8「決別」
――私はユダにかかる重力を重くし、上空へと昇らないようにした。
続けて倒れているレイラとウテナに回復魔法をかけ、再生の援助を行う。
「私の仲間達をよくもここまでやってくれたな」
「黙れ……お前達はボクの大事な弟と妹を殺したっ!!! 絶対に許さない」
少年は自身の腕の皮を剥ぎ、そこから出でた紫色の血を硬化させてこちらへと飛ばしてきた。
更に少年はこちらを睨み付け――
「くたばりやがれっっっ!!!!!」
「――っ、あれは危険だな」
私は横に跳躍して飛んできた視線を避ける。
先ほどまで私が立っていた場所に咲いている花が枯れ、それを見て私はニヤリと笑った。
「睨んだ物を枯渇させる能力か。それに、血を硬化させる吸血鬼と同じ能力と、見えざる力を操る能力か」
私は魔法陣を展開し――、
「面白いじゃないか」
そう言って『雷戦霆獄』と『炎武麗懋』を放ち、金色の閃光と緋色の火炎が少年の方へと飛んでいく。
すると、少年は瘴気の煙幕を放ち――電流と火炎を灰にした。
「あれは、ヴァルハの能力か」
ヴァルハは煙幕を放つ能力などは持っていなかったが、触れたものを灰にする能力があった。
「死ねぇぇぇぇええええええ!!!!!」
少年は叫びながら、槍を顕現する。
その槍を手に携えて、少年はこちらへと飛びかかってくる。
「残念だが、私は貴様などにはやられるわけにはいかないんだ」
「それはボクも同じだ!!」
「『炎倶裂怒』」
私は少年を火炎の渦で吹き飛ばした。
少年は皮膚が焼け落ち、筋繊維が露わになる。
しかし、少年の傷口に瘴気が群れ――傷口を再生していく。
「ぐっ……!」
私は少年の腹を思いきり蹴り付け――吹き飛んでいく少年に氷の刃を浴びせる。
少年は瘴気の煙幕を出して対抗するも、私が続けて放った漆黒の球を正面から喰らった。
「がはぁっ……」
少年は喀血し、そのまま町の建物へと衝突していく。
「これで終わりだ」
私は刀を抜き、少年の首元へ突き刺す。
そして刀身に電流を流し――少年は電流による鋭い痛みに襲われる。
「があああああああっっっ!!!!!」
少年は目を見開き、そう叫ぶ。
私は刀を横へと動かし、彼の首を切断。
悲鳴が聞こえなくなり――青年は首を地面へと落とした。
「ごめんな……お兄ちゃん、ここまでのようだ」
少年は涙を流しながら呟く。
「でも……」「最後は俺に任せな」
右頬から口が出現し、瘴気を吐き出した。
その瞬間大量の瘴気人形が姿を現した。
「これはまずいな」
私はその光景に心の中で舌打ちをする。
この数の瘴気人形が現れれば、家の中へいる市民に被害が及ぶかもしれない(もう既に及んでいるが)。
私は『異空変化』を使用し、瘴気人形全員を異空間へと送った。
それを見た少年は歯軋りをし、
「お前ら帝国軍だけは……死んでも恨んでやる」
「勝手にしていろ――私を恨む者など、数え切れないほどいるからな」
「くそっ……」
私は少年の頭に足を乗せ、
「貴様は最期まで私と戦った。その根性だけは認めてやる――だが、私の貴重な玩具を汚したことだけは、私として許容できない」
「そうか……でも、その貴重な玩具ももうじき壊れるさ?」
「それはどういうことだ?」
「ボクを殺したところで――まだお前らが勝ったわけじゃないからな?」
「黙れ。寝言はあの世で言っておけ」
私はそう言いながら少年の頭を踏み潰した。
骨が砕け、脳漿と脳味噌が飛び散る。
鮮血が白い制服に飛び散り、私は刀を鞘へ仕舞う。
「さて……あの三人には後で罰を加えておくとしよう」
レイラ、ウテナ、ユダの三人を目に――私は胸中に怒気を宿した。
どうも、焼き鮭です。ちなみにリキアは弱者が嫌いなようです。
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「面白い!!」「早くエルヴィットのシーンを書きやがれ!!」「自分もリキアに頭を踏まれたい」
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