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それ、ほんまに回るんかいね?……わし、なん?σ (°ロ°)?!!  作者: AZtoM183
1.それ、ほんまに回るんかいね?……わし、 なん? σ (°ロ°)?!!
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13.任せるしかないんよ、それでも


 それから、数日。


 動きは――戻った。


 いや、前よりも少しだけ良い。


 無駄な止まりが減り、

 流れも軽くなった。


(……いける)


 山縣は、そう思った。


(やりすぎん方が、回る)


 全部を縛らん。

 一部だけを見る。


 あとは、任せる。


(これでいい)


 そのはずじゃった。


 ――そのとき。


「……あれ?」


 小さな声。


 聞き逃さんかった。


 山縣は、そちらを見る。


「どうした」


「……数が、合わん」


(またか)


 一瞬、そう思った。


 でも、違う。


 前とは、少し違う顔。


「どこが」


「……減っとる」


 低い声。


 周りも、少しざわつく。


「確認は」


「……してない」


 一瞬、空気が止まる。


(ああ)


(そこ、任せたところ)


 全部は見ん。


 一部だけ確かめる。


 そう決めた。


(その外で、抜かれた)


 頭の中で、すぐに繋がる。


(……来たな)


 予想は、していた。


 でも、実際に起きると違う。


 少しだけ、重い。


「……」


 山縣は、少し黙った。


 どう動くか。


 考える。


(締めるか)


 全部、また見るか。


(いや、それやると戻る)


 止まる。


 鈍る。


(じゃあ、どうする)


 そのとき。


「どうした」


 軽い声。


 ――高杉晋作じゃ。


 いつものように、横に来る。


 ――近い。


(だから近いって)


「抜かれました」


 短く言う。


「……ほう」


 少しだけ、目が細くなる。


「締めるか?」


(簡単に言うなあ)


 でも、正しい問いじゃ。


 山縣は、少しだけ視線を落とした。


(締めれば、防げる)


(でも)


(止まる)


 あの感覚は、忘れてない。


 全部を見て、

 全部を確かめて、

 全部が遅くなった、あの感じ。


(あれはダメ)


 でも。


(じゃあ、抜かれ続けるのもダメ)


 天秤が、揺れる。


(……どうする)


 数秒。


 考える。


 そのあと。


「締めません」


 はっきり言う。


 高杉が、少しだけ眉を上げる。


「ほう?」


「全部は見ません」


 一拍。


「その代わり」


 顔を上げる。


「抜いた者は、外します」


 空気が、ぴりっと張る。


(ここ)


(ここで線を引く)


「見つかったら、終わりです」


「それだけにします」


 静かに言う。


 重さが、残る。


 でも、シンプルじゃ。


「……なるほどのう」


 高杉が、少しだけ笑う。


「任せる代わりに、責任を取らせるわけか」


(そう、それ)


 言語化されると、少しだけ楽になる。


「はい」


 短く答える。


「全部を見るより、その方が速いです」


 一瞬の沈黙。


 そのあと。


「ええじゃろ」


 軽く言う。


「それでいけ」


(ほんと軽いな)


 でも、間違ってはいない。


 山縣は、周りに向き直る。


「……今の件ですが」


 全体に向けて言う。


 視線が集まる。


「やり方は変えません」


 ざわ、と動く。


「ただし」


 一拍。


「抜いた者は、外します」


 静かに。


 はっきりと。


 空気が、変わる。


 さっきとは違う緊張。


(来たな)


 怖さ。


 それが、少し入った。


「見つからなければいい、ではありません」


「見つかった時点で終わりです」


 短く言う。


 誰も、軽くは受け取らん。


(これでいい)


 全部は見ん。


 でも、線は引く。


(これがバランス)


 そのとき。


「ほう」


 誰かが、小さく呟く。


 納得と、緊張。


 両方が混ざった空気。


 山縣は、静かに息を吐いた。


(……任せるって)


(こういうことか)


 信じるわけじゃない。


 でも、疑い続けるわけでもない。


(線だけ引く)


 その中で、回す。


 それが、今の答えじゃ。


 そのとき。


「ええ顔しとるのう」


 また、肩を叩かれる。


(だから近いって)


 高杉が、笑っとる。


(なんの評価?)


 でも、少しだけ理解しとる顔じゃ。


 山縣は、小さく息を吐いた。


 視線を、全体に向ける。


 人が動く。


 少しだけ、緊張を持って。


(……これで)


(回る)


 完璧ではない。


 でも、止まらない。


(それでいい)


 山縣は、静かに目を細めた

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