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3 序盤の戦闘も楽ではない

俺たちは木に影を隠した。

あの害獣は辺り一帯を破壊の限り尽くしてる。

見つかるのも時間の問題だ。


「何をしているの、ちゃんと当てなさい」

「すみません」

「はぁ」

「あ、あのお嬢様せっかく助けてくれたからそこまで言わなくても」

「黙りなさいクレア、せっかく男としての見せ場をつくってあげましたのに外したのですよ。男として不甲斐ない。」


(くそ、男、男ってなんだよ。男だから頑張る義務があるのか。男女平等だろ。助けに来なければよかった。)


「すみません次は当てます」

「今度は私がスキルで仕留めますわ。精度を上げるためにあなたが囮となってひきつけなさい」

「え?まじですか」

「早くいきなさい」


木の陰から身を出した。

どうするか。とりあえず木にぶつけてみるか


「来いクマ野郎」


“バンッ”


害獣が地を鳴らすような咆哮を発しながら向かってきた


(来いよ、のろま。んあれ、意外と早いな゛。)


ぎりぎりのところで俺は回避した

あたりの木を巻き込むようにして害獣が滑り込んだ。


(環境破壊は、あまり気持ちがよくないな。)


「今です!」

「よくやりましたわ」


スキル発動『ブレイジング・ブラスト』


壮大な爆発音とともに害獣が燃えていたのと同時に聞きたくない鈍い叫びが響き渡っていた。


(え、爆発のスキル?おれ囮になる必要あった。てかミスってたら死んでたよおれ。)


「はぁ、ようやく倒しましたわね。男なんだからもう少し頑張りなさい。」

「わざわざ見せ場を作ってくれてありがとうございます」


(うるせぇ、今の時代男とか女とか関係ないんだよ。てか普通は弱いお嬢様を俺が助ける場面だろ。俺が助けてもらったような気もするけど。おかしいな。)


害獣を倒したはずなのになぜかあたりは騒がしかった。

俺たちの周囲は無数の魔物たちで囲まれていた。


(そうだよな、あんな馬鹿でかい音出してこないわけないよな。)


「チッ、どうしますか」

「どうもこうも戦うしかないですわ。しかしわたくし魔力切れで。」


クレアさんはもう気絶してしまって役に立たない。


(序盤の戦闘ってこんなにムズかったっけ。おかしかない。漁夫の利はよくないぞキミたち。)


魔物たちの総数はざっと100。

対してこちらは気絶しているメイド、魔力切れのお嬢様、そしてゴミクラスの俺。


「オワッタ。」


魔物たちは襲撃のタイミングを計っている。


(どうする俺、とりあえず逃げることだけを考えるか。)


俺は小麦粉に目に入った。


(小麦粉からパンを作るのか。すごいな。いやそうじゃない。粉塵爆発だ。)


「あの今から小麦粉を周囲にまき散らすのでそこに向かって火を飛ばしてください。」

「それに意味はあるのです?」

「いいから、俺を信じてください。」

「り、了解ですわ」


(粉塵爆発って容易にできたって。細かい条件とかあった気がするが考えても仕方がない)


「こいよ魔物」


退路を確保するために全力で小麦粉をまきながら前に走った。

ちなみにお嬢様がクレアさんを抱きかかえながら走っている。


魔物が一斉に襲い掛かってくる。


(マジで重い、小麦粉。)


途中魔物が突いてくるが気にせず走り抜けた。


(マジで痛い、攻撃。)


森の外から光がこぼれたとき俺は叫んだ


「今です!」

「いきますわよ!」


スキル発動『ファイヤ』


鼓膜が破れるような音とともに爆発が巻き起こった。

魔物たちは悲鳴を上げながら燃えていた。


(運がよかったのか。)


辺り一帯が落ち着くとお嬢様が話しかけてきた。

クレアさんはまだ気絶していた。


「ありがとうございますわ。」

「いえいえ、こちらこそありがとうございます。」

「その、ぜひグラジオラス家に迎え入れたいです。来てくれますか。」


(おい、お嬢様口調が抜けてるぞ。かわいいなおい。)


「ありがたい言葉なのですが、僕にはやらなければならないので今回は辞退させていただきます。すみません。」


(あれ断ってばっかりじゃない俺)


「そうですか。残念です。ではせめてもの礼です。」


なんか高そうな装飾品をもらった。


(やめてくれ。「残念です」にはトラウマがあるんだ。)


「あの、名前を」

「わたしはグロリオサ・ビサイズ・グラジオラス。ぜひ覚えていただけるとうれしいです。」


(変わった名前だな。名前で性格が歪むのか?でも日本だとキラキラネームだったら歪むしな...。)


「ありがとうございます。」

「さよなら、また機会がありましたらその時に。」


(ついていくべきだったのか。でも俺は自分の気持ちにまっすぐでいたしな。)


グロリオサさんがクレアさんを抱えながら町に向かって歩き出していった。


(ついていけばおそらく魔王討伐に貢献できたのに。いやあのくそイケメン野郎の役に立つと考えると反吐がでる。いや俺は弾除けで役に立つんだったわ。ハハハ。)


俺も疲れたので、転がっている魔石を回収しながら次はどこ行こうか考えていた。


(エルフに会ってみたいな。)


俺も町で休息するために歩き出していた。

ちなみにあの害獣の魔石もしっかり回収した。


必死になっているとき素が出るよね。

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