9「狂信者と襲撃者」
――武装した男達は決して諦めてなどいなかった。
「我がベガドベ教団の教祖はこれから私が勤める。あの精霊共に、我々の力を見せしめてやろうぞ」
「「「「「「「「おおおおおおおっっっ!!!!!」」」」」」」」
謎の制服を着た男達は鈍器を上げ、そう叫んだ。
教壇らしきものに立つ教祖は顔を不明瞭な感情で歪め、踵を返した。
「ひひっ、これであの精霊達も終わりだな……」
すると、二人の男女が教祖の前に現れた。
「俺達はあんたを守れと神に言われた」
「あたしも」
「それは丁度良かった……! 私は今から精霊界を攻めにいく。お二人も、来られては?」
「勿論行くよっ!」
少女は不気味に笑い、男は不愛想に真顔、教祖は好奇と狂気に哄笑した。
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「――何だこれは」
森にいた精霊の男が、向こうから聞こえてくる轟音に目を見開いた。
今までに聞いたことのない音だ。
何かの叫び声も聞こえる。
「教祖様と幹部様の仇じゃああ!!!」
「がああっ!」
精霊の男は謎の男達に囲まれ、思いきり鈍器で叩きつけられた。
全身がぐちゃぐちゃに潰れるほどに殴り付けられ、原型がとどまらないほどに踏みつけられた。
謎の男達は黒い制服を身に着けており、叫喚しながら村の方へと進行していく。
その異変、騒音は勿論――村にいたリキア、メリア達にも聞こえていた。
「何か来ているのか……?」
リキアは『白銀の豺虎』メンバーが全員いる喫茶店を抜け出し、メリアの元へと向かった。
メリアは村の精霊の家に訪れて、農産物を渡していた。
「メリア、何か来る!!」
「リキアさん……詳しく」
顔色を変えたメリアは、リキアの後を着いていく。
リキアは音のする方へと走り、
「あれは……」
目の前に、波のように押し寄せてきている大勢の人を見て――
「ベガドベ教団……!!」
「ベガドベ教団だと?」
「シャロン大将軍がその教団の教祖、幹部を処刑したの。もしかしたら――それの復讐で」
「なんだと……しかし、あの数は」
多すぎる。私とて戦争相手の人数が、これほど地平線一体に広がるほどの光景は初めて見た。
「どうしたの、リキア……!」
「人だ……それも凄い数の」
遅れて駆け付けたトウマは、慌てた顔をしてリキアに尋ねた。
そして、目の前に迫りくる大量の人々を見て絶句する。
それは、ウテナ、レイラ、エルヴィット、ザギンク、ユダの五人も同じだった。
「全員、戦闘態勢へ入れ」
どうも、焼き鮭です。
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