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人生ついてない彼女の転生スローライフ  作者: 春人


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兄弟で勉強2日目

  

思ってたより疲れてたのか、マリザに起こされるまで起きられなかった。マリザに起こしてもらうのは2回目だ。


「おはようございます」


「おはよう。マリザ、セシル」


「よくお休みでしたね」


「疲れてたのかな?」


「そうかもしれませんね。昨日も本当に楽しそうだったので」


 すごく、楽しかった。本も読ませてくれる、質問にも答えてくれる。あと優しかった。


「今日も昨日と同じ時間だよね?」


「はい。午後から勉強室です」


「わかった」


 なら午前中はまた図書室かな。お庭の様子も見にいかなきゃ。


「昨日お庭見に行ったら、芽なのか雑草なのかわからないのが生えてたんだけどどうしたらいいと思う?」


「様子を見た方がいいと思います。クマさんも様子を見に来てくれてるので」


「やっぱりそうだよね」


 あれからクマさんには会ってないけど、土の感じが少し変わってる気がするから見に来てくれてるのはわかってた。肥料とかも私がやりたいんだけど......


「木登りは聞いてくれた?」


「まだです。アンが聞いてくれてますのでもう少しお待ちください」


「お願いします」


 セシルに着替えさせてもらって、今日も新しいリボンでゆるく結んでもらう。このリボンはお姉様が選んでくれたらしい。


「お嬢様お似合いです」


「ありがとう」


 確かに似合うものを準備してもらってるけど、この顔はなんでも似合う。髪の色がストロベリーブロンで印象的なのに顔がそれに負けないのがすごい。美形ってやつだ。



____________



 マリザ達と図書室に移動して本を読んでると、アンが来てくれた。


「お嬢様」


「こんにちはアン」


 昨日夕飯を持ってきてくれてから会ってなかったアン。あんまり会う機会は多くないけどマリザとセシルから名前はよく出てくる。


「クマさんからのお返事がいただけました」


「ほんと!」


 嬉しくて大きな声が出てしまう。マリザが本探しの手を止めて、私たちの方へ来てくれる。


「クマさんはなんて?」


「お嬢様が木登りをしたいとお伝えするとかなり驚いていましたが、庭の木なら太さも十分にあるのでどれでも登ってくださって大丈夫だと言われてました」


「どれでもいいの?私が選んだ木に登っていいのね!」


「はい」


 小さくガッツポーズをしてると。


「お嬢様、お約束は守ってくださいね?」


「?」


「まず小さめの木から登ることと、誰かと一緒にですよ」


「....ちゃんとわかってるよ」


「お忘れだったんじゃないですか?」


「そんなことないよ」


 そんなことある。最初はちゃんと約束守ってないと。


「伝えに来てくれてありがとう、アン!」


 頭を下げてマリザと少し話して出ていく。アンもセシルも口数は多くない。



____________



 あれから読書しながらサンドイッチ食べて、少ししたら昨日と同じ時間に。


「お嬢様勉強室に行きましょうか」


「はい!」


 マリザと歩いて勉強室に行く。廊下を歩いていくだけだから1人でも行けるんだけど。



コンコンコン


「どうぞ」

「失礼します」


「失礼します」

 私もマリザの真似をして部屋に入る。昨日と同じお兄様とお姉様がソファーに座っていた。サフィ兄様がいない?


「コゼット!」


「! サフィお兄様」


 すごくびっくりしてしまった。扉のそばで待ってるとは思わなかった。


「サフィ様お嬢様がびっくりしてしまいます」


「そうよサフィ!コゼットを驚かせてはダメよ」


 マリザとアイヴィお姉様に怒られる。


「ごめんね。そんなに驚くと思わなかったんだ」


 しゅん としながら言うので。


「少しびっくりしましたけど、大丈夫ですサフィお兄様」


「ごめんね」


 もう一度謝って、手を取ってエスコートしてくれる。エスコートの仕方が慣れてる8歳なのに。さすが貴族の家の子供だわ。



「コゼット昨日ぶりだね」


「会いたくて会いたくてしょうがなかったですわ」


 頭を下げてきのうと同じ場所に座る。そこに座れと言っているようにスペースが空いてたから。


「わたくしの教科書。どれが気になるかわからなかったから全部持ってきたわ」


「僕も一応全部持ってきたよ」


 すごい。学年が違うからか教科書の厚みが違う。全部気になる...けど数学はいらないな。あまり得意ではない、けど勉強したらいけるかな?


