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13「悪」

 静まり返ったアジトの中で、膝を付いたままレイラは項垂れていた。

 もう見えなくなってしまったウテナを想起しては、涙を目の端から零す。

 

 「どうして、そこまで……」

 

 レイラは震える声音でそう呟くと、顔を押さえて泣き顔を隠した。

 すると、後方からコツコツと足音が聞こえた。

 

 「レイラさん、追いかけなくていいんですか?」

 「ほっといて」

 「すみません」

 

 声だけでザギンクだと判断したレイラは、言葉でそう突き放し、遠ざかっていく足音に耳を研ぎ澄ませた。

 

 「アタシって、本当に馬鹿だ……」

 

 $ $ $ $ $ $ $ $ $ $

 

 「ザギンク君、新しい腕の調子はどう?」

 「はい。完璧です」

 

 アジトの大広間でザギンクを待っていたのは、白衣を身に纏ったソフィアだった。

 ザギンクは機械の腕に目をやっては、カチカチと動かす。

 

 「なら良かった。これで戦闘も心配ないね」

 「はい、確かに心配ないです」

 

 その瞬間、ザギンクはニヤリと笑った。

 すると、先ほどまで胴と繋がっていたはずのソフィアの頭部が、ザギンクの掌に乗っていた。

 血も流れずに、一瞬にしてソフィアを殺したザギンクは、彼女の頭部を思いきり床に叩きつけた。

 ぐちゃりと頭部が砕け散り、その場に体液と脳を晒した。

 

 「これも、リキア様のためですから」

 

 ザギンクはそう言うと、この場を去ろうとした。

 すると、死んだはずのソフィアが目の前に出現し――、

 

 「いったいなぁ……ザギンク君、どうして殺したの?」

 「ちっ、邪魔者が!!」

 

 ザギンクは人が変わったかのような、荒々しい口調でそう叫ぶと、両腕に閃光を宿らせた。

 

 「械瑩術式――『鑿壁涛攻サクヘキトウコウ』!!」

 「それは、禁忌魔法……お前ごときが使うとは、身のほどをしれ」

 

 すると、ソフィアは不意に笑い出し――同じく魔法陣を展開した。

 

 「終焉術式――『栖栖雨齧せいせいうげつ』」

 「そう言いながら、禁忌魔法を使うんですね」

 

 ザギンクはソフィアを嘲笑し、互いに唱えた術式と術式が衝突し合い、軈ては轟音と呼ぶに相応しい爆発音を鳴らして砕け散った。

 

 「これじゃあレイラさんに気付かれてしまいますよ、魔人」

 「――っ、ザギンク君はあまり人付き合いが得意じゃなさそうだね」

 「ほぼ正解です」

 

 ザギンクはぱっぱっと、制服についたゴミをはたき落とすと、眼前で嫌悪を示すソフィアを睨んだ。

 

 「械瑩術式――『時間滞溘じかんたいこう』」

 「どうして、神の御業を……!?!?」

 

 ソフィアは目を見開き、そう言ったまま硬直した。

 しかし、硬直したのは彼女だけではなかった。

 この世界が凍り付いてしまったのだ。

 

 「――惨めだな、魔人」

 

 ザギンクはそう言い、再び魔法陣を展開してはニヤリと笑った。

どうも、焼き鮭です。

もし

「面白い!」「魔人とか神の御業ってなんだよ」「自分もザギンクに襲われたい」

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