が族長を継ぎたいなら、長女を殺すはず。なのにあなたは族長を殺した。もし族長に恨みがあるとしたら、今あなたは喜んでいるはず。」
「そう、どうでもいいじゃない。もうどうでもいいのよ。」
「でも僕はあなたが犯人じゃないと思うんです。」
「...」
「冤罪で人が殺されるのは気分が悪いです。」
「そう、がんばって。」
「必ずあなたを開放します。」
俺は絶対美人であることを踏んで助けることを決心した。
だって姉が美人だったんだよ。
花言葉って誰が考えたんだろうね。