「お兄様とお姉様の歴史の教科書貸してください」


 2人とも私が何読みたいって言うかわかってたのか一番上に置いてくれてた。


「ありがとうございます」


 手渡してくれる。まずお姉様の教科書からパラパラ読んでいく。書いてある内容はやっぱり学年で違うみたい...内容も易しく書いてある気がする。


 勇者などの話は載ってないけど、魔法関係が少し載ってるな。昨日見たお兄様の教科書には、魔法関係の話はなかった気がする。


「質問いいですか?」


「いいよ」


 お兄様がすぐに答えてくれる。お姉様とサフィお兄様が顔をあげて私を見てる。


「お姉様の教科書には少し魔法関係のことが書いてあります。でも、お兄様の教科書には魔法関係の話がないです」


「魔法系の記述は初等部で習うから学年が上がるごとに記述は無くなっていくんだよ」


「僕の教科書には、勇者と魔法がいっぱい載ってるよ」


「サフィは初等科入りたてだから、載ってるかもね」


「教科書持ってきなさいよ」


「置いてきてるから、家にない」


「サフィお家での勉強はどうしてるの?」


「家庭教師の勉強だけで学校の教科書は使わないよ」


「長期休みに入る時も持って帰ってこないの?」


「うん」


 なんてことないように言うから、お兄様もお姉様も呆れてる。


「長期休みが終わって学校に行ったら持って帰ってくるね」


「お願いします」


 別に急いでないからいつでも大丈夫。


___________



 ずっと読んでたから疲れた。伸びをしてると


「疲れた?」


「少しだけ」


「コゼットは集中力がすごいのね。びっくりしちゃったわ」


「何か話しかけてくれましたか?ごめんなさい、気づかなくて」


 私が謝ると少し悲しそうな顔をしながら


「謝らなくて大丈夫だよ」


「ごめんなさい」


「お兄様も言ったけど、謝らなくていいのよ!サフィなんていつもわざと無視したりするんだから」


「あ!お姉様ひどい!」


 少し笑ってしまった。面白いと思っちゃった。


「また読めばいいから休憩しようか」


「...はい」


 紅茶を淹れてもらって、4人で飲む。


「コゼット、リボン素敵ね」


「お姉様が選んでくださったんですよね?お気に入りです」


「よかったぁ~ お母様とセシルと色々相談して選んだのよ」


「私に選んでくれたのがすごく嬉しいです」


 コゼットの物はたくさんあったけど、私の物はこの間もらったピンとリボンだけだ。


「よかったねアイヴィ」


「はい。お兄様」


 4人で色々話してると思い出した。


「そう言えば、木登りどの木でも いつでもいいって許可もらいました」


「お嬢様、いつでもは誰も言ってません」


「そうだっけ?いつならいい?」


「皆さんの予定が合えばいつでも」


 予定が合えばって、いつでもいいってことじゃない。一応私の認識も間違ってない!


「明日は友達が来るから、明後日はどう?」


「わたくしはいつでもいいわ」

「ぼくも!」


「明後日でお願いします」


 明後日やっと木登りができる、楽しみ。


「明日は勉強室にこないでお部屋で過ごします」


「お兄様はいないけど、私たちは大丈夫よ」


「でも、明後日も付き合ってもらうのに毎日お兄様とお姉様の時間をもらうわけにはいきません」


「そんな!「そうだね、コゼットも毎日じゃ疲れるから明日はお休みにしよ」」


「そうですわね」

「お姉様、寂しいんだったら僕が遊んであげる」


「ありがとうございます」


 気を使われた感はあるけど、貴族の子供は忙しいって読んだことがある。毎日私と会ってる時間なんて本当はないはずなのに......全然気づかなかった。



「もう時期夕飯だね」


「そうですわね、今日はもうおしまいね。寂しいわ」


「僕もすごく寂しいです」


 アイヴィお姉様とサフィお兄様が寂しそうにしてる。寂しそうなのは、申し訳ないけど少し嬉しい。


「明後日楽しみにしてます」


「僕たちも楽しみにしてるよ」


 扉の前で別れる。手を振って庭によってから帰る。


___________


 部屋に帰ってからお風呂に入れてもらうが、入浴中に眠くなる。


「お嬢様、もう少し頑張ってください」


「..はい....」


 ほとんど寝てる私をマリザとセシルが2人がかりでベッドに連れて行ってくれる。



「おやすみなさいませ」



 返事を返したいのに口が動かない。深い眠りに入る。

 お休み。マリザ、セシル。


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